RikaAbeさんの映画レビュー・感想・評価

RikaAbe

RikaAbe

映画(24)
ドラマ(0)
アニメ(0)

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

素晴らしい映画に間違いはないと確信している、がしかし、見終えた時に受け止めきれない良い違和感のようなものが残る映画だった。おそらくそれは何か新しいものを既存の尺度で測れず、カテゴライズができず、何が素>>続きを読む

ローズの秘密の頁(ページ)(2016年製作の映画)

3.0

ストーリーがシンプルで分かりやすく、ピアノの調べとともに流れて行くような映画。誰もが想像できるようなシナリオで、途中、いや最初からなんとなく謎が暴かれているような構成なので、ミステリーを楽しむというよ>>続きを読む

ポリーナ、私を踊る(2016年製作の映画)

3.6

1人の少女ポリーナが真剣にバレエと対峙し、そこから自分の個としての表現を見つけ出して行く物語。身に付けたモノを破壊してはまた創造することを続ける過程が描かれていて、彼女の芯の強さ、その闘志を静かにひし>>続きを読む

ブルーム・オブ・イエスタディ(2016年製作の映画)

3.2

ホロコーストに関してユーモラスに描いてる作品としては興味あったが、実際見ると予想以上にポップな仕上がりになっていると感じた。もちろんいい意味でだ。しっかり伝えたいことは伝えているし、それでもって関係者>>続きを読む

ザ・サークル(2017年製作の映画)

2.5

ストーリーに惹かれて鑑賞してみたけど、少し残念。内容が新しい発見もなく、驚かされることもないので、この手のジャンルでは物足りなさを感じるだろう。10年前とかに上映されてたらまだよかったかもしれない。今>>続きを読む

愛を綴る女(2016年製作の映画)

3.7

終盤に衝撃的な事実が訪れる作品だ。ただ、その衝撃さを伴いながらも、宥めながら、最後には穏やかさを感じさせてくれる結末に仕上がっている。マリオ演じるガブリエルに対する共感と軽蔑が共存する複雑な心中で鑑賞>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

4.0

抱えるテーマは根深い人種差別ではあるものの、メッセージはシンプルで爽快。本当にやりたいことがあるのなら、どんなに高い壁が立ちはだかろうと、人間の尊厳を否定するような目に遭おうとも、貫くことの大切さを教>>続きを読む

わたしたち(2016年製作の映画)

4.0

何だろう、、この感覚。終わった後にほんの少し涙が絞り出される感じ、最後の最後で。文句なしにいい映画だ。着眼点、描写力、構成力、どれも完璧にまとまっていて、それに加えて登場人物の演技力の高さ。べた褒めし>>続きを読む

あさがくるまえに(2016年製作の映画)

3.3

圧倒的な映像美から心理を表現する映画かなと思う。どのシーンも珍風ではない考えられた表現方法とテクニックが用いられていて、静かだけど心に迫り来る訴えがある。

内容として、臓器移植がテーマ。交通事故にあ
>>続きを読む

サーミの血(2016年製作の映画)

3.5

スウェーデンに住む伝統的な暮らしを維持するサーミ族、その中で一人の少女は外の世界、文明の発達した世界を夢見る。自分の居場所はどこか、生まれ落ちた地か、それとも夢見る外の世界か。そんな少女の葛藤と苦悩、>>続きを読む

美しすぎる母(2007年製作の映画)

2.8

画面ごとの映像美が素晴らしく、ミステリアスさを含んだ余韻のある映像切り替えで魅せられる作品。実話をベースとした物語は、なかなか難解で登場人物の感情を理解するのに苦労するところがある。セリフも厳選されて>>続きを読む

あしたは最高のはじまり(2016年製作の映画)

3.2

テーマ良し、結論良し、途中も飽きさせずテンポ良く進み楽しませてくれる映画だ。いきなり生まれたばかりの子供を捨てる母親、突然子供を育てることになったプレイボーイ、設定はざっくりだがその軽い感じがいいのだ>>続きを読む

セザンヌと過ごした時間(2016年製作の映画)

3.0

ゾラという生涯の友を交えることにより、セザンヌの人生観、絵に対する姿勢がより際立つ作品となっている。セザンヌがその時代、世間だけでなく近しい人からも理解を得られずに孤立し、それでも絵の道を最期まで全う>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

3.7

この映画を観た後、いつもの帰り道がきっと楽しくなるだろう。ちょっと寄り道したり、近くの公園のベンチでボーッとしてみたり、一杯近所のバーで引っ掛けてみたり、そんな思いつきが頭をよぎったりするんじゃないか>>続きを読む

幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)

3.3

家族とは何か、というありふれているが重いテーマ。解のない難しさに対してもがく人達を、それでいいんじゃないかと見守るような視点で描いている。
離れて暮らす血の繋がった前妻の子供、1つ屋根の下で暮らす血の
>>続きを読む

エル ELLE(2016年製作の映画)

4.0

結論から言うと、好みが分かれるのを承知で、それでも見て欲しい映画。映画って本当に究極のフィクションであることを改めて感じさせてくれる作品。物語の題材、表現方法、着眼点が新鮮で、人間の屈折をこんなにもエ>>続きを読む

パッション・フラメンコ(2016年製作の映画)

4.0

ドキュメンタリー作品だけれども、1つの舞台鑑賞作品としても十分見応えある作品。現存するフラメンコ会の至宝とされるサラ・バサスの熱量溢れるダンスシーンに圧倒され放し。いい意味で見終わった時にはこちらのエ>>続きを読む

君はひとりじゃない(2015年製作の映画)

3.2

ひねりがあり、シュールでちょっとアーティスティック風な表現の映画をつまみたい時にオススメかもしれない。

正直なところ私は途中寝てしまった。なかなかないことなので驚いてしまったが、だからと言ってこの映
>>続きを読む

ギフト 僕がきみに残せるもの(2016年製作の映画)

3.9

この映画を通して、現実の残酷さと共に、その試練を乗り越える強さを得るためのヒントをいくつかもらえるのでないだろうか。主人公の境遇から、私たちが生活を送る上での優先順位の付け方、もっと日頃から大切にして>>続きを読む

きっと、いい日が待っている(2016年製作の映画)

4.0

大変見応えのある作品だ。事実に基づく物語の残虐さはもちろん、主人公の兄弟エリックとエルマーの絆の強さ、独裁体制に犯される人間の脆さ、そして夢を希望を持続けることの重要性等、この映画からはいくつも議論を>>続きを読む

ハートストーン(2016年製作の映画)

3.8

上映中常に胸が締め付けられているようで苦しかった。この苦しさは一体何なのか。舞台は大自然をバックにした青春ストーリーで、自分との接点はないはずが。ただ一つ分かるのは、環境に良くも悪くも支配されてしまい>>続きを読む

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)

3.8

過酷な環境で生き抜くブランカとホームレスの子供たちが、それでも希望を失わずにたくましく生き抜く様に心をうたれる。生きることとは何なのか、お金持ちでいることが幸せなのか、答えのない問いに一つ答えるとすれ>>続きを読む

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.2

人間はどこまでも不器用にしか生きられない、という事実を丁寧に伝えてくれる作品だ。過去を背負っている者、癒えない傷を負っている者に限らず、誰にとってもこの映画で語られる物語の救いの無さに心打ちひしがれる>>続きを読む

ブレンダンとケルズの秘密(2009年製作の映画)

3.6

映像と音楽は非常に素晴らしく、大人が十分に楽しめる。ストーリーはシンプルで分かりやすいが、もう少し突っ込んだ提議があってもよかったと思う。おそらく史実や伝説を忠実に説明し、ビジュアルへのアピールを大切>>続きを読む