Shiroさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Shiro

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雨月物語(1953年製作の映画)

3.4

「人間の愚かさと戦争の不毛さ」
不穏な緊張感があって、霧が湖に立ち込めている場面、夜霧の中、湖水を渡るシーンはとても美しいです。朽ちた屋敷の夕闇の中、次々に燭台が灯ります。若狭姫の能面のような顔。白黒
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

「ベルリンの壁がある時代のお話」
昔観た時によくわからなかった映画。今回は批評を読んでから鑑賞。とにかく言われないとわからない裏設定が多すぎる💦
Hiroshima mon amour ヒロシマ・モナ
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.8

「アートホラー!」

アリ・アスター監督は自身の失恋経験をこの映画で表現したそう。「恋人と別れたばかりで、それを描写する手段を探していたんです。」とのこと。マジかい。この監督にかかると、失恋が人身御供
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去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

3.3

「催眠にかかる映画」
ゆったりした映像。パイプオルガンの音が鳴り響き、気づいたら意識が飛んでました。鑑賞中に3回も寝落ちした初めての作品。
「私とあなたは、去年マリエンバートで愛し合いましたよね? 1
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いまを生きる(1989年製作の映画)

4.8

「カーぺ・ディエムは『 今日を掴め』」

”Carpe diem.”はラテン語で「今日を掴め」。英語では”Seize the day.” 日本語訳にすると「いまを生きる」。良い邦題だと思う。
10代の
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.2

「こんな休暇、いいなぁ。」
1983年、南イタリアの美しい田舎で休暇を過ごすエリオ一家。大学教授の父と翻訳者の母にお手伝いさんも付いていて、なんとも優雅。ネットやスマホもない時代に17歳の少年が何をす
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.6

「さかなクンのもう一つの姿」
テレビの人で、この人を見るとなんか安心するーっていう人がいますけど、私にとってはそれがさかなクンです。
キャスティングが最高でした。さかなクンは男性ですが、のんさんにはさ
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007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

3.5

オープニング映像がトランプのモチーフでかっこいい。
アクションが凄すぎて漫画のよう。ずっと続くとお腹いっぱいになるくらい。アクションシーンのメイキングを観たいものです。殺しがリアルで泥臭いのも良い。世
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田園に死す(1974年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

「若い頃の痛々しい自分を思い出させてくれる作品」
私も地方の出身なので気持ちがわかる気がした。都会に居場所を求めようしても、サーカスみたいな猥雑なところしかなかったりする。線路もうまく渡れないし。
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

「見せ物として消費され、捨てられることへの怒り」
チンパンジーのゴーディーのシーンはとても怖かった
。変なブラックコメディに出されてアジア系の子供(リッキー)と兄弟扱いとだいぶひどい。イエローモンキー
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サンセット大通り(1950年製作の映画)

3.8

ビリー・ワイルダー監督作品。ハリウッド内幕物。無声映画からトーキーへの変化を受け入れられないノーマ。自分は地上最大のスターである。名声や栄光があると、年齢を重ねてからそこに縋ってしまうことがあるのだな>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

4.3

「目的を達成するために、人間性を失うことの是非を問う作品」
最後まで目が離せない。しかし、トラウマになったり、トラウマが呼び起こされたりする人もいるだろう。注意が必要な映画です。

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.5

原作は未読です。キャストがみんな格好良く、まさかヤクザ映画に感動するとは。ヤクザと警察の癒着、警察組織の腐敗という設定の、見応えのある作品だった。耳に残る広島弁、テーマ音楽も最高でした。画面も全体的に>>続きを読む

エゴイスト(2023年製作の映画)

4.8

原作本を読み始めていたのですが、映画はドキュメンタリー方式だと聞いたので、途中で読むのをやめて正解でした。カメラがかなり被写体に近いので、なるべく後ろで見た方が良いと聞いていました。後ろの方で見たけれ>>続きを読む