浦切三語さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

レプリカズ(2018年製作の映画)

2.9

かがくのちからって、すげー!

今回キアヌ・リーヴスが演じるのは、事故死した家族を蘇らせるためにクローン技術や意識転送技術やら、私たちの現代科学レベルでは「理論的に可能」「でもいろんな理由で実現には至
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

3.4

明石さんは多分将来、ロジャー・コーマンみたいなB級映画プロデューサーの大家になるんじゃないかと、鑑賞直後にそんな感想が出てきてしまうくらいには明石さんがカワイイ映画でした。明石さん最強。明石さん萌え。>>続きを読む

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

映画のガリレオシリーズには、これまで一貫した「軸」が存在していたと個人的には考えています。世間での評価が高い(無論、私も好きな)『容疑者Xの献身』では「愛する」を軸に、続く二作目(個人的に一作目以上の>>続きを読む

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

ま、こんなもんかな~という感じ。ワンピースのバトルに理屈は存在しないので戦闘シーンはまぁまぁ可もなく不可もないという感じ。作画はいつもアニメのOPでやっていることをちょっと派手にした具合なので、エフェ>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ひとことで言うなら、この映画は「ジョーダン・ピール版『トレマーズ』」ってことでしょう。「地中から出現した巨大生物が西部の田舎町を襲う!」が『トレマーズ』ならば、『ノープ』はさしずめ「雲の彼方から飛来し>>続きを読む

キングメーカー 大統領を作った男(2021年製作の映画)

3.9

「工作」「KCIA」と併せて「三大韓国近現代映画」と呼びたいですね。野心を抱えて国民のことを屁とも思ってない選挙対策部の主人公が、理想と信念を胸に国民のために身を粉にして働く政治家を大統領の椅子に座ら>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.6

20年近く伊坂幸太郎のファンをやっている身として、彼の作品がハリウッド映画化すると聞いた時点でまず始めに「ゴールデンスランバー」が脳裏を過ったものですが、蓋を空けてみたら意外や意外。ハリウッドのお眼鏡>>続きを読む

とら男(2021年製作の映画)

3.5

「未解決事件マニア」という非常に不謹慎な趣味を持つ自分にしてみれば、本作の題材になっている「金沢市スイミングインストラクター殺人事件」は有名な部類に入ります。しかし最初に言っておくとこの映画は事件その>>続きを読む

女神の継承(2021年製作の映画)

3.8

『ヘレディタリー/継承』以降爆発的ムーブメントになっている「悪霊と家族」を題材にしたホラー映画。
ぶっちゃけた話、フェイクドキュメンタリーという形式でなければもっと楽しめたというか、フェイクドキュメン
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.5

難しいことをなにも考えずに楽しめるドンパチアクション映画です。CIAが諜報機関のくせにあまりにもお粗末な作戦を組んだり、敵がめちゃくちゃ小物だったり、民間人にめちゃくちゃ被害が出ていたり、そういう部分>>続きを読む

ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

3.7

安定のイルミネーションですね。この「ミニオンズ・シリーズ」は「怪盗グルー・シリーズ」と比較するとミニオンズひとりひとりの「可愛げ」にスポットがいってると思います。ゆえにシーン同士の繋がりよりもシーンひ>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.1

率直に言うとあまりおもしろくありませんでした。ですが誤解しないでください。この映画はダメな映画だと言いたいんじゃありません。むしろイイ映画です。単純に私自身がこういう系統の映画に対してそんなに興味を持>>続きを読む

ALIVEHOON アライブフーン(2022年製作の映画)

4.0

掘り出し物きましたわ。車やドリフトに1ミリも興味がなくても「メカが好きな人」や「アナログな操作が好きな人」はもれなくハマると思う。俺はハマりました。ドリフトが、マシンが、こんなに美しいものだとは。今年>>続きを読む

神々の山嶺(2021年製作の映画)

3.8

満足です。素晴らしい映画。「山」を怪物の腸のように描き、寡黙に挑戦し続ける「男」の姿を通じて「人生」を描き出す山岳映画。無駄に女キャラを物語に絡めてこないのも好感が持てます。時代にそぐわない名作ですな>>続きを読む

ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.3

ホラーを期待して観に行ったんだけど全然怖くないのでかなり肩透かし食らった気分ですが、ホラーではなくジュブナイルなサスペンスとしてみればそこそこ楽しめると思います。あくまで「そこそこだな」と感じた個人的>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

「こういう世界で生きてしまっていることの絶望」というものが、ひしひしと伝わってくる作品です。「75歳以上の後期高齢者に自死の選択権を与えるようになった未来」というシンプルな設定から描き出される、とてつ>>続きを読む

ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.5

「革命」という言葉に秘めらているであろう「清らかさ」とはあくまでも机上に在る時にのみ感じられるものであり、それが行動という具体性で現れたとたんに「誰か」のものになるからこそ陳腐と化す。誰のものでもなか>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.7

端的に言って、この映画は「面白い映画」「凄い映画」というより「奇妙な映画」「変な夢のような映画」として私の目には映りました。

矢継ぎ早に繰り出される専門用語の嵐や、実相寺スタイルを踏襲したような、同
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東京2020オリンピック SIDE:A(2022年製作の映画)

3.9

東京2020オリンピック開催の是非を巡る一連の騒動に関心こそあれど、オリンピックそのものに対しては1ミリくらいしか関心のない人間が観た感想です。

まず、観る前に想像していた内容と全然違っていて驚きま
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

2.9

アニメ制作現場を描いた邦画作品には、この「ハケンアニメ!」以前に「SHIROBAKO」という傑作アニメがあるんですが、あのアニメにあってこの映画にないものは山ほどあるけど、この映画にあって「SHIRO>>続きを読む

隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS(2008年製作の映画)

2.8

現代の価値観で昔の話をリメイクするとこんなにつまらなくなるという典型。樋口作品というより、テイストは完全に中島かずきの舞台活劇なんですよね。だからまあ、原案をオリジナルの「隠し砦~」にして、タイトルを>>続きを読む

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.5

善悪関係なく何かに突き抜けている人物が放つ異様な眩しさ。何事も中途半端だからこそ平凡な日常空間から脱しようとする者の凡庸さとの対比。「常識を越えた正気」の領域に至った者と、そうではない者との、境界線上>>続きを読む

ツイステッド(2004年製作の映画)

2.7

アシュレイ・ジャッド演じる主人公さんよぉ、ちょっと色んな男を引っかけすぎだろと思ったが、なんのことはなくその商売女じみた行動原理の背景にあるのは幼い時に失くした父親への思慕の代理的発露であるからして、>>続きを読む

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

一言で表すなら『帰るべき場所を探し求める者たちの物語』であり、荒木飛呂彦イズム、正確に言えばSBR的イズムに溢れた、はみ出し者たちのドラマです。異国の土地バンコクを舞台に、元国家情報院のエージェントに>>続きを読む

GODZILLA 星を喰う者(2018年製作の映画)

3.0

やっぱり、静野監督が特撮映画の文脈をなにひとつ理解していないがために、こんな微妙な映画になってしまった。それでも、怪獣という存在を観念的に捉えようとしたアプローチは興味深かった。

GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)

3.0

静野監督が特撮映画の文脈をなにひとつ理解していないがために、こんな微妙な映画になってしまった。

劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel I. presage flower(2017年製作の映画)

3.5

「問おう、あなたが私のマスターか」

この、Fateシリーズお馴染みの台詞を思いきってカットしたことで、全体の指針がとてもはっきりしていて観やすかった。作画はド派手の極み。撮影ガンガン回してエフェクト
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バブル(2022年製作の映画)

1.9

ひとことでいうなら劣化版「天気の子」風のセカイ系映画にして、ジェネリック新海映画。

オリンピック種目にも選定された競技「パルクール」を基盤にした「バトルクール」なるゲームが流行っている世界を舞台にし
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妖魔廻戦 ~白蛇伝~(2021年製作の映画)

2.5

中国人ってホントに「白蛇伝」好きだよなあ。あきらかに低予算映画なんだけどCGのおかげでアクションはまあまあ観れます。プロダクションデザインはダサダサですし、ストーリーはヘボヘボですが、それでもなんやか>>続きを読む

ホリック xxxHOLiC(2022年製作の映画)

2.5

つまらん。やっぱり蜷川実花って嫌いだ。

蜷川実花は映画を使って物語を作ることに興味があるのではない。かといってキャラクターを推したい訳でもない。ましてやテーマなんて持ち合わせちゃいない。そこで行われ
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勝手にしやがれ 4Kレストア版(1960年製作の映画)

4.0

個人的にゴダール作品の素晴らしさは音楽と編集のマリアージュにあると思っているのですが、この『勝手にしやがれ』にもその片鱗がすでに現れていると感じます。面白さで言えば『気狂いピエロ』や『女は女である』に>>続きを読む