aiueoさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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すばらしき世界(2021年製作の映画)

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役所広司すごい。
喧嘩シーンの団地住民の反応など、いくつか戯画的なシーンが気になったけど、「ブリグズビー・ベア」同様に、ひとびとのうそみたいな親切さに胸打たれる。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

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ファミレスで別れ話をしている時にかつての自分たちみたいなふたりがいれば、まるでドラマのようだと思い、彼女がそれに耐えきれず店をとびだせば、うわあドラマみたいに走り出したなと思うだろう。
そこで追いかけ
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KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

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暗殺の動機を複合的なものとして描いているにもかかわらず、スッキリわかりやすい。
大統領暗殺を暗殺者の側に感情移入させ、かつ次の大統領もろくでもない(なかった)というような映画が作られてるのは、映画産業
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太陽の下で 真実の北朝鮮(2015年製作の映画)

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ドキュメンタリーとして作られる映画を被写体側がコントールできるはずもない。
北朝鮮が映したいと思っている映像には引き、映してほしくないと思っている映像にこそむしろ親しみを感じる。この感覚こそが最も隔た
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ヒッチャー ニューマスター版(1986年製作の映画)

5.0

正体不明者の薬指に光る結婚指輪。
夏目漱石「こころ」と同様に、同性愛的な解釈でかなりのことがわかるような気もする。
自殺する代わりに殺し、誰よりも殺されたいと願っている。
なぜつきまとうのかと問われた
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恋するけだもの(2020年製作の映画)

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パワフルなストーリーテリング。
そもそも白石晃士には貞子も伽耶子も必要なかった。
とっくにファンタスティック映画祭とかで引っ張りだこになっているべき監督だと思う。
この人の原作なしオリジナル脚本の映画
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

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おもしろい。
男性を排したことで、視線における男女の権力勾配を感じさせない視線についての映画になっている、とかなんとか思わされるが、こちらの能力不足につき展開できず。
あまり人の顔を見ないでコミニュケ
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

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争いのない世界を願ったりした人は無視されたんですかね。
すごい大雑把な話なのにシリアスで真面目すぎる。
クリステンウィグがなんで急に最強の捕食者になりたがってるのかわからないし、誰にもなりたくないとか
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殺人蝶を追う女(1978年製作の映画)

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なにが映っていましたか?という質問に作品の背景やテーマを答えてはいけない。その質問の文字通り、画面に映るものを答えなければいけない、という話があるが、この映画ではむしろ、なにが映っていたか以外の情報を>>続きを読む

水女(1979年製作の映画)

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国際児童年特選作品というのがどういう位置づけのものかわからないけど、これが国家に称揚されているってすごい。
地獄のような価値観で動いている村の出来事をすっと当たり前のこととして描いている。これが197
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

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目をつぶっていても話がわかるのでは?という誘惑にかられる。
映像はすごいのでやらないけど。

高麗葬(1963年製作の映画)

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起きてることも言ってることもひたすら酷い。
オープニングクレジットが若干イニャリトゥの「バードマン」っぽい。
初夜のシーン、強姦のシーンが立て続けにフィルム欠落というのになにか妙な事件性を感じて想いを
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バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

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マジックリアリズムみたいなことがしたいのかな、メキシコだし。と、安直に思わずにいられないほど、全く先が読めない。やがてグーっとあるジャンルの方に話がいく過程で思いがけず胸が熱くなる。
帝国主義的なもの
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

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自分の能力をあまりに過信した殺人者。
短い距離を変にダッシュしたり明らかに運動神経が悪い。あの息を潜めてからの足がもつれまくった飛び出しはなんなんだ。足首とドアノブなんか縛りにくいに決まってる。
この
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ポゼッション(1981年製作の映画)

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微妙によくわかんないところが結構あったけど、なんか異様さだけは伝わってきた。
序盤のカフェのシーンの素っ頓狂なかんじからは想像もつかないほど終盤は深遠っぽい雰囲気の映画に。
ガキの使いのハイテンション
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

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陰謀論にはまるトランプ支持者も、傲慢な意識の高い「リベラル」、どちらも批判の射程にいれた風刺。
にも関わらずTwitter的なギスギスした雰囲気はみじんもなく、爽やかで上品で簡潔な印象さえうける。
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空に住む(2020年製作の映画)

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予告編でさすがにこれは見る気しないなぁと思っていたけど、やっぱり見てみるものだ。
タワマンの一室と古民家とあとちょっとマンション前の階段とかでこれほど豊かにシーンを重ねる手腕は、さすがというかなんとい
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ストレイ・ドッグ(2018年製作の映画)

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特に意外でもない過去をかなりもったいぶって明かさない語り口にちょっとげんなり。
盛り上げようとしてるラストも、あまりにアップが繰り返されるので、特殊メイクが画面から浮いていることばかりが気になってしま
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ムッシュとマドモアゼル(1978年製作の映画)

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オープニングの多幸感にまず満足。
基本的にはゆるいコメディなのだが、終盤のアクションに度肝を抜かれる。
最近のミッションインポッシブルにあるような、ノースタントのアクションによって映画が現実にせり出し
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続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画(2020年製作の映画)

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過激であるという自意識が溢れ出しているのに、かなり穏当で安全な政治的主張であることにしらける。
ドキュメンタリー部分以外はだるいのだか、肝心のドキュメンタリー部分もあまりにカットが割られているんでどう
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スパイの妻(2020年製作の映画)

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映画も素晴らしかったが、やはり東出昌大は素晴らしい。
ジム・トンプスンの「ポップ1280」をヨルゴス・ランティモスが映画化するみたいだが、これは躊躇なく人を殺すサイコパスの警官が不倫でがんじがらめにな
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オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

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正月1発目に見たいような軽いコメディ。
ただ、ソフィアコッポラが父親について撮っているのでそれを考慮して見るべきなのかと思うが、あまりに話が軽いのでまあどっちでもいいかというかんじに。
「ロスト・イン
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TENET テネット(2020年製作の映画)

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大まかに言って「メメント」+「インセプション」というかんじ。そうするとほとんど「シュタインズゲート」という発見。なので当然「君の名は。」にも似ている。
というか、毀誉褒貶の激しさも含めてノーランは新海
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鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

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雨、夜、ネオンの街、赤い服の女が現れ、男にタバコの火を借りる、という冗談みたいなオープニングを裏切るように、ファムファタールと男の妻による女たちの逃走という話になるのは大変現代的なのだが、いかんせん過>>続きを読む

ベスト・キッド(1984年製作の映画)

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コブラ会でも思うのだけれど、この世界で空手と呼ばれているものは明らかに空手とは別のものであり、時にそれが、やくざだろうがなんだろうが登場人物全員が、「柔道」によって(正確には柔道と呼ばれている架空の何>>続きを読む

デンジャラス・プリズン ー牢獄の処刑人ー(2017年製作の映画)

5.0

冒頭の車破壊シーンから笑ってしまう。
妻子を人質にとられて自分は刑務所という悲壮的な状況に置かれているのに、ヴィンス・ヴォーンの佇まいの異様さとか強さが、レクター博士とかノーカントリーのシガーとかそう
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

5.0

アメリカ学園青春映画史を意識的に更新した傑作。というのはとりあえずの感想で、カラオケのシーン、プールのシーンに胸をうたれる。
そこから最後まで、まるで自分ごとのように物語に入りこむという久しぶりの感覚
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ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

5.0

通常100分くらいで収まりそうな話をすっとぼけた会話と妙に詳細なディテールの数々で159分まで引きのばした映画。
群像劇になりそうでならず、タランティーノ的なだらだらした会話とも違うユーモア感。
タバ
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飛行士の妻(1980年製作の映画)

5.0

めちゃくちゃ面白い。
年下のかわいい女の子に根掘り葉掘り聞かれるところなど、あだち充の短編のような軽やかさでとても楽しい。
ラストも、そこで全体のテーマが立ち現れるでもなく、こういうことあるよねという
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美しき結婚(1981年製作の映画)

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なんかこういうツイッターアカウントの人いるよな、というキツさに付け加えてかなりつきまとい系でゲンナリ。というかはっきり恐怖。
終わり方もダセぇとしか思えず。
しかしながら、クラクションやら犬の鳴き声が
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はちどり(2018年製作の映画)

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これはすごい。エドワード・ヤンを連想した。
あらゆる出来事が起こり、登場人物は解釈も分類もできないまま、机に突っ伏したりとかしている、といったようなことは映画にしかできないことなのではないだろうか。
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悪人伝(2018年製作の映画)

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刑事とヤクザが手を組んで殺人鬼を探す話。
卑屈な伊勢谷友介みたいな殺人鬼は、思想があるんだかないんだか、暗い過去があるんだかないんだか、よくわからず。
刑事にしても、正義感が強いのか、出世したいのか、
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透明人間(2019年製作の映画)

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コロナによって映画館に通う習慣がなくなったおかげで、映画館で何を見て、何を見ないか、という基準までもが消え失せてしまった。あらゆる映画を平然と見逃しまくっている。
しかし今作は、自然に、見なくっちゃ!
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コロンバス(2017年製作の映画)

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そういえばまだ映画館がやっていた時に見たのだった。
最近漫画と海外ドラマばかりの生活なのだけど、それらに比してたいていの映画の圧倒的な短さというものについて考えさせられる。
どこかの場所に誰かが現れて
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バックが大好き(1981年製作の映画)

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これは面白い。
男性器に墨汁を塗って半紙にぺたりとつける。ヒロインは自分の結婚式までに魚拓ならぬちん拓を100枚集めることを目標にしている。あと1枚のところでなんかすごい男が現れ、55時間にも及ぶセッ
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