舐めてた。すべて絶妙。
青春、恋、友情の成分が押し付けがましくないのと、映画の中の音楽じゃなく音楽が音楽として成立してた安心感…。
原作ではない映画脚本として作られたオリジナルの強さが最後までいきてい>>続きを読む
前半は迫りくるダークホラー。
後半は北欧ナチュラル爽やか仕立てなスプラッター。最後の方はもうなんだかすっきりでこの後ハーブティーでも飲もうか、な後味。
森七菜さんが画面の空気を全部さらっていくのを目の当たりにした。主要役者陣を喰うんじゃないかと冷や冷やするほどの才能。
世界の見え方はその人がどう生きているかによってこんなにも違って見えるということをヴァルダは教えてくれるのでした。
原作が好きなため観るのをずっと躊躇っていたけれど、やっぱりスクリーンで観たくて。
役者陣が素晴らしかった以上に石川慶監督の天才ぶりに圧倒された。傑作長編小説を本物の音楽の世界を2時間映画にする超ウルト>>続きを読む
超富裕層はこの映画をどうやってみるのだろう…。観終わってからなぜかそればっかりが気になる。善悪ブレブレな社会をエンタメに覆いかぶせるポン・ジュノの凄さ×カメラワークの優美さが酷3倍増し。犬とか。
画、角度、色彩、動線、台詞、ファッション、メイク、髪型、インテリア、街の切り取り方。どれをとっても、はぁぁ…好き。
上映館を増やしましょうよ。
観終わった後、椅子を立つまでに要した時間は今年で一番長かったと思われる。
ノア・バームバック版の「最高の離婚」。好きになった理由が別れる理由になったりもする。タイトルがとてもとても良い。離婚ってそうなるまでのマリッジ・ストーリーそのものなのだから。
Beatlesがいなければoasisもいない。
そしてoasisがいなければ億単位でギター少年たちが消えることに…。
途中からこどもたちのポップコーン掴む手が止まり、席から立ち上がって前のめりになる子も出てきて、我が子はエンドロール中もしゃくり上げていた。すごいな…。ジュース飲みすぎて、おしっコぐらしー!と言いながら>>続きを読む
面白かった!笑った!
で?そんで何?
みたいな映画があっていいと思うし、そう思ったし、楽しかった。
原作はいまいちはまらず、映画はそれ以上にはまらず、台詞だけが浮く。言葉による説明過多で観る側の余白を奪われた気分。音楽が良かっただけに残念…。同じ井上由美子脚本でも昼顔の方がもっと言葉のないカットの>>続きを読む
てらいなく真っ直ぐな想いだけを重ねるヤスミンの眼差しが尊くて眩しい。
周囲を気にせず、好きな人へのひたむきな気持ちだけで世界を見ることができたなら、幸せなんてもっと簡単に感じられるのかもしれない。
ポスタービジュアルと邦題ってホント重要。これはまんま裏切りません…ロレンソ・フェロとサントラチョイスだけで勝算あり、な作品。
非合理的な恐怖とは。
どこまでも続く白い雪に覆われた広大な自然の中にある村は、その空間とは真逆などこか閉鎖的な空気をまとう狭い人間関係から逃れられない。
こちらの方がファンタジーに昇華されているが>>続きを読む
カルトや宗教という閉ざされた集団の中におきる不均衡な力関係を描いているが、
主題に対して映画のルックがシャープでスタイリッシュ。ディスコの煌びやかなネオンと、北欧の白、緑、柔らかな光が美しく対照的。>>続きを読む
息子は母親を簡単に許すけれど、
娘は母親を頑なに許さない。
そこの間にある、愛されたい、の大きさは同じ。
うだつの上がらない息子と、何でも一人でできる娘、もまた母親の心配の種の大きさは同じ。
過去の監>>続きを読む
この素晴らしき映画の感想としてはどうかと思うが、人間がどうなるかの分かれ道には母親というものが絶対的な要因として立ちはだかる…と頭をよぎってからの後半がつらかった。そんな風に観るつもりなかっただけにあ>>続きを読む
濡れ場と修羅場のむちゃくちゃな熱量に笑う気ないのに笑えるし、泣く気などさらさらないのに泣いてしまう。筋トレしてから観に行かないと筋肉痛になります。
池松壮亮以外に誰もできないし、宮本浩次以外に誰も歌え>>続きを読む
何が良かったって、「愛がなんだ」を期待して観に行ったのに「愛がなんだ」になってなくて、それでいて面白くかつ原作を読み終わった時と同じくらいの多幸感を映画でも感じられたこと。今泉監督の振り幅すげーってな>>続きを読む
君は変わらなくていい、と誰かに無条件で肯定された時に人は大きく変わるんだ、ってことを証明してくれる映画。
そして、ベストオブダサくてホットなお父さん。思春期の娘さんがいるお父さんたち必見です。
この人はヤクザなのか違うのかって執拗に知りたがるところと、オーナーではなく雇われ店長を選ぶ、みたいなとこ良かった。ふっと漏れる知的好奇心と地頭の良さ。彼女、可愛い。
体、声、瞳、前傾な佇まい。
この年代特有の身体的なものから滲み出る危うさや儚さが余すところなくティモシー・シャラメから溢れ出ている。今しかできない役、という意味でもティモシーキャリアのマスターピースに>>続きを読む
90年代、部屋に映画のポスター貼ってた中高生な頃の気分が何度かワーって吹き出し、最高!てなった。序盤のクレジット、黄色のあのフォントからして、車バックで下がりるあのカットからして、ワーッワーッて。
中>>続きを読む
ただただ人に優しくあれたら…。
映画館出た後、すれ違う見知らぬ人全員にこの映画観てって言いたくなるほど、希望に満ち溢れた素晴らしい映画体験をした。
邦題と原題「SIR」が対になっていて、タイトルから心を掴まれる。
目の前にスッと差し出された優しさや溢れる愛よりも、身分をわきまえた女性としての矜持を躊躇なく選ぶその姿がどこまでも切なく、そして強く美>>続きを読む
観終わってから数日間、思い出しては胸がぎゅっとなって泣きたくなる。
言葉にできない、ならない、とか間とか。そういう「語らず」な部分が後からくっきりと形になって見えてくる時がある。それは案外、饒舌な形と>>続きを読む
それでも、子供たちの目がとにかく強い。
映画の強度について考えさせられるし、映画でしか成り得ない情報量や切り取り方があると思った。つまりは上映館を増やしましょう。
ラスト、最大限に支持派。この映画の終着点が、"二人の愛が世界を救う"ではなく、たとえ世界を社会を他者を土砂降りの中に落としてでも一緒にいたい、君こそが僕の世界だ、とシャットアウトするラスト。人を好きに>>続きを読む
街を歩く、芝生に座る、自転車で風を切る。
喪失で心がぴたりと止まった時、何とか自分を明日へ運んでくれるのは目の前の日常でしかない。それを丁寧に丁寧に描写していくミカエル・アースの眼差しに、ただただ共感>>続きを読む
モノクロの鮮やかさ。
スタンダード画面の奥行き。
音楽、光、影、画角。
映画の豊かさを際限なく感じることができる。
世界において愛はとてもパーソナル。
どの時代でも二人の世界こそがすべてで果てしない。
色んなこと一旦脇に置き、
カッコ良く生きることだけを馬鹿にみたいに考えて暮らしたい、そう思った。歳を取れば取るほどに。正論よりユーモアを。
ケイシー・アフレックの役もまた40歳という折り返し地点でのカ>>続きを読む