あくとるさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

4.0

もっと軽くて爽やかなテイストかと思いきや、想像よりもずっとヘビーな人間ドラマ。
誰もが後悔を、苦しみを抱えながら生きていく。
愛に溺れ、愛に赦される。

とにかく鮮やかな色彩に魅了される。
そして、F
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暁に祈れ(2017年製作の映画)

4.5

"極上の地獄映画"。

あのA24の作品ということで、まぁ間違いない出来なのだろうと思って見てみたら、期待値を遥かに上回る傑作でした。
当時劇場で見なかったことを後悔。
間違いなく年間ベスト10には入
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アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.5

エグい描写は全くと言って良いほど無い。
"世界各国で上映禁止"という宣伝文句から、もっと過激な物を期待していたため、その点ではかなりがっかり。

不審なカメラワークや音楽、主役の迫真の演技が恐怖を駆り
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.5

期待値が低かったためか、思ったよりは楽しめました。
とにかくエグい復讐劇。
メキシコ恐ろしや。

ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

3.5

容赦の無いハードなバイオレンス描写に度肝を抜かれる。

エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)

3.5

直流と交流を巡る争い。
自分は電気科出身なのですが、現代を支える電力供給の基礎を築く舞台裏を知ることができ、なかなか面白かったです。
映画としてはもうひとつアクセントが欲しいところ。
良くできてはいる
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ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

3.0

映画監督の男の人生を淡々と描く。
あまりにも淡々としていて、面白みや引っ掛かりを見つけられず。
この感情の機微を味わうには、私にはまだ早かったみたいです。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.0

グレタ・ガーウィク監督の前作『レディ・バード 』は私の2018年ベストだっただけに、本作もかなり期待していました。
コロナで延期はされましたが、何とか無事公開されて一安心。

『結婚』だけが『女性の幸
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ルース・エドガー(2019年製作の映画)

4.0

他者を真に理解することなどできない。
たとえ家族であったとしても。

人は『社会から求められる役』を演じながら生き、他者をラベリングすることで『理解したつもり』になっている。

常に不穏で先が読めない
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ハリエット(2019年製作の映画)

4.0

『私たちは白人の所有物なんかじゃない』

自由への道は遥かに険しい。
勇敢な一人の黒人女性の物語。
"Black Lives Matter"が叫ばれている今こそ見るべき力強い一作。

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.5

およそ三ヶ月ぶりの映画館での新作。
やっぱり劇場で見る映画は良いものですね。

そんなわけで一発目はジム・ジャームッシュ最新作。
常にローテンションでオフビートな笑い。
思わず笑ったシーンもありました
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ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

4.0

ユーモアあり、切なさあり。
テンポが良く、思わず引き込まれる人間ドラマ。
新たな傑作青春映画の誕生。

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.5

見所をアクションに極振り。
その潔さが良い。
ノーストレスで爽快。

スノーマン 雪闇の殺人鬼(2017年製作の映画)

3.0

雰囲気やキャストは決して悪くないのですが…うーん…。

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.0

ハーレイ・クインを愛でたいという人は十二分に満足できる作品。
ただ、それ以上の深みは感じられず。

特に残念だったのが、『女性の自立』について描くのかと思いきやその辺は希薄なまま終わってしまう。
また
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.0

狂気に染まる街。
暴力によって支配される世界は、暴力しか知らない子供たちを生む。

ドキュメンタリックなカメラの臨場感。

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

4.0

「それっぽく見えるからお前が犯人だ」
こんな横暴がまかり通ることがひたすらに恐怖。

真実が権力・同調圧力にいとも簡単にねじ曲げられてしまう世の中。
それでも『最後には真実が勝つ』と信じたい。
死刑制
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地獄の黙示録 ファイナル・カット(2019年製作の映画)

4.5

IMAX上映にて鑑賞。
恥ずかしながら名作として誉れ高い本作を見るのは初めて。

感想なのですが…。
正直、難しくてよく理解できなかった部分も沢山あります。
しかし、『とんでもないもの見てしまった』と
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.0

繊細でいとおしい。
上質なヒューマンドラマ。
登場人物にしっかりと血が通っており、それぞれの人生を多層的に感じさせる。
さすがA24。

成長するに連れて、子の全てを知ることは不可能になってしまう。
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セールスマン(2016年製作の映画)

3.0

各映画祭で優秀な結果を残した作品ですし、たしかに良くできた映画だとは思うのですが…。
自分はかなり退屈してしまったというのが正直なところ。
二時間見続けるには真面目すぎるというか堅すぎるというか…。
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プレーム兄貴、王になる/プレーム兄貴、お城へ行く(2015年製作の映画)

3.0

良くも悪くも"インド映画らしさ"満点。
かなり正統派なインド映画です。
つまり、ハッピーで愉快で優しいストーリー、派手でカラフルなダンスや歌を求めている人には堪らないはず。

ただ、『当たり障りの無い
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

白夜という異常空間。
狂気の祝祭。
その内側へ。

アリ・アスターの頭の中はいったいどうなっているのでしょう…。
初監督作の『ヘレディタリー』はとんでもないトラウマ級恐怖作品でしたが、本作『ミッドサマ
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スキャンダル(2019年製作の映画)

3.5

旧来の男中心社会・組織において、女性たちが権力に逆らい、声を挙げることがいかに難しいか。
そしてその構造は簡単には変わらない。

起伏に乏しいストーリーのおとなしさが少々残念。

屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ(2019年製作の映画)

3.5

これが本当の"底辺"…。
他の作品では見られないような泥臭い・雑な殺人と、底辺の生活が延々と描かれる怪作。

フリッツ・ホンカは残虐で最低な殺人鬼だけれども、本作を見ていてどこか哀れみや同情にも似た感
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