ぐさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

ぐ

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ジュピター(2014年製作の映画)

2.8

空中戦のカットがごく短く性急過ぎて見にくく動きの整合性もとれていないうえ、話も含め粗い。全体像では壮大な物語なのだと推測できるが、尺の都合上、キャラの退出や背景を描くことすらできず、出来事にその都度対>>続きを読む

カフェ・ド・フロール(2011年製作の映画)

3.1

ラストの盛り上がり最高潮、その時に鳴る爆音が素晴らしかった。音の高揚感とその後の間がいい余韻だったと思う。作品自体は前半、イメージ演出が強く個々の画面としてはいいが代わり映えしない印象。メタファーとは>>続きを読む

ゲキ×シネ「阿修羅城の瞳2003」(2003年製作の映画)

3.3

画質で少し粗があったけれど天海さんの安定的な体の使い方や定番の新感線節は変わらず楽しめた。中休憩がなかったので多少体感時間は長かったが一因はボーカル曲と白黒の演出を重く感じてしまったところか。時代劇テ>>続きを読む

やさしい女(1969年製作の映画)

3.3

サスペンスの物語でありながら見やすい親切なものではなく、静かな空間に足音が響くような、集中を観客に要求するつくり。にも関わらず全体に漂う影の質感に加え、役者たちの目線の強さが一切の飽きを感じさせず、体>>続きを読む

あの日の声を探して(2014年製作の映画)

3.1

劇映画でありながらドキュメンタリーに感じてほしい為か編集はシンプル。脚本は映画の形をとりながら、演出は嫌っているかのように突如目線が変わり切り替えの必然性には乏しい。どれかに注力したほうが良かったので>>続きを読む

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.4

パニックムービーだが、映像の巧さに驚かされる。画も演出もとても良いし、色味のバランスが良い。
時間帯や場所で見せ方も変えているし、怪物自体に頼らない、人間側の要素が多分に含まれている。

ただその反面
>>続きを読む

ザ・トライブ(2014年製作の映画)

3.5

全編手話よりも1シーン1カットの徹底した追う映像と、カットがかからない事による通常映せないような展開も提示する凄まじさを感じた。抑制された音の解放もラストの衝撃に貢献している。良い悪いではない体験とし>>続きを読む

ラスト5イヤーズ(2014年製作の映画)

3.2

歌詞が感情と会話を表現するミュージカル。そのためメロディが安定せず歌い上げるものが少なかったように感じた。特筆すべきは編曲の良さ。雰囲気と情感に呼応するように変化をつけつつ歌を補佐していた。2人しか歌>>続きを読む

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

3.4

映像に漂うあせた色味と煙草の煙、そして構図が安定してよかった。話は要素がその都度加算され少しずつ繋がりをみせていくのだけれど、探偵然としたハッキリしたものではなく、朦朧とした主役の意識を汲んでいるのか>>続きを読む

黒の魂/黒い魂(2014年製作の映画)

3.4

静寂と展開の先をにおわせることで緊張を高めたうえでゆっくりと話を動かしていた。彩度を少しだけ強めることで画面上の冷たさというか暖かみを消していて作風含め濃厚。主役のような人物が消えていくことで、悲しみ>>続きを読む

レオパルディ(2014年製作の映画)

3.1

意気込みと完成度の高さは感じたが、ちょっと自分には尺が長く、映像だけでない詩の言葉を主体とした見せ方に馴染めなかった。娼館のような洞窟の被写体としての優秀さに目を奪われたが、突き放したような終わり方が>>続きを読む

スイミング・プールの少女(2015年製作の映画)

3.6

見終わり会場を出た後に世界が変わって見えるほど、広大な雪山やホテル、教会、プールなどを美しく捉えていた。作品の中にテンションとしての高低はなく、淡々と進んでいく物語が少女の内面を描いているようで素晴ら>>続きを読む

緑はよみがえる(2014年製作の映画)

3.1

巨匠エルマンノ•オルミ監督作。浅学の為、初見だがアンゲロプロスのように徹底した描き方を感じた。静寂と雪の世界は、暗闇と土で陰惨ながら月の光が所々に見え、性質として無味に思えた。後半役者がカメラ=観客に>>続きを読む

スガラムルディの魔女(2013年製作の映画)

3.2

真面目な作品が多い映画祭で、突如これを見たら歓喜しそうな娯楽作。冒頭の強盗シーンも勢いがありカットも短めで、一息つけて今度はホラーアクションと盛り沢山。個人的にキャラコスプレで偽ミッキーがいたことと、>>続きを読む

悲哀クラブ(2014年製作の映画)

3.3

前年見たハッピー•ウエディング•イン•メンドーサを思い出した。ロードムービー的な要素もあり、メンドーサよりも湖と廃ホテルのロケーションに色調が、寂れた雰囲気を出していつつも父との関係性をそれほど重苦し>>続きを読む

百日紅 Miss HOKUSAI(2014年製作の映画)

3.0

背景や怪談話など、各点としては楽しめたが、主役であるお栄の調子が一定かつ多少の見せ所はあったにせよ基本は平坦で、声の質によるところが大きいのではないかと。教科書的な印象で文化庁助成…やはりいいイメージ>>続きを読む

ゲキ×シネ「蒼の乱」(2015年製作の映画)

3.4

3時間という尺ながら飽きはこないし、毎度ゲキシネは裏切らない楽しさを提供し続けてくれる。何作も見ている為、物語含め定型は定型なのだけれど、それでも役者が汗を流して声を出し殺陣を演じギャグをする熱が好み>>続きを読む

ホーンズ 容疑者と告白の角(2013年製作の映画)

3.2

コミック原作実写のようなVFXとアクションが予想外に多かった。サスペンスの緊張よりも霧がかった映像はラドクリフの存在感に寄与していたように思う。内面を曝け出すという作品テイストが乱暴な展開を助けギャグ>>続きを読む

ブラックハット(2015年製作の映画)

3.0

知的なヘムズワースはやはり見れず。電脳の描き方が最初は階層と光の表現で面白く見れたが、その後は同じ様子だったので特別視するものでもなかった。ハードボイルドを演出するためなのか派手な爆発やスローの死など>>続きを読む

ライフ・アフター・ベス(2014年製作の映画)

3.2

徐々にゾンビモノに寄ることで壊れていくデハーン君の演技がより笑いをさそったし表情で見せたりと意欲が見え良かった。崖から落ちるとこシーンや、スムースジャズだったり誇張によるB級っぽさもいい。後半は展開が>>続きを読む

ラン・オールナイト(2015年製作の映画)

3.3

フライトゲームに続き、またも面白いラストショットを見させてもらった。画面が暗くてわからない部分も多いけれど、火のついた棒で殴るシーンや、場所の移動に関わる視点の動きなど、特殊な映し方がよかった。だいぶ>>続きを読む

ゲキ×シネ「薔薇とサムライ」(2011年製作の映画)

3.3

天海祐希の芝居的な演技が映えた。3時間半と長尺の為、無駄なシーンと中弛みが垣間見えたがそこは新感線節が補填。放送鑑賞の為か音量のバランスが悪く安定せず、大音量向きな作品だとあらためて思った。曲評判ほど>>続きを読む

エヴァリー(2014年製作の映画)

3.1

TheB級。スプラッタアクションでシチュエーションで変態でYAKUZA。人が死ぬことを笑いへと変換させ、結構な無茶も謎の人物も盛り沢山。あらゆる点で常識的でない展開がテンポよく進むので良かった。まとも>>続きを読む

私の少女(2014年製作の映画)

3.2

出てきた人物の印象がそのまま話の道筋になり、会話も方向性を持ったもので作為を感じた。子役の偏執的な怖さもありドラマよりもサスペンス色が強い。加えて軽く現状提起する形で村の節々を表現。ペドゥナはこれくら>>続きを読む

人狼ゲーム ビーストサイド(2014年製作の映画)

2.5

森川葵さんをチョコリエッタ、おんなのこきらい、の2作品で見て可愛らしく独特で素敵な女優さんだと思い、彼女目当てで見ました。あまりにも稚拙な映画でベルリン国際最優秀新人賞を取った監督の作品かと疑う映像と>>続きを読む

善き人に悪魔は訪れる(2014年製作の映画)

3.2

なかなか良かった。緊張を演出し続けてはいるものの大音量で驚かすようなことはせず、嵐に事故にベタな展開が満載ながら、きちんとオチもついていて楽しめるものだった。思ったよりも導入部が長く、ハネケや韓国映画>>続きを読む

殺し屋チャーリーと6人の悪党(2014年製作の映画)

3.0

1.2.3と核になる話をその都度情報を与えて膨らませていく構成。空撮も多く色もいいのでくどさは感じなかったが、全体的には良くも悪くもといった印象。転がっていく展開が滑稽に描かれるという形よりも少しハー>>続きを読む

イン・ユア・アイズ 近くて遠い恋人たち(2014年製作の映画)

3.1

SF、ファンタジーの要素を恋愛映画に転用し話の基軸を作り、同調という形で親密さを出すことに無理がない。手を替え品を替え、色々なシチュエーションで画面上でも飽きさせずに進んだのも好印象。この手の作品群と>>続きを読む

リメイニング(2014年製作の映画)

3.0

POV形式で始まり、次第に映し方が変わった気がした。統一したほうが意識的に同調しやすい気がしたがファンタジーの世界観が矮小化する恐れからこうなったのかなと。不安を煽るBGMが長く、ちょっと誇張を感じた>>続きを読む

ビデオゲーム THE MOVIE(2014年製作の映画)

2.6

教科書。特別な話も特別な事象もなく淡々とゲームの歴史、文化的な位置、未来を説明していくドキュメンタリー。ナレーションが語り手だと、どうもお堅いイメージが払拭できない。インタビュー相手も其れ程、異常性を>>続きを読む

モンスター 変身する美女(2014年製作の映画)

3.2

空撮俯瞰の構図と突然の追いながらの長回しは、映像への意欲が見れ良かった。ロケーションの良さとともに、悪魔っぽい動きを意図して付与することでらしさのある笑いも起きていたし恋愛ものでもホラーでもない仕上が>>続きを読む

シベリア超特急(1996年製作の映画)

3.6

フィルム鑑賞かつトーク付きで水野晴郎伝説を堪能。眠いつまらない、と評されがちな作品だけれど作り手側もそう思っているなんて自虐的。
しかし1〜7まで見てしまうと水野晴郎の棒読みを無意識のうちに待っている
>>続きを読む

攻殻機動隊 新劇場版(2015年製作の映画)

3.4

ARISEシリーズから続く話で4編で完結しなかったものを補完する作品。作画や爆発の逆再生CGなど画面表現の質にムラがなく、音も定位含め面白いつくりでARISE1以来の水準の高いアニメで良かった。しかし>>続きを読む

極道大戦争(2015年製作の映画)

2.8

三池…と呟きたくなるいつもの。正直無駄な長回しに、謎の食べ物ネタ演出。なんとなく規模が大きくなる展開と銃で撃たれて死なないタフな普通の人。当たり前になり過ぎて形骸化してる気もする。動きを強調するカメラ>>続きを読む

EDEN/エデン(2014年製作の映画)

3.6

DJの栄枯盛衰を描きながら、特徴的なカタルシスを映画的にイメージとして見せなかったところに等身大さを感じた。音楽の良さもあり10年の年月と情けなさが沁みる。少ししか出ないがLea Rougeronが際>>続きを読む

ラブ&ピース(2015年製作の映画)

3.3

最低限のBGMの種類により歌が強調された効果はあるけれど、反面再利用の曲が個人的に悪目立ちした印象。前半の圧迫障害な気持ち悪さから旧世代の映画スターにと要素ごとのカリカチュアを感じた。もっとグダグダな>>続きを読む