朝田さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

朝田

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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

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丁寧にドラマを積み重ねていく前半はかなり良かったが肝心の悪魔と対決していく後半が微妙。ビジュアルの新鮮味やカタルシスに欠ける。良くも悪くもDゴードングリーンの真面目な部分が出た映画だと思う。

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

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初めて劇場で見たがやはり人生ベスト級に好きな映画。個人的に「スーパーバッド」と並ぶ青春映画の傑作。社会に馴染めない人たちの孤独や思春期の痛々しさを描いた作品は未だに沢山あるけど厳しさと優しさが同居した>>続きを読む

ロスト・フライト(2022年製作の映画)

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所々カメラワークが荒れすぎて見辛く感じる場面があるのは苦手だが余計な回想シーンや後日談を省略したシンプルさが素晴らしい。パニック映画からサバイバル映画にジャンルシフトする構成も新鮮。

(2023年製作の映画)

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大物役者を揃え予算をつぎこんだ豪華な映画なのに重厚さを求める方向に全くならず悪趣味なショートコント集のような作品にしているのが贅沢。暴力描写の唐突さと呆気なさ、そして誰にもヒロイックな役割を担わせず、>>続きを読む

春画先生(2023年製作の映画)

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塩田明彦らしいとしか言い様が無い歪んだ恋愛映画。諸々古臭く感じる部分はありつつ、やはり演出は抜群に巧くて楽しんでしまった。役者の過剰なまでの動かし方、タクシーの車内を始めとする室内の撮影など印象的な細>>続きを読む

ボトムス ~最底で最強?な私たち~(2023年製作の映画)

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スーパーバッド、ブックスマートとファイトクラブを混ぜた映画が嫌いな訳ない。バイオレンスとブラックユーモアに満ちた学園コメディで最高だった。終盤のぶっ飛んだ飛躍と不謹慎なカタルシスがとてもアメリカ映画ら>>続きを読む

カード・カウンター(2021年製作の映画)

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オスカーアイザックが過去一でかっこ良く撮られている激シブなギャンブル映画。手元のフェティッシュな見せ方と、前作「魂のゆくえ」から引き継がれた禁欲的な演出の中に時折差し込まれる男のトラウマの悪夢的な見せ>>続きを読む

許されざる者(1992年製作の映画)

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言わずと知れた名作。見るたびに緊張感で背筋が正されるような映画。陰惨な暴力描写をさらっと撮ってしまうが故の怖さに満ちている。

私がやりました(2023年製作の映画)

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華やかな役者のアンサンブル、スピーディーな話運び、良くできた脚本の面白さで魅せる思ってた以上に正統派なエンターテイメントになっていてとても楽しかった。オゾンの映画の中でも一番良いと思う。エンドロールも>>続きを読む

デビルズリジェクト〜マーダーライドショー2〜(2005年製作の映画)

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タランティーノやロドリゲスより先にグラインドハウス映画を確立させたゼロ年代のクラシック。何度見てもオープニングのカッコ良さに鳥肌が立つ。

カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

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ド派手な見せ場を詰め込みつつ、最終的には男二人が向かいあって撃ち合うという原始的な戦いに回帰するような作りには興奮するし、ジェラルド・バトラーの抑制された演技が良い。しかし脚本が複雑なわりに、その情報>>続きを読む

ドライヴ(2011年製作の映画)

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久しぶりに見直したけどレフンは何だかんだこれが一番良い。「ザ・ドライバー」の変奏。

ドミノ(2023年製作の映画)

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色々なジャンルを融合させた映画でありながら90分台でタイトに纏めているのは良いし、いかにもロドリゲスっぽい大味感というか理屈よりも勢い重視な語りは好き。ただビジュアル的な新鮮味はそれほど感じられなかっ>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

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ダークで研ぎ澄まされた画作りと不穏なレズナー&ロスの音楽の組み合わせがやはり素晴らしく、劇場で見れて良かった。一方で完璧主義のフィンチャーらしからぬ荒々しいカメラワークで見せる場面であったり、ドタバタ>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

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主演のジョンデヴィッドワシントンの演技と、sf的なガジェットのデザインは良い。しかしギャレス・エドワーズの演出には疑問が残った。全体的に役者の表情のアップを多用し過ぎていて世界観の作り込みやアクション>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

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面白かった。やはり意表を付くカットの繋ぎや、細かい音使いによって長尺な中にも絶妙に緩急を生んでいてそういった巧さは流石スコセッシと思わされるものだった。殺人シーンを必ず引きの画で見せる徹底ぶりや、役者>>続きを読む

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

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再見。個人的にはスコセッシの中でも三本指に入る傑作。「グッドフェローズ」、「カジノ」の語りを進化させたようなスピーディーな編集のリズム、熱量高い役者のアンサンブル、悪趣味なギャグ、ポップミュージックの>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.2

近年のプロットが複雑化し、アクションのボリュームを過剰に増やしていく傾向にあるアクション映画の流れに逆らうような極めてシンプルな作品だが撮影が過去作と比べても一番素晴らしいので飽きることはない。ドラマ>>続きを読む

コカイン・ベア(2023年製作の映画)

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ジャンル映画のお手本のような映画。傑作。基本的には癖のある登場人物たちの会話のやり取りで笑わせるコメディではあるが、人が熊に襲われる様は容赦無いゴア描写によって映し出す緊張と緩和のバランスが絶妙。群像>>続きを読む

スクリーム(1996年製作の映画)

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過去のホラー映画に対するメタ的な台詞やオマージュ満載の名作。予備知識無しでも単純にサスペンスとして良くできてるのが流石ウェスクレイヴン。何度見ても面白い。

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

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前作に引き続き面白かった。真上から見下ろすような視点の長回しで室内のアクションを見せたり、車が行き交い人が大量に跳ねられる中アクションが行われたり、とにかく活劇のアイディアが豊富。人数を増やすだけでは>>続きを読む

バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

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とてもリンクレイターらしい優しい映画だった。湿っぽくも語れそうなプロットをテンポの良い編集と畳み掛けるようなセリフのやり取りで良い意味で軽さのある映画にしている所が良い。常に人が会話をしている映画であ>>続きを読む

ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.7

スパイダーバースのアニメーションを更に異なる形で進化させたような手書きのラフな質感を残しつつも奥行きを感じさせるアニメーションが斬新で全編目が楽しい。ミッチェル家から引き継がれた実写が時折コラージュさ>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

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ブロムカンプはエリジウムにもチャッピーにもカスタムした日本車を登場させていた男なのでこの題材に行き着くのも意外なようで必然。プロット自体は王道だが全編忙しない編集とカメラワークが効いていて飽きさせない>>続きを読む

長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

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今年はアニメが本当に豊作だと思う。死と向き合うという重い主題を扱いながらドリームワークス的な映画のパロディとギャグを畳み掛けて見せる造りは崩していない所が素晴らしい。躍動感のあるアクションの見せ方も良>>続きを読む

グレムリン2/新種誕生(1990年製作の映画)

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グレムリンの続編ながらジョーダンテのカートゥーン好きが炸裂する傑作。ここまで全編悪ふざけに徹している映画は二度と作れないかもしれない。

SAND LAND(2023年製作の映画)

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今時珍しいぐらい一直線なストーリーで、全編アクションの楽しさに振り切った作りのストイックなアニメーション。後日談や回想シーンも最小限に抑えて日本のアニメにありがちな感傷性を排除した作りが良かった。いか>>続きを読む

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

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ピクサー作品でここまではっきりと恋愛を描いた作品は珍しい。とにかくエレメントたちが住む街のデザインが素晴らしく、画面が退屈になることはない。肝心な所ではキャラクターの動きと表情に託した演出も優れていた>>続きを読む

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

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ヒップホップが全面に押し出されたサントラが案外良くて驚いた。しかしマイケルベイが監督したカオスな過去作と比べると全体的にお行儀の良い作りで物足りなさが残るのは事実。バトルシーンの演出はもっと外連味があ>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

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ガーウィグにとって形式は異なれど描きたい物語が一貫していることは感動したが全編通して作品のテーマを言葉に語らせ過ぎていて、その説明的な演出が語りのテンポを悪くしている。撮影も編集も前作の若草物語の方が>>続きを読む

ミュンヘン(2005年製作の映画)

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スピルバーグの中でも一番硬派な映画であり、一番ゴア描写が凄まじい映画でもある。カミンスキーの撮影もキレッキレで街を捉えたショットが全部かっこいい。

ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

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2010年代のイーストウッド映画で一番好き。ビターな話を軽快に語りきる理想的アメリカ映画。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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晩年になって、「風立ちぬ」とはまた別の形で集大成感のある作品を作り出したことは凄いと思うがアニメとしてアガるのは冒頭だけで後はただただ失速していく。

エスケープ・フロム・L.A.(1996年製作の映画)

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sfの世界でハングライダー、バスケ、サーフィンと無茶苦茶なアクションが矢継ぎ早に展開されるカーペンターによる最高の活劇。主要人物かと思っていたキャラクターが早々に退場していく裏切りも楽しい。

キャビン・フィーバー2/キャビン・フィーバー スプリング・フィーバー(2009年製作の映画)

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タイウエストの手技が詰め込まれていて前作と全然違う感触のホラーになっている。面白い。悪趣味な描写を引いた距離感で映し出す演出はこの頃から健在。