ナカムラナルヒサさんの映画レビュー・感想・評価

ナカムラナルヒサ

ナカムラナルヒサ

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シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.0

三国志やキングダムみたいな、敵方にも事情があるタイプの作品が好きなので、これも例に漏れず好みだった。
各人物の背景を知る事で、子供が銃を持つ異常な環境の全体像が見えてくる。
誰が悪かは明白だけど、そい
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.5

田坂さんが主人公のシリーズ2作目。
陰気な人が吹っ切れるところ好き。
殺し屋女子は可愛さに拍車が掛かっていたけど、あざと可愛いのが苦手なので、個人的には1のダウナーな感じの方が好きだった。
でも相変わ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

数年後、忘れた頃に3回目を観る僕へ。
最初の30分だけ耐えて。
そのあと一時停止するタイミングがあるので、冷蔵庫からビールを持ってきて開けて。

凶悪(2013年製作の映画)

5.0

邦画サスペンスで今のところ一番好き。
何回観てもハラハラする。

いろんな立場の嫌な奴がたくさん出てくる。
良い奴もいるけど、善人は一人もいない。
その安心感の無さゆえに、陰鬱ながら1秒も退屈しない作
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.5

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2回目。
ご都合的では?と思う場面はあれ、演出の良さで誤魔化されて余りある面白さ。

セリフも出来事もない、何も起こらないシーンが長めに映されても没入できるのは、カメラワークの賜物なんだろうか。
こち
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呪詛(2022年製作の映画)

4.0

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初めて台湾ホラーを観た。国産ホラーの不気味な怖さと、キリスト圏産ホラーの悪霊系の怖さのちょうど中間みたいな印象。

画面いっぱいのグロとか壁から生えるデカい腕みたく派手な恐怖表現は冷める派だけど、それ
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ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

交互に映される過去と現在の対比が切ない。
会話の端々に垣間見えるヒントから、描かれなかった出産~不和の過程を想像するのが楽しかった。
見せる場面と想像させる場面の切り分けが上手いからだろう。
理想の結
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レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―(2009年製作の映画)

2.0

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こんなに眠くなったアクションは初めてかもしれない。
三國志の面白さも娯楽映画の面白さも両方潰してしまった印象。
前半の謀略戦は面白かったけど、戦場のシーンは荒唐無稽が過ぎて冷めてしまった。
史実にも演
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レッドクリフ Part I(2008年製作の映画)

3.0

関羽、偃月刀めっちゃ投げるやんって思ったら張飛なんて素手で笑った。
せめて武器持って。

「音楽がわかる兵士」っていう設定を活かした演出が良い。
派手なアクションばかりでなく、倒した兵士に止めを刺すよ
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

4.0

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面白かった!
2009年公開ってのが絶妙…
最新テクノロジーと古風なジェンダー描写、メタバースとザ・日本の田舎、ミスマッチが癖になる。
『ぼくらのウォーゲーム』と『パプリカ』の中間くらいの、肩の力を抜
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怒り(2016年製作の映画)

3.5

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セクシャリティ、家庭事情、ムラ社会、娘の精神疾患、米軍基地、レイプ、親の借金、場当たり的殺人、サイコパス、悲恋、怒り、病、死、海。
「自分ではどうしようも出来ない事」を延々と見せつける映画。
ストーリ
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.5

現実と虚構・妄想が入り交じる構成は後の「千年女優」「パプリカ」に共通するけど、中でもこの作品が一番カオス。
加えてトラウマシーンも多く、いい意味で息が詰まった。
レンタルDVDに収録されてた製作陣イン
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ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

3.0

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柚木麻子『Butter』きっかけで鑑賞。
当時の文化や時代背景、周辺の映画史を予習してないと、名画を観るのは難しいと痛感…

14歳の若過ぎた結婚は、ホリーにとって抑圧にしかならなかった。
しかし自由
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サウダーヂ デジタルリマスター版(2011年製作の映画)

5.0

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初見でDVD買う事を決意した初めての映画。
でも円盤化されてなかった。
空族さんお願いします。
再上映してくれた京都みなみ会館に感謝。

差別や諍いが何から生まれるのか、たっぷり考えさせられる映画。
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.0

目線と動きだけで敵に死を覚悟させる岡田准一の演技が圧巻だった。
ヨーコと飲みたい。

ある用務員(2020年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

ラスト10分で冷めてしまった。
阪元監督作品にしては消化不良感。
いっそ暴力に振り切って、女子高生が主人公撃ちまくって終わりで良かったと思う。

でもアクションと殺し屋達のキャラは好きだった。
特に般
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千年女優(2001年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

恋に恋する少女の話。
と言ってしまうとそれまでなんですが、狂気的なほど純粋な少女性に目が離せなくなる。

アニメ作品ならではの場面転換が本当に鮮やか。
ノーラン監督は今敏に影響を受けたって記事を見た事
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.0

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だいぶ難解だった…
「ヤバい奴はどこまで行ってもヤバいよ」みたいな見方で合ってるんだろうか。

チタンは耐火性のある金属らしいけど、主人公が消防士に引き取られた事には何か示唆がある…?
わからん。
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

5.0

最高の感動ポルノでした。
ご都合主義的展開も、キャラと映像と演出とテンポと音楽と声優が良ければこんなに良いのか。
久し振りに映画で泣いたかもしれん。

オカマだのホームレスだの今じゃ出来ない描写なんだ
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パプリカ(2006年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

凄いの一言に尽きる…余韻がやばい。
アニメ映画ってあんまり観てこなかったけど、しばらく今敏週間になりそう。筒井康隆も。

映像の色彩、構成の技巧、セリフの文学性etc、全部がどストライクに好みだった。
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成れの果て(2021年製作の映画)

4.0

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誰か誘って劇場で観ようと思いつつ、タイミング逃し続けた作品。
ひとりでU-NEXTで観てよかった…

『街の上で』の萩原みのりのブチ切れ演技が大好きだったから観たけど、それどころじゃなかった。
怒りの
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サマータイムマシン・ブルース(2005年製作の映画)

4.0

やいやい系ゆるコメかと思ったら、予想外に緻密な伏線回収。面白かった!
ラストはちょっと切なくなりつつ、瑛大の一言につい声が出ました。

汗と皮脂とパクったガラクタでごった返した空気感、大好き。これぞ、
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最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

3.5

コインパーキングにママチャリ停める友人もいれば、執拗にカーフを蹴る強敵もいる。
自分が監督と同い年だからか「いるいるこういう奴」の感覚が近くて、共感するシーンが多かった。

「個人事業主あるある」が軸
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セトウツミ(2016年製作の映画)

3.0

面白いけどうるさくなく、ひねくれすぎず単調でもない、ちょうどいい会話劇。
上質な寝落ちができました。

映像としては退屈だったけど、ポッドキャストとかでずっと聴いてたい。
annお疲れ様でした。

べー。(2016年製作の映画)

2.0

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グロに耐性がないわけではないのに、初めて目を背けたくなった作品かもしれない。

なんでだろう、音の使い方でしょうか。
長尺の吐血シーンはキツかった。
トイレでの刺し合いも見てられなかった。
リアルじゃ
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ぱん。(2017年製作の映画)

4.0

京都に住んでまして。
あの鴨川の穴の奥がどうなってるのか気になってたんですが、パン屋につながってると分かってとてもすっきりしました。
ありがとうございます。

発想は自由でいいと思わせてくれる、いい作
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.5

何するか決められない90分に大正解だった。
倫理も突っ込み所も挟ませないスピード感とノリ。
面白かったーー!

サブカル青春モノかなと思って観たけど、バイオレンスは意外と骨太。
耳に串刺すシーンと車で
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愛なのに(2021年製作の映画)

4.0

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好きなセリフTOP3
1位 「群…?」
2位 「早さも…?」
3位 「熊本さんはプロだから…」

愛のあり方に苦悩する男女の群像劇。
若干寝不足で『猫は逃げた』とぶっ通し劇場したけど4時間目ギンギンで
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

4.5

愛のために人は迷ったり間違ったりするけど、猫の前にすべては些末事。
こじれたエロスをかわいさで捩じ伏せるパワープレー炸裂。
猫こそ愛。猫こそアガペ。

オズワルド伊藤へのインタビューの場面がめちゃくち
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.5

どうしてもウルフ・オブ…と比べながら観てしまって。
犯罪映画としては単調だし、うーん…って思ってたら最後に救われた。
カールいいやつすぎる。
とはいえ全体的に、ディカプリオを見るための映画って印象。

火花(2017年製作の映画)

3.5

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原作小説がドツボだっただけに、期待し過ぎてたのかもしれない。

原作に忠実な脚本だけど、文字媒体と映像では面白さのツボが違うんだなとしみじみ思った。
「死ね!死ね!」の下りなんかは字面だとすごい迫力が
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私たちのハァハァ(2015年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

和製ロードムービーが観たくて観賞。
ドライブマイカーの三浦透子が出ててびっくりした。
器用な女優さんだ…

人は年を重ねるに連れ「人は人」だと身に染みて、色々な事に折り合いを付けていくものだと思う。
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ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

いい意味で期待を裏切られた。かなり好きでした。
田舎・都会関係なく、地元を離れた人なら誰しも持ってるだろうアイデンティティと同族嫌悪の矛盾を、思い切って二人の人物に演じさせる事で表現した点、上手いと思
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