ロックさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ロック

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殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)

3.0

今年のダークホース。フォロワーさんのオススメがなかったら絶対に通らなかった作品なので感謝です。全編を包むまるで世界の終わりの様な色合いが何とも魅力的な空気感をつくっており、大味なキャラ設定や展開を補っ>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.8

誰よりもお互いのことをわかっているからこそつらい。ふたりの相性もぴったりで幸せだった頃の生活を容易に想像できるからこそ、互いを傷つけ合うシーンは見ていて苦しかった。ブルーバレンタインほど劇的な場面は少>>続きを読む

わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

3.5

光をとらえた撮影の美しさが際立っていた。多くのものが足早に移ろっていくこの時代に必要な映画だと思う。中川監督はこんなにも若いのに作品には懐かしさと哀愁を感じる。静かに進んでいき、終盤で一気にくるピーク>>続きを読む

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.5

微妙に噛み合わない会話劇は時にクスっときたり、時には少しニガかったりと、どれも味わい深かった。「問題なし」と「いとこ同士?」がお気に入り。

I Am Easy To Find(原題)(2019年製作の映画)

4.4

彼女の生涯を通して人の一生を語りかけてくる。どれだけの月日が流れても、様々な経験をしても、人は結局のところ生まれたところに行きつくのではないか、そんなことをぼんやり考えた。繊細な演技と奥行きある撮影、>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

2.0

ホアキンの演技や役作りは凄まじい。ダンスシーンも好き。でもそれだけ。
出てくる人物や設定が舞台装置の様な薄っぺらいものばかり。ただ不幸を並び立て、こんな悪魔が出来上がりましたでは響かない。人の本質のも
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968年製作の映画)

4.5

冒頭から名作の空気が迸り、スクリーンの中の世界に没入していく。いい映画にはそういう力がある。タイマンのシーン最高に上がった。正真正銘の名作はどれだけ経とうがこれっぽっちも色褪せないんだな。

エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)

3.5

とうとうギャスパー・ノエに手を出してしまった。独特のカメラワークや歌舞伎町のネオンが酔わせてくる。セックス&ドラッグズのオンパレードでギラギラしっぱなしも、時折入る過去シーンのノスタルジックな部分との>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.7

何を言ってもネタバレになるので内容については書けないけど、タランティーノの映画で大好きな2大スターが同じスクリーンに収まる絵は余りに贅沢だった。

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

3.8

あの時にうまく伝えられていたら、あれができていたらって後悔、そういうほろ苦さと夏の夕暮れの空気感。幼い頃の記憶が蘇った。

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

3.0

おもしろかったし、やりたいことはわかるよ。わかるけど、トイストーリーでやってほしくなかった。

海獣の子供(2018年製作の映画)

3.5

絵の余りの素晴らしさに圧倒された。街の美しさや生き物含めた動作ひとつとってもとても瑞々しくて大好きだった。ただ物語の核であろう部分の表現がストレートに感じてそこは正直苦手だった。
そうは言っても、日本
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茄子 アンダルシアの夏(2003年製作の映画)

4.1

此処ではない何処かへ行きたかった。 ロードレースの詳細描写×アンダルシアの舞台×高坂さんの絵×大泉洋×ED清志郎と魅力的な組み合わせがたまらん味わいを生む中編。レース中のリアルなやりとりから作り手の愛>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

3.8

突き抜けたものが勝ち。旧ガイナ勢が本気でつくりたいものをつくればこれだけのものができる。まぎれもなく今年ベスト級。

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

3.5

世界の切れ端を見つける旅。ウズベキスタンの美しい映像と美しい人たち。あっちゃんのドキュメンタリーのようなメタ的要素も感じつつ、しっかり普遍的な映画になっているように思えた。随所で黒沢清節も健在。通訳役>>続きを読む

ブルー・ジェイ(2016年製作の映画)

4.0

始まってすぐに好きな映画になるってわかる、そういう映画だった。モノクロの淡くて美しい映像と、心地よくて切ない音楽。ラストの切り方がニクい。

僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

3.8

体制への反逆といううねりに飲み込まれ、あまりに重い命題を銃口のように突きつけられる若者たち。大人も含めそれぞれに立場があり守りたいもの(すがるしかないもの)があって、強い者もいれば弱い人間もいる。彼ら>>続きを読む

KAMIKAZE TAXI(1995年製作の映画)

3.9

なんだこれ最高かよ。移民、宗教、腐った政治、90年代の行き詰まった空気が迸る。無性にやりきれないのに笑えるとこはあるし、それでいてしっかり骨太の映画になっている。若かりし日の高橋和也と片岡礼子はほんと>>続きを読む

HOMECOMING: ビヨンセ・ライブ作品(2019年製作の映画)

4.3

去年の最強ステージをもう一度。
完全ド級エンターテイメントの決定版。圧倒的なステージを裏舞台も交えつつ描くことで、高みへ到達しようと挑む彼女の気概と気高さの深みが増す。言葉ひとつひとつから感じられる知
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.5

想いやエゴの交錯。恋愛なんて多かれ少なかれそれがぐちゃぐちゃになるものだろうけど、ただテルコの想い人自身になりたいという気持ちだけは全くもって理解できなかった。これに人は共感できるのか。
みんな言って
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芳華-Youth-(2017年製作の映画)

4.0

軍隊や戦争映画の皮を被ってはいるも眩く切ない青春映画だった。ラストからエンドロールにかけてが抜群に良い。小萍の綺麗な踊りをもっと観たかったけど、終盤のダンスシーンは花とアリス並みに胸に迫る。
当時の若
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魂のゆくえ(2017年製作の映画)

3.0

まさに現代版タクシードライバー。神父もひとりの人間に過ぎず、悩み苦悩もするし病気にもなる。人を救えないこともあり、人を軽蔑すらする。彼女と彼女への好意の違いは人として当然。なら聖職者としては?
映る教
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荒野にて(2017年製作の映画)

3.5

チャーリーとピートが投げ出された荒野はどこまでも果てしなくて寒い。それでもどうしようもなく美しくて、それが無性に悲しく締めつけられるようだった。 泥だらけになって果ては血まみれになりながらも頑なに一人>>続きを読む

エドワード・ヤンの恋愛時代(1994年製作の映画)

3.5

情とお金の論理って言ったって、結局はよくわからない。コミカルだけどその分いつもの引き込まれるカットは少なかったような、だけど後々クセになる不思議。クーリンチェとカップルズの橋渡し役。ヒロインのチェン・>>続きを読む

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

3.5

改めて見返してみると出色の出来。現実と妄想の重ね方やブラフの置き方が絶妙で、スッキリさせすぎないラストも○
傘はやめて

CURE キュア(1997年製作の映画)

3.8

マイ年間ベスト常連の黒沢清代表作をようやく。
日常と非日常、正常と異常の境界を静かに確実に侵していく得意の手腕。役者さんの怪演あって怖いけど目が離せない。(萩原聖人がほんと憎ったらしくてお見事)
見終
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