carrotさんの映画レビュー・感想・評価

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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

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母親の支配により、
精神世界に閉じ込められた中で、
ボーの精神は完全に破壊されてしまった

途中、
再会を約束した女性や、存在を信じる父親によって、精神を救われかけるが、
やはり最後は全てを母親に破壊
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

-

裁判により「解剖」されたのは
家族が抱えていた問題だった

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

-

毎日、決め事や習慣を繰り返すことは、ある意味では精神安定剤になるのかもしれない。
不確かなこの世の中では、特に。

普段から見慣れてる、隅田川沿いやスカイツリーのある風景に、心打たれる

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

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人生は夢の中の夢であり
とても儚い

脳は次第に壊れるし、心臓もやがて壊れる

人の最期というのは
誰もが避けて通れない

その現実を否応なく見せつけられる

最期があるからこそ
今を丁寧に生きなくて
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

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白人至上主義であるKKK、フリーメーソン

白人以外の人種を軽視し
その命や財産をためらいもなく奪っていく

資産や権力の拡大しか頭にない彼ら
そのおろかさや因果応報を描き切る

それとは対照的に、
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

-

劇作品とその舞台裏が交錯

制作の裏側にも物語があり、
それらを知ることで作品の深みが増す

亡くなった奥さん役の女優との掛け合いが切なかった

パステルカラー調の画面、
横に移動するカメラワークが特
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イノセンツ(2021年製作の映画)

-

子供は誰しもが不思議な能力を持ちうる
それは場合によって、大人の理解を超えるものもある

特に、家庭環境や親の影響により、閉じこもりがちな子の場合、その能力は育っていく。
まるで自分の友達のように
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エレファント・マン(1980年製作の映画)

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輪廻転生

魂は終わらない

醜い容姿でこの世に生まれたのは
魂の修行のため

信条深く精いっぱい生きた彼は
来世で どのような姿に生まれ変わるのだろうか

もし、私が来世で彼の容姿で生まれたならば、
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

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欲(富、嗜好品)は人を滅ぼし、
愛は人を再起させる

人生で最も大切なのは
誰かを愛し、信じること

愛があれば、
どん底からも這い上がれる


閉鎖的な田舎の街では、
過去の悪行や人間関係を修復でき
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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世界は一つじゃないし、
時間軸は一つじゃない

生き別れた者とも、
どこかで繋がっている

若き日の母との別れの場面が切ない
彼女が火を扱えることから、
「お母さんは大丈夫」
と確信し、囚われていた過
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

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上流階級の理想的な家族

本音を言わず、
それぞれが仮面を被ったような雰囲気

しかし、マーティンの登場により
それぞれが本性をあらわにし

家族への本音や欲望が飛び交う

やがて判断力を失っていく
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

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戦うことでもなく、
放棄することでもなく、

村を出ることで、
自分たちの意思や尊厳を守ると決めた彼女たち

それも、強行ではなく
じっくりと話し合い、
ぶつかり合いながらも考えを深め、
壮絶な議論の
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怪物(2023年製作の映画)

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誰の主観かによって、
悪の対象が目まぐるしく変わる

その度に対象者に感情移入し、
同情の念を抱く

登場人物それぞれが
問題を抱えながらも生きる日々

あることをきっかけに
炙り出されていく真実
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TAR/ター(2022年製作の映画)

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極限に追い込まれた人間の精神崩壊

非現実世界への逃避

ベトナムの僻地で楽団を率いるラストは
地獄の黙示録のカーツ大佐を彷彿



最後の楽団に貧乏ゆすりをする男性がいることから、
あのシーンは、
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セールス・ガールの考現学/セールス・ガール(2021年製作の映画)

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大学生
大人でもなく、子供でもない、中間

人生
性欲
自己表現

様々なことを
経験によって理解していく

その過程で成長し、開花していく主人公が眩しい

あどけない表情の少女から
最後は、自身に満
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

成仏できない霊

愛する人を残して死んでしまった
現実を受け止められない

彼女が帰ってくることをずっと待っている
何年も何世紀も

しかし、
彼女の記したメモを読み、
成仏し、現世を去る

メモの内
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

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産廃業者と村の癒着
自治体ぐるみの隠蔽

無責任な大人たちが生み出した産物は
一番弱い者に降りかかる

「みなが同じ顔をして同じ場所へ向かう光景が怖かった」

それはまさに現代社会そのもの
主人公もそ
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

敬虔なイスラム教徒にとって、教えを守ることは、
他の何よりも重要なことであり、
信仰が生活の中心である。

コーランには、神の為の人殺し(ジハード)さえも許可されている。

宗教色の薄い日本に住んでい
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

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人間らしさとは?
本当の善とは?

どんなにおぞましい姿でも
彼は最後まで愛に生きた

娘と対峙するラストが圧巻
エッセイの言葉と重なる彼の人生

ひたすら暗い家の中を映してきたスクリーンに
突如差し
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(1954年製作の映画)

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生きることに必死になると
周囲の存在の有り難みや
人間としての道徳感
が分からなくなる

そんな彼と道を共にする少女の
絶望
無力感

最果ての極限を見させられる

生きる意味を問う作品

The Son/息子(2022年製作の映画)

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「人生はそれでも続くのよ」
ラストシーンで妻がかけ続ける言葉

全てが過ぎ去った後で
とてつもなく恐ろしい言葉に聞こえる

これはある種のホラー映画だ

人生そのもの自体がホラーだし
何かが少し狂えば
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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人生は、無限の可能性を同時にもっていて

今ある自分は、数々の選択の上に成り立っている

それを知ることで、
人は優しくなれるし、他者を受け入れられる

宇宙の大きさ
多次元の存在

知的好奇心を駆り
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オットーという男(2022年製作の映画)

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人は
人によって絶望し
人によって希望を与えられる

出合いは
人生を彩りもし、
人生を暗くもする

喜び
喪失
その全てが人生

正しいことを追求し
悪を許さない

信念を最後まで貫き生きることの大
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マジカル・ガール(2014年製作の映画)

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愛するものの為なら
人は簡単に悪になる

冷静さを失うことの怖さ

小さな悪が、
だんだんと大きくなり

やがて、自己の破滅に繋がる

ドレス姿のシュールな少女の破壊力がすごい

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

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「人生は愛が全て」
「人を愛することが生きる意味」

そんな普遍的なテーマを

「人喰い」をバックグラウンドに
見事に描ききった純愛物語

究極の愛の形を見せつけられるラストは圧巻

対峙(2021年製作の映画)

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「事件の加害者=悪」
と捉えてしまう大衆心理

しかし、
罪を犯した側も、その家族も、
計り知れない苦悩を抱えている

「自分って何?幸せって何?」
出口の無い問いの中で
もがき苦しみ続けてきた加害者
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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閉ざされた島
限られた人間関係

そこから生まれる
閉塞感、悪意、絶望

「人生は死ぬまでの暇つぶし」
自暴自棄になり、心を見失いそうな男

親友を傷つけ、自身を傷つけていく

最終的に、
友に与えた
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ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)

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これ程までに 
人々を動かし、崇められ、
「この人の為なら死をも厭わない」
と思わせるカリスマ性

彼ほどの先導者は、後にも先にもいない

彼の使命は、西側諸国やユダヤ人と戦うこと

命も心も、全てを
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

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現実逃避が作り上げたファンタジックな妄想世界

しかし、実際の世界は残酷
おとぎ話のようにはならない

魔法の扉は無い
どこへも逃げられない

最期までおとぎ話を信じたラスト
彼女にとっては
ハッピー
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8 1/2(1963年製作の映画)

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空想と現実世界が混ざり合う
混沌(カオス)的作品

叶うことのない理想
やり直しのきかない過去

しかし、空想の世界なら
いかようでも創り出せる

精神世界にのめり込む主人公が見出した答え

「人生は
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

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どんな生き物でも
トリガーとなる事象やモノ
扱い方がある

うまく調教しなければ、
それは我々の能力を超え、凶暴化し
扱うことができなくなる

それは、得体の知れないものでも同じ

穏やかな心で、敬意
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ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

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回想と現実が折り混ざったラストシーン

温かい目で我が子を見つめる母

人生の何気ないワンシーンも
映画の1場面なのだ

人との巡り合い、別れ、再会

成功、挫折、再起

痛みと苦痛を伴いながらも
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

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職業選択、パートナー選び、結婚、出産

女性として生きることは、迷いや葛藤の連続

それについて悩まない者もいれば、
とことん悩み考え、追求する者もいる

「自分軸」で生きると決めたときに、
何かを手
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

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常軌を逸した独占欲
それがもたらす悲劇

独自の愛の形

天才と狂人は紙一重

ドッグマン(2018年製作の映画)

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ドラッグに蝕まれた彼はもはや犬のように、本能のままに、目の前のものを貪り生きている。

それに、早く気づくべきだった。

コカインが犬の餌に思えてくる。
犬も人間も、餌をくれない者には用がない。
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

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ナイトメアアリー =悪夢小路
深いタイトルの意味

場末のサーカスから一転、
華やかな世界
成功者が見る一時の幻想

因果応報、天罰

誰しもが抱える弱点、弱さ
それが、最後に身を滅ぼす

自分の限界
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