けーてぃーさんの映画レビュー・感想・評価

けーてぃー

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機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-(2025年製作の映画)

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掴みとしてはかなり面白かったと思う
この劇場版だけでは物語完結しないので採点しようがないのは前提として・・・

展開に触れずにコメントするならスターウォーズEP7 フォースの覚醒(ファンダムへのサービ
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(2025年製作の映画)

4.4

懐の深さと吸引力の大きさ
リタイア後の丁寧な日常を映す前中盤、クイーンズ伊勢丹で買い物し、丁寧に調理する(レバーは牛乳で血抜きするし冷麺のゆで卵は4等分に切り分ける)、延々と観ていられそうに思える
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

4.2

圧倒的河合優実を浴びる作品
現代的な虚無感(あと浮遊感に近いもの)を漂わせつつ、和製「わたしは最悪。」ライクに進んでゆく またパリ13区の匂いも感じた

中盤以降、業界における性加害問題に明確にNOを
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どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

4.3

解なし
鑑賞後に「しんどかった」と言う事さえ躊躇われる切実なドキュメンタリー
家族という他者や境界もフィルムに刻印され、「どうすればよかったか?」という解のない問題が堂々巡りする
そして「これからどう
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バグダッド・カフェ 4Kレストア(1987年製作の映画)

4.0

旦那の元を去ったジャスミンと旦那に出ていかれたブレンダ
ぱっと見では想像がつかない様々なバックグラウンドを抱えたキャラクター達が集うバグダッド・カフェでのヒューマンドラマ
時より挟まれるシュールなユー
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.5

純粋な感動強度の高さ
今年はパスト ライブス、ルックバック、本作と感動的な映画体験が多くて良かった

丁寧な演出と動作の積み重ねで、セリフが無くとも非常に豊かな感情に満ちる
セリフなしでも何が起きてい
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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

4.0

個人的クリスマスの新定番になるかも
それぞれの事情で心がよじれてしまったり時計の針が止まってしまった孤独な3人の静かな心の交わり
もちろんホリデームービーだし、ロードムービー的な味わいもありつつ、疑似
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ニセコイ(2018年製作の映画)

2.2

友人がこの作品ヤバいから是非見て感想教えて欲しいと言われて
原作を知らないので比較出来なかったり、原因を深堀出来ない所も多いが大分問題あったと思う

漫画実写化にあたって、キャラのコスプレ感(しかもク
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.9

足るを知る
これが成立出来るのが映画だよなあと思いながら鑑賞した

似ているようで少しづつ変化してゆく毎日
だからこそ今この瞬間が尊いし、日常が美しいものだと気付かされる
木漏れ日という概念と日々の暮
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モアナと伝説の海2(2024年製作の映画)

3.4

悪くは無いが、じゃあ良かったかと言うと何とも言えない
前作の設定を上手いこと使って世界観を広げつつ冒険に出ていくのは良かったと思う(ややパワープレイ感もあるが)

一方で序盤から今の世相(分断)を反映
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

3.9

手堅く面白いサスペンスエンタメ作
盲目の主人公が"目撃"したものだったり、真実などセッティングから落下の解剖学も想起されるが、本作はエンタメ方向の比重が大きく思えた

冒頭から説明的過ぎない語り口と締
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クワイエット・プレイス:DAY 1(2024年製作の映画)

3.8

まさかの猫映画xヒューマンドラマ
もともとシリーズ過去作はホラーx家族ドラマと認識していたが、本作で方向転換しつつホラー要素が後退した印象(とは言え瞬発的に怖いシーンもあったにはあったが)
ミニマルな
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ツイスターズ(2024年製作の映画)

3.8

いい感じの娯楽作品
まずキャスティングが勝っている、この手のキャラクターにグエン・パウエルは合うなあと思うしデイジー・エドガー・ジョーンズも魅力的で良かった

展開は王道、鑑賞後に特段爪痕が残ったり厚
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

4.0

複雑な心境
前作は監督作の中でもかなり好きだが、本作は普通に面白い続編かな止まりの印象
メインストーリーは前作の焼き直しに見えつつひねりを入れて見せようとしたのは理解出来る、だがテイストは前作の濃厚さ
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憐れみの3章(2024年製作の映画)

4.5

超絶ブラックコメディ
前作で出来ただろうファン層を篩にかける、監督らしさ濃縮120%の最高に意地悪で最高に面白いオムニバス

依存や支配をキーに、誇張し過ぎた〇〇的にビジネス階級、パートナー、宗教を黒
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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

3.8

世間に与えた影響が大きい前作を最大限相対化する、続編としての姿勢は大いに納得出来る
アーサーからジョーカーというメイクによって神輿を担がされた前作に対してジョーカーからアーサーへと戻す、きちんと後始末
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.3

とてつもない緊張感
撃たなければ撃たれる、暴力が秩序立てる世界で、ジャーナリズムとカメラに一体何が出来るのか
他方でリーとジェシーの師弟関係、ロードムービー的な魅力もあるし、戦闘の没入感や恐怖感も高い
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きみの色(2024年製作の映画)

4.0

ポップで爽やか
監督らしい青春と音楽の話だが、リズと青い鳥で最大値に到達した繊細表現、作劇の良さを残しつつ見やすくなっている
バンドものという事も含めて、世代的にけいおんを想起するなという方が無理な話
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エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

4.2

大興奮
もはやエイリアン界のアベンジャーズアッセンブルにも思えるし、何よりエイリアンのホラー変奏曲的だったドント・ブリーズからドント・ブリーズのエイリアン変奏曲に到着

過酷な労働環境から逃れて新天地
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

4.2

とんでもない緊張感
90分弱という短いランニングタイムだがしっかり怖いし何より上手いなぁ〜
開始10分程度で舞台セットをしつつ主人公達が強盗をしなけりゃならない状況までしっかり分からせてくる また搾取
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エイリアン2(1986年製作の映画)

3.9

前作と比べてホラー要素は後退しエンタメ要素がかなり前進した
いかにもタイタニック、いかにもキャメロンぽいなぁ〜という場面やモチーフが続くが、全体的には面白いエンタメ作品にエイリアンをいい感じに絡めまし
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エイリアン(1979年製作の映画)

4.4

歴史的名作で起源にして頂点
久しぶりに本作を観たが相変わらずめちゃ怖い

SFの限定空間ホラーとして設定が上手すぎる 骨組みが強固
限定空間が宇宙船なのに強酸性の液体が出るとか言い出すとキリがない
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.3

何という多幸感
やはり刹那的な人間関係が変遷してゆく群像劇だし、あ〜ヴァカンスっていいな〜と羨ましく思う

テンポも良く心地いい時間が流れるしずっと見ていたい
鑑賞中幸せホルモンがとんでもない量分泌さ
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リンダとイリナ(2023年製作の映画)

4.0

一夏ものだし、刹那的な出会い(と別れ)ものにも見える
というか本作自体が一瞬で終わるし、観客と本作も刹那的な出会い感がある

宝島よろしくフィクションなんだかドキュメンタリーなんだか認識がおかしくなっ
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宝島(2018年製作の映画)

4.4

自然過ぎて逆に怖い
まるで自分の目で直接見たある夏のレジャー施設がそのままスクリーンに投影されている様にさえ見える ウルトラスムース
そして自分たちが住んでいる世界とも地続きである

明文化出来ない解
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チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

4.1

おもしれーっ
全編アンモラルでセクシャルでもあるが、作品の根本と接続させている感があるのでこれならOK
そして何より3人(特にゼンデイヤ)のスター力を浴びる作品でもある

人間関係とテニスがラリーされ
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密輸 1970(2023年製作の映画)

4.0

流石の面白さ
前作モガディシュがエンタメとシリアスの絶妙なバランス感だったのに対して、本作はエンタメコメディ要素強め

冒頭からゴキゲンなナンバーがかかりノスタルジー感フルスロットル、ノレてしまえば非
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ロイヤルホテル(2023年製作の映画)

3.9

女性視点で見る男性からのハラスメントデラックスパック
以前missingや関心領域で記述した「自分事と他人事」の観点からすると、男性が無自覚無意識だったとしてもダメですよ、という事が分かりやすいと思う
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フェラーリ(2023年製作の映画)

3.9

激渋
色々と観客が期待しそうなものと違うものが出てきた感覚で、評価低い人多そうだなあと思いつつ、個人的にはリドスコのナポレオンに近い味を感じて興味深く鑑賞した(パブリックイメージとは異なる側面を炙り出
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.6

大傑作
モータースポーツの面白さも抑えつつ、多くの人に刺さるであろう物語セッティング、普遍的なストーリーに落とし込んだ素晴らしき手腕
シェルビーとマイルズの友情、敗者たちの物語、現場vsトップ層、モー
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あのコはだぁれ?(2024年製作の映画)

3.7

夏の納涼鳥肌セット
これまで観たホラーの中で一番怖い!という事はないが、終盤にかけて鳥肌シーンが結構あって良かった
また地上にいる人と落下する人が接触するとか、UFOキャッチャーのアレとか中々他所では
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デッドプール&ウルヴァリン(2024年製作の映画)

4.3

ガワはNWHだが味わいが異なる
正直気になる点もあるが良かった点クレバーに感じた点もありトータルで良かった
マルチバースの取り扱いがこれまでのMCUと言うよりフラッシュやイントゥスパイダーバースに近い
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メイ・ディセンバー ゆれる真実(2023年製作の映画)

4.6

非常に鋭利である意味意地悪
スキャンダルやゴシップをエンターテイメント的に消費してしまう事の危うさや、人の心情や”真実”が一面的で理解/解釈しえないものである、多面的で玉虫色であるという事を映画の設計
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ルックバック(2024年製作の映画)

4.6

原作純度が高すぎる
それでいて追加された引用作やシーンが絶妙に本作の根っこと接続している
アニメーション表現や演出も相まって映像化した意義のある素晴らしい作品だった

原作で引用されたワンス・アポン・
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蛇の道(2024年製作の映画)

4.0

理路整然としていてスムーズな感覚
開始数分で事が起きてしまえば、首根っこを掴まれて復讐地獄の泥沼に引きずり込まれる

全編通して不穏感が充満しているし、やはり二つの要素の境界が曖昧になる事が見れる(真
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関心領域(2023年製作の映画)

4.0

自分事と他人事
自宅の隣で大量虐殺が行われているのに”普通”に暮らしている、日常と並列して断末魔や銃声が聞こえる恐ろしさ
監督インタビューで特定の地域や戦争について言及した訳ではない、平和、理解、仲直
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