CucumPrincessさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

チキンラン(2000年製作の映画)

3.0

10年ぶり、いや10数年ぶりかもしれない。風邪をもらってしまった。

だから、お薬をください。ついでに消化に良い食べ物も。
ぴったりじゃないか。絶対に傷つかなくて、難しくなくて、ハッピーエンドになって
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プリティ・ガール(2004年製作の映画)

3.0

生憎、恋愛のために自分の夢を諦めるという考え方を更々持ち合わせていないので後半は開いた口が塞がらなかったし、結婚したくせして最後に「やっぱり夢が......」とか言い出す小気味の悪さは喉越し悪かった。>>続きを読む

スリーパーズ(1996年製作の映画)

3.7

手放しで「面白かった」というのは軽率すぎる気がするし、「良い映画だった」というのはそもそも違う気がするし、観ることができて良かったとかが妥当なのかなと思う。(それもしっくりこないけれど。)

これは人
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眠れる森の美女(1959年製作の映画)

3.2

目を瞑ればのび太より早く眠れる最近の私は絶対に眠れる森の美女だと思う。
本当に美女?
いいえ、美女ではありません。可愛い寝顔とは程遠い疲労困憊の寝姿は誰にもお見せできない。しかし電車でその醜態を晒すほ
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

3.8

しんどくなって観るのを放棄したくなった。目を背けて、世界中の子どもは幸せに生きていると信じたかった。

子どもが幸せだと思えればそれでいい。世界のあるべき姿は子どもの幸せのもとで成り立っていると思って
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.8

タクシードライバーの考えていることが気になっている。滅多にタクシーなど乗らないのだけれど、この間校長がタクシーで送ってくれて、それから私はタクシードライバーの彼について考えている。「修学旅行」「授業」>>続きを読む

目指せメタルロード(2022年製作の映画)

3.0

可もなく不可もない、当たり障りのないストーリー。Netflixに溢れるこれ系統の作品に完全に飽きてしまっている。最近私の現実世界が映画みたいに過激なので、この程度だと何も感じなくなってきてしまっている>>続きを読む

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.7

どう足掻いても少年になることはできないのに、少年たちの夏に対する憧れが止むことはない。

「またね」に先があることを信じる。会えそうな気がするけど少し不安の香りがするから、「またね」を繰り返してまた会
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ANNIE/アニー(2014年製作の映画)

4.0

日常に溢れる音がミュージカルになるのを見るとワクワクする。魔法みたいなミュージカルも好きだけど、拍手や足音、箒の擦れる音やガラスの割れる音がミュージカルになると自分の世界もミュージカルにしたいという気>>続きを読む

クジラは泳がない(2020年製作の映画)

3.0

吸い込まれるようにフラフラとシンクロがクジラの居場所になる。
確かに何故シンクロ?とは思うけれど、思いがけないところが自分の居場所になるという経験もあるから、そんな野暮な質問は置いておく。
夜に光る水
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さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992年製作の映画)

3.4

まる子、こんなに真っ直ぐ小学生だったのか。
知らなかった。テレビで観ているまる子は生意気怠慢小学生なので、『ちびまる子ちゃん』の後に放送される『サザエさん』の要領の悪いカツオの方が好きだった。
子ども
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.6

空に警戒しながら、空の下で本作を観た。

自分らが最強だと思っている人間という生き物は愚かだ。支配して手中に収めようだなんて、身の程知らずにも程がある。見世物にしたり、儲けようとしたり、操ろうとしたり
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.6

GW中に見るんだ!とワクワクしていたAETの先生ともう既に見てネタバレを試みてくる子どもたちとAnya様をひたすら愛している私との間で話題の本作。今日こそ絶対観に行くと意気込んで、撃沈する日々からとり>>続きを読む

ピノキオ(1940年製作の映画)

3.3

私はCricketで友達はPinocchio。
嘘つきが嫌いだと言っていた友達が平気で見え透いた嘘をついてきたもんだから、鼻を伸ばしてやろうかと腹を立てた。けれど私はCricketだからPinocch
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ピーター・パン&ウェンディ(2023年製作の映画)

2.9

大人になりたくないと公言する本作のWendyは、アニメーションの時よりもずっと生意気な少女で、だからこそそのはっきりとした彼女の意思に共感はする。けれども。

"Peter Pan"に関してはアニメー
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

3.7

私の"Joy"はどこへ。

最近は、FearばかりでAngerやSadnessすらいない。社会の毒を拒絶するDisgustもいないから、大人らしいつまらない人間になってしまった気がする。

どんな感情
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ウォレスとグルミット/チーズ・ホリデー(1989年製作の映画)

3.5

細やかな動きに抜かりないセット。
Nick Park、仕事人すぎる。

癒しパワー最強で、可愛すぎるこの映画の全てにヒイヒイ言いながら観ていた。心が和らぐ。
この世界で生きてみたいな、彼らもそう思って
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.7

"it's just static frames with darkness in between."
静止画を繋ぐ暗闇を観客が観ることはない。
映画館を訪れる観客は、光だけを観る。

映画館は人間の
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いつか王子様が現れて(2016年製作の映画)

3.0

仕事は楽しいし、職場にも恵まれているのに自意識が強くなりすぎて憂鬱な休日を過ごしている。王子様が現れると信じていた過去の自分をぼんやりと思い出して嘲笑う。今は自分嫌いモード。待てよ、そういえば最近王子>>続きを読む

宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

3.0

家族の内側ではなく、外側の人たちに包みこまれる話。
血の繋がらない人間たち同士の繋がりを描いているけれど、家族の内側の人間が酷く冷たかったりはしない。外側の人たちが内側の優しさに気づかせてくれる。
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ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけている(2021年製作の映画)

3.9

私の人生第二幕開始!な本日、ムリムリハラハラワクワクドキドキスキスキに溢れてアドレナリンが出過ぎている。本作を観てアドレナリンが追加されて眠れる気がしない。"When we all fall asle>>続きを読む

ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

3.5

前知識としても『もののけ姫』であることを知っていたけれど、それを知らなかったとしてもしっかり『もののけ姫』だった。
「あ、めちゃくちゃジブリ......」とガッカリする作品も少なくない中、描かれる線の
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海街diary(2015年製作の映画)

3.8

妹が欲しかったわけじゃない。
薄情者の姉である私は、かつてそんなことを思っていた。大きくなると家族になる人を自分で選択できるが、人は生まれた時から自分の足で立つ日までは家族を選ぶことができない。
幸た
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きっと、またあえる(2019年製作の映画)

3.8

きっと、またあえるのだろうか。

卒業、社会人、新生活。とことん不安なのである。終わると始まるが同時に起こる目紛しいこの時期が苦手で、変わりゆく世界の中にも変わらないものがあり続けてほしいと願ってしま
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ジョーイ(2020年製作の映画)

3.4

Joeyが嬉しいならそれで良いじゃない。人と違うことをコンプレックスだと思うJoeyのために彼女もピエロになる。それが最善策だとは思わない。でも、ラストのJoeyの嬉し涙を見て彼がポジティブに受け取っ>>続きを読む

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.0

欲に忠実な人たちがひたすらその欲に従う話。を3時間やる。

中々好きになれない。清々しいまであるのだが、金儲けのためだけにここまで薄情で無礼だと報いが来れば良いと心のどこかで願ってしまう。それも持たざ
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幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

3.6

真っ直ぐにひねくれている。
彼の生きづらさの原因は彼自身であり、人生を難しくしてしまっているのもまた彼自身なのだけれど、それに気付いて自己嫌悪に陥る人間らしい弱さがあるところが憎めない。
彼の気持ちと
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.2

寂しくなった時の行き先、空想の世界。

Ofeliaの空想はどうしてこんなにも暗いのだろう。厳しい現実から逃避するならもっと明るくて楽しくても良いはずなのに。
中々彼女の気持ちを掬い取りきれずだった。
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はちどり(2018年製作の映画)

3.8

気にかけてくれる人がいるというのは孤独な少女にとってどんなに心強いことなのだろうか。
思春期は孤独との戦いの期間だ。平気な顔して傷ついて、寂しくなって、ムシャクシャして。そしてそんな自分が嫌いになって
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もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

2.7

タマ子が食事中に携帯をいじり始めてから物凄い勢いで心が離れていってしまった。
何もしない日がたまにあるのは良いなと思うけれど、そんな日をひたすら繰り返すだけのこの生活が羨ましいとは思わない。何もしない
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.5

コース料理のように、困った時は次から次へと目の前に手立てが出されて、それを片っ端から食べていくだけでそれなりの人生が約束されている華子。
ファストフード店のように、自分で選択し、その選択が当たろうが外
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わたしたち(2016年製作の映画)

3.7

大人になれば、子どもは可愛い生き物に変わるが、自分が子どもの時の子どもは残酷な生き物でしかなかった。

私は傷つけてしまったあの子から人との関わり方を学んだから、私を傷つけたあの子もそうだったらいいな
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左様なら(2018年製作の映画)

3.9

実際に全部経験したかは置いておいて、ほとんどのキャラクターたちを経験したような気がする。この苦しさがまだ生々しく思える。あの頃より成長はしているけれど、これをくだらない苦い思い出と思えるほど大人にはな>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.5

ちょっと思い出すと、ドバドバと何もかも思い出してしまう。これは何回だって思い出したいなというものとこれはもう忘れてしまいたいなというものを選べない記憶の残酷さが憎い。

夜が好き、過去が好き、変わらな
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.7

本当に料理が好きなんだなと思わせるシェフの熱量が応援したくなる気持ちを加速させた。誇りを持って仕事をする人たち、かっこいい。
夫、父親、シェフ。器用に全てをこなすなんて難しいに決まっている。変に取り繕
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

3.0

映画、音楽、本、ラジオ。長年変わらぬ私の四種の神器。いや、大切な友達。
ラジオは私の友達の中で最も賢い。ラジオを聞いていると番組を作る人も、話す人も頭の回る人なのだろうと思う。
生放送でハガキ職人やリ
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