来夢さんの映画レビュー・感想・評価 - 27ページ目

モンスターズ/地球外生命体(2010年製作の映画)

4.7

まず、パニックムービーではありません。ロードムービーです。
パニック系を望んでいる方には全くお勧めしません。

所々に見られる社会風刺の見せ方が、初代ゴジラのそれに近く感じられるので、新ゴジラの監督に
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リトル・フォレスト 冬・春(2015年製作の映画)

4.6

夏・秋に続き。
季節が変われば見える景色も変わり、命の色も変わる。
こんなに美しく生きることに向き合った作品って少ないよね。
素晴らしいです。

リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

4.6

五十嵐大介の漫画が好きで観に行きました。
コミック原作の映画は中々当たりが少ないけれど、これは大満足。
かなり原作に忠実に作られています。

淡々としながらも何故か飽きないのは自然の魅力は勿論、
少な
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インランド・エンパイア(2006年製作の映画)

5.0

自分の見る悪夢がどれほど怖いものか、どれほど疲れるものか、必死で伝えてもそれを見た自分にしか分からない。
それを伝えてくれたのがこの映画。
まさに悪夢。
見終わった後の疲労感がこの映画の素晴らしい表現
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複製された男(2013年製作の映画)

3.5

雰囲気がよく、そこそこに楽しめました。
難解な表現も終わってから整理して考えれば理解出来るレベル。
ただ難解なのは表現方法だけで、解ってしまうと別に大したことは言ってなかったりするよね。
ドゥニ・ヴィ
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アンチヴァイラル(2012年製作の映画)

4.6

名作の匂いがする。時計仕掛けのオレンジと似たような。匂いを感じられる映画って以外にも少ないよね。
長編デビュー作でこのクオリティは末恐ろしい。パパクローネンバーグの作品よりも好みかもしれないな。
おそ
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ペタル ダンス(2012年製作の映画)

4.7

大人になると、人との別れはどうしても経験する。
疎遠になったり亡くなってしまったり。
24で病死した親友に対する無力感を後悔として持っていた自分には
少しの救いになった。

役者たちの演じ過ぎない演技
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ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界(2012年製作の映画)

4.8

大きな世界の危機と、小さな世界の危機。
少女の目線から、これらの世界が同じ大きさに描かれているのが見事。
きっと大人になればなるほど、このバランスがおかしくなっていくんだな。
とても純粋で、胸にくる映
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

3.5

なんでか響かない。
同じ週に見た「フルートベール駅で」の方が数倍人種差別について考えさせられた。

主人公がヒーロー過ぎるのか、もっと悲惨な目にあった人たちが一杯いる中で、それと比べたら幸せに見えてし
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さよなら歌舞伎町(2015年製作の映画)

2.7

新宿歌舞伎町。
朝、昼、夜で全く違う顔を持ちながら、どの時間にいても変わらない歌舞伎町にしかない色を持っている。
と思うのだけれど、この映画は歌舞伎町の知った町並みを沢山映しているのに、全く歌舞伎町を
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セッション(2014年製作の映画)

3.6

ムカデ人間と雰囲気がすごく似ていると思いました。
そういう映画だね。B級ホラー感。

ストーリーも大体予想通りの展開になっていくので怖くなく、
安心して見られます。
サスペンスとしては如何なものかと思
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ワイルド・スピード SKY MISSION(2015年製作の映画)

3.5

シリーズ7作目。監督変わってSAWのジェイムズ・ワンが担当。
あれ、ワイルドスピードって近未来戦争アクション映画だっけ?
カーアクションメインの映画のはずなのに、カーアクションが圧倒的に少ないし、ジェ
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リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン(2014年製作の映画)

2.7

全体的にテンポが一本調子で、哀しみや哀愁の表現に対する間が
圧倒的に不足している。
淡々と進む映画は好きだけれど、その中にある感情の浮き沈みなどが滲み出てこないと意味がないよね。
その分を派手なアクシ
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モンスターズ/新種襲来(2014年製作の映画)

4.0

監督が変わったことに一抹の不安を感じながらの鑑賞。
杞憂でしたね。もちろん前作ほどではないけれども。

前作は世界的に評価されながらも、日本でだけは低評価気味でしたが、
そのほとんどがパニックムービー
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

4.8

この監督は、いつになったら傑作でない作品を撮れるのだろう。
この映画の凄さを言葉で書くのは恐らく無謀だ。

自宅鑑賞の人は、少しでもいい音の環境で見て欲しい。
坂本龍一の音楽も勿論だが、効果音一つとっ
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獣は月夜に夢を見る(2014年製作の映画)

3.3

特別悪いところはなく、全体的に平均的かそれ以上の良さがある。
使い古された題材だが、母親の存在によりオリジナリティーや痛々しさ、切なさもしっかり出ている。
なのに素直に面白かった! と言えない。
これ
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.3

日本人にはピンとこないだろうが、キリスト教徒からしたら失神しそうな大事件であることは間違いないよね。
事件の大きさと、それに立ち向かう記者の事実という題材は正にアカデミー賞にピッタリでしょう。

ただ
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バンクシー・ダズ・ニューヨーク(2014年製作の映画)

3.0

バンクシーの作品紹介映画かなぁ
『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』が良すぎたというのもあるけれど。
流石にバンクシー自信の作品と、バンクシーを題材にしただけの作品を比べるのは酷ではあるけれどね
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ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)

3.0

ジュラシック・パークの設定を借りたファミリー向け怪獣映画って印象。
恐竜ってより怪獣だよね。ホラー要素も一切なし。2015年になっても1993年に作られた恐竜の映像に遠く及ばないのは、ジュラシック・パ
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世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)

3.3

劇中に映画がたくさん出てくるのと、映像の見せ方で、
なんとなく監督の趣味がわかるよね。
監督自身のセンスが良いというよりは、センスの良い映画をお手本に作られた感じが強い。
そのせいか、所々台詞が恥ずか
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アスファルト(2015年製作の映画)

4.6

これは、本当に面白い。シュールなんだけれど馬鹿げていない。品が良くて嫌なところが何一つ無い。日常に起こった少しだけ刺激的な出会い。その少しが彼らにはものすごく大きくて、心の隙間を埋めていく。作家性の強>>続きを読む

エル・クラン(2015年製作の映画)

3.5

ペドロ・アルモドバルの名に惹かれて鑑賞。あんまりアルモドバル要素なかったけれど、作品自体は重厚で面白かったね。実話ベースだからこその怖さ。
ただ、どうにもガツンとあとに残るものが足りなかった気がします
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ライト/オフ(2016年製作の映画)

2.5

凄いおもしろそうな設定。設定。
設定の無駄遣い感。うーん。
怖くない。
でも後ろの席の女性が怖くて泣いてた。
ホラー初心者の導入編にはちょうどいいのかもね

高慢と偏見とゾンビ(2016年製作の映画)

3.4

リリー・ジェームズが可愛い。
以上!
いや、結構楽しみました。
元ネタの『プライドと偏見』は観ておきましょう。

ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)

3.6

このシリーズは他のスパイアクション系に比べて知的な要素が強いから面白いよね。今回もなかなか良くできてます。マット・デイモンも童顔だけれど結構いい歳だよね。グッドウィルハンティングがもう20年位前だもん>>続きを読む

ハングリー・ハーツ(2014年製作の映画)

3.7

すごく好きなタイプの重い映画でセンスも申し分ないんだけれど、これをミヒャエル・ハネケやラース・フォン・トリアーが撮ったらどうなっただろうか。って考えてしまったら、あとひとつ何かが足りなく感じてしまった>>続きを読む

スター・トレック BEYOND(2016年製作の映画)

3.6

リブートシリーズ3作目。前作とくらべてそこまで新しいことをしている感じもなく、若干飽きがきている感じもするな。ほかのSFやアメコミ系映画との大きな違いも見受けられず。
とはいえ、クオリティは高いしちゃ
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ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)

4.2

岩井俊二がヴァンパイアを撮った時も思ったけれど、ちゃんと個性を持っている監督の作品は、海外で外人のキャストで作られたものであっても、その人の色がはっきりわかるもんだなぁ。しっかり黒沢清でした。まぁ、そ>>続きを読む

インフェルノ(2016年製作の映画)

3.5

「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズも3作目。いつも、対して期待してない。とか言いながら結構楽しんでるね。今回も普通に面白かったね。ロン・ハワードの映画は飛び抜けた面白さは無いけれど、安定感はあるよね。そ>>続きを読む

レミニセンティア(2016年製作の映画)

3.0

日本人監督の自主制作ロシア映画ってことで、日本人が好きそうなテーマだね。俺も好きです。語り尽くされたようなテーマでも、ちょっと視点を変えたらまた面白くなるね。音の悪さはちょっときつかったけど。
インデ
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ホドロフスキーの虹泥棒(1990年製作の映画)

4.0

なんでこれが25年も日本未公開だったのか。
ファンタジックでユーモラスな表現の中にある、消え入りそうなほど繊細な人と人の繋がりと、そこに対する感情の表現。これがホドロフスキーでなくてなんなのか。たしか
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誰のせいでもない(2015年製作の映画)

3.5

ヴィム・ヴェンダース監督の3D映画と聞いた時は、ん?と思ったけれど、なるほど、この地味な3Dは美しい。もっとこういう使われ方されても良いよね3D。

誰のせいでもない。その判断って際どいよね。誰のせい
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エヴォリューション(2015年製作の映画)

4.9

『エヴォリューション』
これは万人にはオススメ出来ないけれど俺的には満点。
静かで美しくもあり生命力に溢れたSFホラーなような海洋スペクタクル?
ちょっとクローネンバーグっぽくもある。
美しさと恐ろし
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母の残像(2015年製作の映画)

4.1

『母の残像』
監督が偉大なるラース・フォン・トリアーの甥っ子ということで、比べちゃうだろうなーと思ったけれど全然違った。そして良かった。甥っ子のは人に勧めても大丈夫だね。
映像はラース・フォン・トリア
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.4

モンスターズが良すぎたので期待をよせているギャレス・エドーワーズ監督。
ゴジラではその良さが発揮しきれなかった感じがあったけれど、ローグ・ワン、最高な出来です。
EP1,2,3,7よりSW感があるよう
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ワイルド わたしの中の獣(2016年製作の映画)

4.3

『WILD』
これまで沢山の映画を観てきたけれど、これと似たものが思い浮かばないよね。
初めての感覚。かなり好みです。
個性的でパワフルでなんだかファンタスティック、そして狂っている。狂っているのは彼
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