素晴らしかった。ランウェイを闊歩するモデルが身に纏う美しい衣装は、デザイナーや針子たちの揺るぎない技術と妥協を許すことのない確固たるプライドの結晶であった。かなり上質な映像で、目が潤った。
この作品を通してハーブ&ドロシーと出会えたことが嬉しい。アートを"好き"でいることを躊躇うことがなかった彼ら。ウディ・アレンが人生万歳で描いていたようなN.Y.での暮らしを彷彿とさせた。
主人公は、自らの心の声に誰よりも耳をすませた人だったように思う。その生き様は炎みたいに熱くて美しかったけれど……
エンドロール中はずっと唸らされた、良い映画だった。
幾度となく人々の生死に触れてきた男が、一人の人間として、一個の魂として、自らの生と死とに対峙した。画面に出てくる人々のちょっとした所作一つ一つに、その人たちの心の震えを感じた。素晴らしかった。
最期まで駆け抜けた女優の疾走感がたまらなく良かった。時代を行き来して物語が進む感じも、印象的なモチーフが繰り返される感じも、とても好きだった。
観終わったあと、自分も空白を抱えてしまった。主人公にとってはすべて「失われた」のかもしれないけど、彼は誰と対話してそれらを手に入れたのだろう
蠟燭の火が美しくて、ヴィスコンティの山猫を思い出した。
コーヒー飲みながら、友達と喋りながら、観たくなる映画。登場人物たち皆が憎めない、良い具合の人間味を出していた。
観るのに体力を使った気がする。確かにむきだしの愛を感じた。ゆらゆら帝国がとても良かった。
一日中ひたすら訳の分からない出来事に巻き込まれた日の夜の帰り道に聴きたくなるような曲、みたいな映画だった。楽しかった。
綺麗だった。主人公の世界の見方が繊細で、引きつけられてしまった。
引き込まれた。最後の出来事を、ただ自然にそうあるものとして直視していたスタンリー君の表情が印象的だった。
愛しさや温もりを感じた。これらは、人の尊厳を保つための心の支柱のようなものなのでは。冤罪事件に巻き込まれたことで尊厳の危機に晒された石川さんと、彼にぴったりと寄り添う奥さまの姿に、胸がつかれた。
彼らの生活へ想いを馳せた。どんなに想像を掻き立てても、彼らが何を感じたのか、私は知ることができないし、誰も知らない。
生にしがみつく主人公がとにかくカッコよかった。旅のような人生だった。やっぱりマコ様スゴイなあ…
疾走感があった。イメージがやっぱり鮮烈だった。観ながらずっと「愛」はどこだと探していたら、最後に見つかった。
哀しくも可笑しい、えも言われぬ余韻が残った。演出のセンスは終始光っていて、失速することなくラストを迎えた。愛って何ぞ。
ラムシュタインのオープニングからシビれた。主人公と相手の人生とがやっと交錯した!というところで、前編は終わった。ぐいぐい引き込まれて、たくさん笑ってしまった。
「いま」が大切になった。主人公の身に纏う空気感と、舞台・高知の風土がたまらなく良かった。人を好きになる映画。
まるっと分かりやすく、哀しい、人間の物語。退屈な瞬間がなかった。登場人物たちの喋りのテンポが、寝起きの頭に心地よかった。
どうせ生きるなら楽しもうよ、と、肩をポンと叩かれた気がした。何はともあれ、時は過ぎ、またあっという間に新年を迎えるんだろうなと思った。眠る前に見てリラックスできた。
生きてることが愛おしくなった。人間賛歌。色づかいも大好き。
ドキドキしっぱなし。主人公の葛藤よりも、舞台全体の状況、にばっかり気を取られた。こんな時期だから…
初めてみたときの興奮たるや。エロ×バイオレンス×トランスジェンダー、何でもありの宇宙的ミュージカル。大好き。
二重生活を送ることで、心のバランスをうまくとる。ちょっぴり歪な感じ。中国の一片を見た。
2015年1月1日、映画の日、新宿シネマカリテにて。痛い痛い痛い、痛い。まるで寓話のような、真っ赤なお話でした。