喜劇か悲劇かはともかく、どこまでも喜劇的だ!
赤いカーディガン、緑のチェックのエプロン、青いストライプのローブ、色彩が美しい。
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追い込まれた人間の堕落についての物語。でも、ミュージカルであり、幻想的な人形劇でもあり、ダークな表現の中にも柔らかさがあって変態だなあと思った。
あとは色彩がとにかく綺麗だった!
カラックスって傷つ>>続きを読む
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環境活動と都市生活の矛盾。主人公を死に至らしめた諦めはどっちに対するものだったんだろう。
銃を携えて移動し、死に向かっていくという描写が、ポーラXの破滅に向かうラストシーンと被る気がした。
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甲冑の色彩と音が良かった。
バグパイプみたいな楽器の演奏と馬の走る音が交互にリフレインされるシーンは印象的だったけど、耐えられなくなりそうだった。
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もうそろそろ終わってくれと思い続けながらほとんどを観た。騙されて5時間くらい観させられてるんじゃないかと思うほど長く感じて、ひどく疲れた。
もちろんクールな描写はいくつかあったけど、カラックスの夢日記>>続きを読む
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静寂の中に潜む様々なサインから音を探り当てようとする所作がどれも美しくて魅力的だった。
部屋で大音量の音楽を流しても叱られないとか、定番の思春期的要素が欠けた描写が印象的だった。
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「生きてるものは皆んな手間がかかる。」
死によって始まった、残された人たちの物語は、何気ない文脈で語られたこのセリフに集約されるんだろうな。
喪服とかターミナルケアとか、映像としても言葉としても度々死>>続きを読む
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芸術と暴動の騒々しさの中でひとりクールに振る舞うレア・セドゥの魅力がすごかった。
ティモシーのバイクと海賊ラジオも良かった。
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象徴的かつ啓示的なシーンのコラージュっぽさとか極端なカットの切り換えにデヴィッド・リンチを感じた。
人が沈黙を守るんじゃなくて、沈黙が人を守る
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色彩が綺麗で、母娘二人の脆弱とも言える関係性が美しかった。
母娘の確立された、独立した幸せにお節介をかける三人の男。そっとしておけばいいものを、あれが昭和の人情ってもんなのかね。
えらくコメディタッ>>続きを読む
家出、窃盗、鑑別所は大人と子どもの対立を描くにはいささか大仰だと思ったけど、現実で起きている微細なものごとの拡張なんだろうね。
そこまで拡張しないと大人は判らないのかもしれない。
ギターあんなにかっこよかったんだ。終始震えさせられた。
結局、自分勝手な男の業ではあるんだけど、一人一人が違う形で傷ついて泣くのとか、脚本がすごく巧いなあと思った。
自分なりの真理とか真実に沿って生きて、結局後になってその過ちに気付くっていうのが好きです。
人間がそう呼ぶ「自然」は自然なのか、享受することのできる環境なのか。
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勝手に「スパイの妻」っていう言葉に二つの解釈があると思って、その二つの意味を行き来しながら観てた。最初に投影されたフィルムが事の顚末を表すメタファーになってはいるものの、所々に二つの解釈を生む、あるい>>続きを読む
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近頃、別人格とか意識が生み出した幻影とかについて考える機会が多かったからこのタイミングで観れたのは運が良かった。
現代と60年代の境界あるいはそれらを繋ぐ媒体が鏡っていうのが安直ながらもうまく機能して>>続きを読む
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劇場で観たら、エンディングあんなに生々しいんだなって気付いた。セルマの断末魔が頭から離れない…。
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いつかコーヒーとタバコを携えて観たい。
イギー・ポップとトム・ウェイツの並びが渋い。ジャック・ホワイトのテスラコイルに関するナードトークも良い。
Once In a Lifetime の照明かっこいいよなあ。
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『緑の光線』に引き続き、魅力的な主人公だった。
理想か、現実か。違う者同士の埋め合わせか、同じ者同士の馴れ合いか。でも、それ以前に友達っていう関係がここまで複雑で厄介だとは思わなかった。
「この気>>続きを読む
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とにかく共感が止まらない作品だった。
「頑固じゃない 人生が私に譲らないだけ」とか正に格言だなと。
現実が見えてるからこそ浮かび上がる悲観とか理想への憧れとかが本当に身に染みた。
デルフィーヌの「>>続きを読む
終始漂う寒色と2人が向き合う時だけ挿す赤色の対比が綺麗だった。
遠近法が崩壊してるみたいに大きく映される船や建物が印象的。
人の手によって作られたものなのに、結局大きすぎてその手に余ってしまうという>>続きを読む
華美すぎないミニマルなストーリーがめっちゃイギリス的だと思った。ジョニーの劇伴も加味すれば余計そう感じた。
ロベルト・ベニーニの演技とキャラクターに終始魅力されてた…
トム・ウェイツ聴き直してみよう。
成熟して見えてくるものが増えれば、その分口数も目を瞑る数も増えてくる。余計に語り、許してしまえば、その分物事は面倒なものになっていく。