核兵器が世界を焼き尽くす想像で締められる作品だが、自然と寧ろ幾分の朗らかさと希望を感じさせられた。
何故なら、この映画にはある意味でのオッペンハイマーの「勝利」が描かれているからだ。
オッペンハ>>続きを読む
「生きることは変わることだ フラッシュもサイボーグも人間も科学も変わっていくだろう 正義も共に生きるだろう だがお前(ダークサイド)は変われない 組み込まれた予定があるだけだ」
この映画は一度バラ>>続きを読む
ストーリーは流石にR.ドナーの『スーパーマン』に軍配が上がるとはいえ、終盤のゾッド将軍との闘いは見ごたえがある。映画のアクションの進歩の指標が速度なのだと言う事をよくわからせてくれる。
与えられた>>続きを読む
今回のエドガー・ラミレス演じる殺し屋はシリーズ最強でマット・デイモンも危うし'(というか助太刀が無ければ負けてた)って感じでいいですね。このシリーズは確かに香港映画→セガールに連なるアクションなんだろ>>続きを読む
実に正統的なラヴクラフト作品を思わせる海洋ホラー。54年の初代を踏襲している場面もいくらかあるが、今作のゴジラは「あらゆる破壊や悲劇を暗喩するような初代」に比べると余りに暗喩の埒外にあり、まさしくラ>>続きを読む
少し前に見た。
クライマックスが(モスクワでの)カーチェイスと言う異色の構成が全く観客を落胆させない辺りに前作からのアクションのテーマを素直に発展させている。面白い。
今作は逆に主人公が自分の無罪では>>続きを読む
肉弾戦も銃撃戦もカーチェイスも「一撃で仕留める」ではなくて油断した、集中力が切れた、戦闘能力を喪失した者が脱落していくようなリアリティとテンションの持続のあるアクションが印象的だった。この流れる様なア>>続きを読む
(こう言っちゃァ何だが…)100分も上映時間が無い映画というのに最早新鮮味を感じざるを得ない。
この映画、大列車事故を未然に防いだ二人のプロフェッショナルの話と片づけてしまえば『奇跡体験!アンビリ>>続きを読む
重い映画である。それは必ずしもユダヤ人の離散以降の報復の連鎖という内容に限った話ではない、殺しの手間の話でもある。即ち名にし負うイスラエルのモサドの暗殺部隊だてらに情報収集、移動、そして実行がもたも>>続きを読む
中盤当時の映像を使ったような粗い画像が挿入されており、その粗さが最終レースのクリアでfpsが多くスローな映像に置き換わる事により、ある種の事実を超え、騎士道物語的に語り直す様に創作としての意義を観た気>>続きを読む
この映画の主題は「己の存在証明」等ではなく、入れ替わりという傷や不具を抱えながらも回復する家族ではないだろうか。そしてその回復は苦悩しながらも真っ当に生きようとするFBI捜査官と弟以外に全く大事な人間>>続きを読む
主人公が母親に別れを告げるシーンでは涙ぐんでしまったが悪役が全くエロくない。
色気が無いから、冗長に感じてしまった。
只管困難に雪崩れ込む撤退戦の息苦しさに呻吟しながらも戦闘機をこんな風に映せるのかと感心しっぱなしだった気がする。
この映画は長いダンケルク沖での撤退を続ける兵士と、対照に1時間という短期間の防衛任務>>続きを読む
別れの寂しさとそれを背負って生きる希望の混ざった旅というテーマが松崎しげるの妙に朴訥な声や演出、クリスタルボーイのキャラクター等でよく表れている
1000年女王の正体は伏線を散りばめて後に明かす、或いは最初にバラすならバラすで「では何故1000年女王はそこまで母星のラーメタル人が見下げ果てた好戦的な人間が好きになったのか」というミステリー要素を>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
最初はブレたり正面を避けて上や下に固定されたアップの連続に戸惑い、アクションの単調さ(格闘的な攻防が見られない)に少し幻滅しハズレたかな?と思った(結局の所この不満は最後まで多少は感じざるを得なかっ>>続きを読む
衒学的なセリフや思想ではなくその迷宮から脱出するアリアドネの糸を信念として持とうとしているバトーの孤独が核だなと思う。俺の人生はイノセントではなかった、賢明でも無かった。でも、だからこそ白痴美を誇る神>>続きを読む
被造物たる人間の自我や自由、生きる意義は何なのか?それを何処で得るのかという問いが重みのあるハイクオリティのアクションと交互に為されるのが素晴らしいと思った。バトーも少佐も浮世離れした思索家ではないし>>続きを読む
物が斬られる様が凄まじい快感でそれは斬られる物に質量があるからだろうなと思う。その分勝新の異端や孤独にも重みが出てる
『グラップラー刃牙』までの板垣恵介みたいな重みのある暴力だった。
ハッキリ言うと『童夢』以前の抽象的でリアルから隔絶した超能力描写のスピード感と大友克洋のリアルな(故にある程度鈍足な)線がかみ合ってないように思えた、だから何というか前者のチープさと後者のどんくささの>>続きを読む
前作に比べて幾分チグハグな感じとかは受けるが、黒衣のクリプトン人3名がスーパーマンとは違って邪気を湛えた飛び方をしている時点で十分見応えはあるのではないでしょうか?
前作のルーサーが地下に潜り陰謀を張>>続きを読む
ロールシャッハの単独リサイタル。彼は一々カッコいいし露骨に過激になった暴力描写も言行一致であるゆえに唯一やらされてるような上滑りが無くしっかり魅せている(0.5はロールシャッハの分です)。
ただロール>>続きを読む
具体的な戦闘が一切無いのに驚いた(その分飛翔のシーンは印象的だった)。飛翔以外のアクション、特に攻撃的なそれはパンチでさえ封印されていて事前の抑止に成功していなかったのだがそれ故に終盤尊敬する二人の父>>続きを読む
アメリカと言う国に流れるある種の暗黒史、精神の底流(排外的な自警主義)を抉り出す気迫に溢れた映画だった。余り細かく色々を述べ立てる気は無いが、終盤仇討に来たイーストウッドが豪雨の中で強烈な警告を発して>>続きを読む
特撮やってるのにディテールが目に入らない程の動きで魅せるってなんか凄いよね。ただ、そのパペット的な肉体があるからジャックのサンタとしてのアニマ(精霊)とスケルトンの肉体がズレる滑稽さと物悲しさがあるし>>続きを読む
ハッキリ言えば御都合に塗れた映画である。粗筋自体のアリティは極めて稀薄と言っても差し支えない。然しその御都合と言う奇跡に対する人間の反応には御都合は無くあくまでも、時に弱気で時の強情で時にウソつきで時>>続きを読む
黒沢の『CURE』程に映像が面白いとは言えないが、かなり丁寧にホラーにおける探偵、厄払いの過程を映していたと思うし、それが後半のちゃぶ台返し(呪いを解く方法は慰霊ではなく呪いの複製や伝道)を強烈にする>>続きを読む
この映画には殺された者のみが映される。殺人犯やその決定的な瞬間は無く、犯人も「無名のプラハ市民」かナチの一人に過ぎない。即ち裁判が無いのだ。
裁判が無いとは、決定的な史実の欠如でありこれは勝利を無降伏>>続きを読む
知識が無いのでこういう事しか言えないが、こういう時系列や会話が「慣れたように」(或いは「現実的」に)進まない映画に於いてもそれをまるで別次元の余所事のように思えず、何処か自分と繋がっているように感じら>>続きを読む
父殺しの話になると主人公より親父の方が魅力的に見えることが度々あるが今回の親父(フロイト)と子供(ユング)の描写はそれが甚だしすぎた嫌いを感じる。
『デッド・ゾーン』みたいな鮮烈さを期待したがそれがな>>続きを読む
第一にベイダー卿のライトセイバー片手持ちや袈裟斬り染みた大振りが失くなって寂しかったのが最大の注目ポイントであり感慨であると断言します。
結局皇帝が登場する事で「フォースの暗黒面」が明らかとなった>>続きを読む
今作の大振りの殺陣に見られる殺意や力強さがダース・ベイダーのキャラクターを決定したに違いない。今から、日本の時代劇から見たらプリミティブだが次作でオミットされたのが残念な個性だ。ジェスチャーの威力を改>>続きを読む
基本、もっさりして緊張感に欠けてる感じしてる。
子供が遊び愛するオモチャが主に子供とは同じ目線でない(極端だが子供と違って狡猾で自立した―飽くまで程度問題だが)大人に創られたって事実は結構不都合且つかなり重要なのではないかと感じた。大人が金銭等や>>続きを読む