noさんの映画レビュー・感想・評価

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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.5

映画作品としては、余りに起承転結が無く、起伏に欠けるストーリーであることは否めない。しかしながら、描かれている人間模様は、人と人とが弱みを見せ合って受け止め合いながら共生していく、ある種の一つのモデル>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.5

池の水面のような映画やった。穏やかで大きくは波立たない水面を見て、そこに映り込むものに何を見るか、見出すか、感じるか。この映画を見て抱く感想に、その人の経験や感性や価値観が大きく映し出される作品やった>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.9

原作未読。最後三十分の畳み掛けるような展開が爽快。痛烈なカタルシスに加え、慰めと励ましの力も強く感じた作品。ラストシーンは感極まり、久我の如く感涙しそうだった。

主演の重岡大毅くん目当てでの鑑賞だっ
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おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

3.5

中島健人くん目当てで鑑賞。題材には余りそそられず観るか少し迷ったけれど、最初から最後までテンポ良く物語が進んで、意外なほどに引き込まれて楽しく観れた!知識と理解力の無さゆえに少し難しいところもあったけ>>続きを読む

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.3

"意味""理由""正義"を振り翳して、人を殴り殺してゆく序盤のニンゲンたちの描かれ方が、なんとも痛烈。自分の理解や想定の範囲を超越する具象を悉く切り落として、見ないようにして、もとから存在しないものと>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

3.4

なんというか…絶妙に琴線に触れなかった…。冗長な割には観ていて退屈しなかったけれど、それはひとえに役者の力ゆえな気がした。

個人的に刺さる邦画は、想像の余白があるものなのかもしれない。言葉に含みがあ
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ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

4.0

ドラマは七年前にリアルタイムで視聴。学生時代によく遊んでいたツレと、七年の時を経て再会したときのような多幸感で終始ニヤニヤしっぱなし。あんた歳とったなぁ、でも変わらんなぁ、なんて、懐かしの面々に語りか>>続きを読む

アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.3

映し出されるのは何気なくて地味な日常の光景の連続。そこに人間の内的な変化と情緒の機微が柔らかに滲む。私はそういう映画が、特に邦画がとっても好き。この作品のことも大好きになった。

"特定の名称のつかな
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.4

事前予習しないまま観たら、なんのこっちゃ分からんかった。けど、ウェス作品ならではの映像のお洒落さには毎度のことながら感服…!

禁じられた遊び(2023年製作の映画)

3.2

重岡大毅の俳優姿を観るために鑑賞。冒頭の日曜大工をする重岡大毅の姿に瀕死、"旦那の重岡大毅"はもう無理、助けてくれ〜〜〜!!!!となった…

ウイカがなんとも言えない闇の深い女っぷりを快演していて良か
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.0

あんまり刺さらなかった。きっと思春期の自殺には複合的な誘因があるやろうに、親友との関係不和にのみ起因していると思わせられるような話の展開が、ピンと来なかった…。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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公開日に観た。が、鳥が苦手過ぎて七割気絶してたら終わった。鳥苦手な人間は閲覧注意の但し書きが必要では…

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.7

飯テロならぬ京都テロ、いや貴船テロ。エンディングが終わるのが惜しいほど愛しい作品やった。映画序盤の「貴船は冬なんすよ」の台詞が沁みる。私が鞍馬貴船に行ったのは盆と初秋、京都の猛暑のせいか、散策の記憶も>>続きを読む

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.0

大阪のアルコール依存症専門外来のソーシャルワーカーさん曰く、アルコール依存症患者は治療に繋がっても回復率は二割を切るほど、とのこと。それほどまでに厳しい病気を主題として扱っている割には、余りにもお話が>>続きを読む

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

3.7

原作未読。親の呪いを解く物語という点では、ほぼラプンツェル。己に掛けられた呪い、他者との出逢いによって驚くほどに薄まることがあるよなぁ。人の純真さほど胸を打つものもなかなかない。そして最後に流れるスピ>>続きを読む

くれなずめ(2021年製作の映画)

3.0

調子乗ってる男子高生のよく分からない内輪ノリを延々見せられる感じが序盤はしんどかったけど、最後にはそれすらも愛しく感じていたから不思議。引っ張りに引っ張った赤ふんどしのくだりが見れたときの、感動にも似>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.2

是枝作品は本当に、人間の陰と光の面を描くのが上手すぎる。"良い人"も"悪い人"もいない、光と陰は一個人の内面に共存し得る。本作品も天晴れ御見事な名作、私は一生是枝作品を絶賛して生きて行くのだろう。>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.4

真っ青なプールと海と空がとっても印象的。父娘が過ごす夏休みの日々を、二人が楽しく過ごす様子と愛情のやり取りをただ描いただけの、とっても凡庸にも思える映画。この物語自体に面白みや意味を見出すというよりは>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

最寄りの映画館の最終上映日に滑り込みで鑑賞。えらいむちゃくちゃな映画やな〜と感じだけど、その無茶苦茶さが快感すぎた。そして何よりも映像のセンスが猛烈に最高。あんな世界観のなかに身を置いて生きたいよ。途>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.5

尿意と集中力との戦いのなか、画面上で繰り広げられる猛烈な闘いに夢中になった。趣味の一つとして映画を挙げることがある人間として、この映画を知らずして死ななくて良かった。

音楽が最高な映画は最高!の宗派
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

2.9

考察の一切を未読。全っっ然よぉ分からへんかった〜〜〜!!!!!!(大声)世の大きな流れと人と人の関係性の不安定さと不確かさをリンクさせただけの映画?という感想……自分の持っている様々な人間関係を想起し>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.8

原作未読の元女バス(途中退部)。バスケのルールすら忘却の彼方の私でも楽しめた。良い試合やったな(当たり前)。

「転けてからが勝負」「足動かせ」ってアホほど言われてたな。「プレーは心の現れ」って言葉が
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.9

初日舞台挨拶中継で鑑賞。上映開始十分後から上映終了間際までずっとズルズル泣いていた。私が戦争映画を好きな理由は、その多くが死と隣り合わせであるがゆえの究極のヒューマンドラマがあるところで、今作も然りや>>続きを読む

セイント・フランシス(2019年製作の映画)

3.6

同じく今年公開の"わたしは最悪。"と、"カモン カモン"とを、足して二で割ったよう作品やな、という印象。男性の間で揺れ動く妙齢の女性の生き様と、聡明な子どもとの愛ある関わりの日々との映画。

最初のシ
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.6

ゆるいのに隙のない完璧な映画。テンポが良くて、最高にコミニカルで、そして間違いなく人生讃歌。

たとえタイムループをしていなくとも、人生は生活は馬鹿みたいな繰り返しの連続に過ぎなくて。己の人生の阻害要
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もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

2.3

近年稀に見るクソ映画。今まで観た映画のなかで一番酷かったかもしれへん。セクゾ担なので菊池風磨目当てに視聴したけど、いや〜〜〜酷かった!!!!エンドロールの"フィルムカメラで撮られた菊池風磨"が一番良か>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

2.0

きっとこの映画は、人としての軸を持たなかった女性が、パートナーの男性との関係性を通じて、己の軸を獲得する物語なんやろうな。輪郭があやふやで曖昧な彼女が、二人の男性と向き合うことを通じて、ようやく主体的>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

5.0

派手な演出も劇的な展開も一切無い。あるのは、傷を秘めた人々の関わり合いと、彼らが織りなす日常の風景だけ。この映画はこれで良い、これでこそ良い。

家族夫婦恋人など、新密さを象徴する特定の名称のない関係
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

3.9

二時間半があっという間!今作も最高やった。ジュラシックワールド一作目がむっちゃ好きで、それを越えては来なかったけど。前作は字幕で見ると情報量が少なすぎて何のこっちゃ分からへんかったけど(吹替で観たいな>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

3.7

なんやこれ。ジャニーズエンターテイメントか?脈絡無く突然音楽が始まるところ、音楽に埋もれて文脈が曖昧なところ、音楽と映像がとにかく最高で否が応でもテンションがぶち上がるところ、このあたりがジャニーズエ>>続きを読む

気狂いピエロ 2Kレストア版(1965年製作の映画)

3.0

予告編を観て気になったので鑑賞。マリアンヌの可愛さ以外、良さがいまいち分からなくて残念やった。退屈な日々に嫌気が差して刺激を求めて転がっても、人生は好転しないのね。

カモン カモン(2021年製作の映画)

3.9

個人の体験は、普遍的でもある。だからこそ語ることには価値がある。そのことを思い出した映画やった。

自分の個人の体験を思い起こしながら観る映画。自分が子供時代にしてもらった親からの関わりとか、自分が仕
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.9

どれだけ過酷な環境下に置かれても、日常を維持し続けようとする人々の魂の健やかさよ。その心の尊さよ。今の様々な情勢にも通じるものがあるよな、と観ながら思った。
シングストリートも大っっ好きやけど、この映
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.8

なんて可愛くて愛しいお話なんや。あまり期待せずに観たけど、良かった〜〜〜!!!!
「私が気にするのは、今日会って明日も会いたいかどうかなんです。それがずっと続くかは分からないけど」やって!!!!恋!!
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

4.1

急降下と急上昇の繰り返し、ハラハラドキドキワクワク、でも最後は絶対にハッピーに終わると信用し切れるから安心して見られる!1に続いて、子供から大人まで純粋な気持ちで楽しめるとっても良い映画。

初恋相手
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ライフ・ウィズ・ミュージック(2021年製作の映画)

3.6

ヒューマンドラマとしては余りにも綺麗にお話が纏まり過ぎていたが、音楽映画としては良かった。アルコール依存症の女性と自閉症の妹が一緒に暮らしてこんなに上手く行くはずがない…と思ったりはした。音楽場面のセ>>続きを読む

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