深緑さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

他者を見る目線の微細さと思慮深さでもって人類は確実に進歩してると思わせてくれる作品だった。希望がちゃんとそこにあった。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.8

役所広司と三浦友和の「煙草むせ演技対決」が個人的には熱かった。

WILL(2024年製作の映画)

4.0

マイケル・ジャクソンとかフレディ・マーキュリーの系譜、つまりはカッコいいとか凄いを通り越して面白いに到達してる人なんだと僕は思うわけなんだな。でっくんの事を。

その鼓動に耳をあてよ(2023年製作の映画)

4.5

鼻の中にどんぐり入れちゃった子供のシーンがあったけど、私も5、6歳位の頃に不意に耳の中にポップコーンを入れたくなる衝動に駆られて10個位入れて翌日耳鼻科で先生に怒鳴られながら除去してもらった経験がある>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

これ観た後カラオケに行きたいとはならなかったけど、チャーハン食いたいとは思った。

冷凍チャーハンこそクール・ジャパンの筆頭じゃないか。

違う惑星の変な恋人(2023年製作の映画)

4.2

今年の初日がようやく出たといった気分にさせて頂きました。

バッジョの名言を無理矢理自分のエピソードに繋げる流れの弱さ・薄さの共感性羞恥はちょっと本当に凄かった。

とにかく下らないが上手かった。

彼方のうた(2023年製作の映画)

3.5

同じ時代、同じ国、同じ文化圏にいながらも絶対に交わることのない近くて超絶遠い人達にこの監督は本当に毎回上手くリーチしてくる。

その象徴としての行きつけの店(そしてそこから生まれるコミュニティ)とカル
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喜劇 とんかつ一代(1963年製作の映画)

3.8

べらんめぇな江戸前なノリと60年代洒脱の融合で小気味良さ何割か増し。

これ観たあと和幸に行きたくなってる段階で本作VS私は本作の勝利。

私は貝になりたい(1959年製作の映画)

4.0

外国訛りの日本語で「あなたは絞首刑」って言われるの凄い嫌だ。

フランキー堺の起用もそうだし、内容的にもある種の光を照らす事で暗さが際立つっていうタメが効いてて、まぁこれはヤられる。

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.2

94分がとても短く感じた。
150分位掛けてもらって全然構わない。
もう少しこの湯に浸かっていたい。

からかい上手の高木さん(2022年製作の映画)

3.8

非常に危険なコンテンツに手を出してしまったなといった感じです。

高木さんが途中から聖母に見えた。

お嬢さん(1961年製作の映画)

3.5

作品のラブリーさよりこの60年位で大分女性の生き方やら所作やら言語やらが変わったんだなっていう方に意識が行っちゃった。

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.8

私の中の永遠のヒーロー間黒男を捲ってくんじゃないかっていう勢いでゲゲ郎に魅力がありすぎて一時騒然とした。

「批判はすれど否定はしない。是々非々で人間見ていく。」っていうスタンスに対しての同調が凄くて
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地球は女で回ってる(1997年製作の映画)

3.5

「生きるのが下手」をここまで自覚的に発信し続けるウディアレンの胆力。
なんなら最近は翻って一番生き方上手なんじゃないの?とか思う始末。

作品としては大分とっ散らかってる印象を受けてしまったし、それ
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クール・ランニング(1993年製作の映画)

4.2

鑑賞後の気分はSLAM DUNKの読後感に近い。

個々のキャラクター設計とそれを補強するバックストーリーにちゃんと力入れてる作品は大抵外さない。

年明け初出勤の圧倒的憂鬱を紛らわしてくれて有り難う
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飛行士の妻(1980年製作の映画)

3.8

「Wi-fiじゃないんだから」っていう勢いのオープンかつフリーな仏の恋愛市場。

面白いっちゃ面白いんだけど、アメリカのプロムものを観た時と同じような気分になる。

つまりは日本に産まれて良かったって
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メランコリア(2011年製作の映画)

4.0

「ジャスティンは何か持ってる女」を伝えたいがために笑い所に欠けるキツい不条理挙式の模様にやたらと時間を掛けるラース・フォン・トリアーのアブノーマル性。

決して何かが出動したりしないタイプの諦観に満ち
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ニューヨーク東8番街の奇跡(1987年製作の映画)

3.8

かなりスピってた(スピリチュアルではなくスピルバーグのほう)。

普通の人々(1980年製作の映画)

5.0

ごく稀に登場人物にやたらと自分を投影してしまう作品に出逢うわけだけど、それの最高峰がこのタイミングで来てしまったといった感じ。

特定の誰かではなく、サブキャラ含めて割りと全員に自分を見た。

露悪や
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ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

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「へっ?酉の市?」っていうレベルの、圧倒的大多数を誇るシルバー人材に囲まれる形で鑑賞。

心地好さすら感じる落ち着いた館内の空気に浸ってたら、見事に寝た。
全体の1/4位はイッたと思う。

勿論、本作
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ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

3.5

想像の範囲の超えなさ加減がもはや清いっていう。

ひいきから外れてることを自覚しつつも父親への感謝の念を忘れないアリソンに一瞬グッときたけど、直ぐに「一般家庭と比べて桁3つ位違う暮らしさせてもらってり
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彼方からの手紙(2008年製作の映画)

3.0

ちょっと何言ってんだか分かんなかったけど、社用車遺棄とか不法侵入とか器物損壊とか自転車泥棒とか、さらりとイリーガルな事象を取り扱ってた。

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)

4.5

間口の広さから始まって最後はコアな所まで連れていってくれる教科書みたいな理想的な作品。

ブライアンを礼賛してる人(自分も)含めて世の中の人大体はクレア的に生きてるっていう事を私は結構知っちゃってる。

王国(あるいはその家について)(2018年製作の映画)

3.2

とりあえず当時城南中が荒れてたのは十分理解した。

反復を繰り返しながら少しずつ深みに到達していくダンスミュージック的手法っていうんですかね?…あんまりノレなかった。

「サブスクで映画を倍速で観る効
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シンデレラガール(2023年製作の映画)

3.5

ケータイ小説み(懐かしい)がある話なんだけど所々でそこに批評的な視線を向けてきたりもするっていう、バランスが取れてるんだか取れてないんだか観てる内によく分からなくなってくる異色作。

主役の子も良かっ
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近頃なぜかチャールストン(1981年製作の映画)

3.8

すっトボけながら抉ってくるこの感覚。

側の部分は完全に時効警察等に引き継がれてて、そのDNAの源流を見れたなって印象。

うかうかと終焉(2023年製作の映画)

3.5

人生経験と称してそんな困窮した感じがしない学生達があえて寮で貧乏暮らしをやってみる的なノリをそこはかとなく感じて、序盤は結構遠い目で見てしまっていた。

19から20になる時も29から30になる時も、
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あるいは佐々木ユキ(2013年製作の映画)

3.5

あぁこれはもう完全に佐々木ユキですね。
非常に佐々木ユキだったと思います。
典型的と言っても良いかと思います。
えぇ。間違いないです。
…すみません、取り乱しました。

「ケーズデンキに叙情性を持たせ
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急にたどりついてしまう(1995年製作の映画)

3.8

国立市内で世界が完結してるのが良い。地産地消である(多分使い方間違ってる)。

江戸の香り漂う東側でも、ましてや刺激的な中央の部分でもない生活と共にある西側の(しかも今と通じながらも確実に違う90年代
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かぞく(2023年製作の映画)

3.0

4分の3が暗くて、残りの1枠はスピってた。
ちょっと気の毒になるレベルの酷評続き。

泳ぐひと(1968年製作の映画)

3.2

繰り出されるボケのサイズがいちいちデカい。デカい。

水着女子とハードルを飛び越える「跳躍のダイナミズム」みたいなシーンとか歴代屈指の今何観させられてるんだ感。

でも、その直後に思いっきり引かれて全
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初体験/リッジモント・ハイ(1982年製作の映画)

3.5

およそ90%以上を占める能天気・お気楽成分。

交通事故や中絶シーンの挿入に「これからトーンが変わるのか?」と思いきや凄い速度でリカバリーしてくるこの直進安定性たるやよ。

馬鹿が推奨される時代の今見
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ドアをノックするのは誰?(1968年製作の映画)

3.2

ヌーヴェルヴァーグからの影響を直球で出してくるスコセッシ初期作。

BLへの昇華が難しい方のホモソーシャルノリ。
相手の言葉尻を捉えて詰めてくるカウンター主体の手法を私は「マフィア論法」と名付けたい。
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朝がくるとむなしくなる(2022年製作の映画)

4.0

唐田さん、生活の方大分頑張ってらして良かった。

お芋ちゃんさんも久しぶりに観れて良かった。

ギリスペア取れないくらいのリアリティライン。

映画(窒息)(2021年製作の映画)

3.8

「何故に原始人設定?」っていう所で最初こそ萎えたけど、観ている内に現実社会にも共通する出来事の根本なりメカニズムを分かりやすく炙り出せるっていう効能に気付いてその必然性にちょっと感動した。

なので、
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