深緑さんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

ヨコハマメリー(2005年製作の映画)

3.5

これは決してゴシックホラーとかの類いではない。

真相に迫りつつも幻想はブチ壊さない良い距離感のドキュメンタリーだったと個人的には感じている。

どんな街も時代と共に移ろいでいくけど、伊勢佐木町一帯に
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ちょき(2016年製作の映画)

3.5

雰囲気を推したい静かなる佳作。

盛況とはいえない美容室の経営状況を殊更に気にしてしまう私は現実に侵され過ぎている。

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.5

選び取ったものより、切り捨てた後に残るものの大切さ。

アニメ特有のデフォルメ表現がやっぱり苦手だったが、薬物乱用防止ポスター臭が漂うジーン君の目の色の変化は効果的であったと思う。

名探偵マミちゃん(2018年製作の映画)

3.2

敷居も予算も超絶低くて大変よろしい。

二日酔いでも風邪ひいてても偏頭痛時でも全然観れる。

コンビニざるそばとかに通じる魅力がこの手の作品にはある。

馬鹿が戦車(タンク)でやって来る(1964年製作の映画)

3.2

比喩かと思ったら、本当にハナ肇が戦車で村中を暴走していた。

ほのぼのトーンでトボけた味わいを出してたけど、村民共の邪悪さが目について「うわー」と思いながら観ちゃってました。

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

3.0

ピンクの電話以来のハイトーンボイスで観る(聞く)者に衝撃をもたらしてくれる古着屋バイト君のクライマックスのみ観る価値有り。

他は殆ど観るべき所はない。
話として下らない。

ノリも全体的にハズかった
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薬剤天使 魔女っ子ケミー(2004年製作の映画)

3.0

この安さとふざけ具合。
嫌いではないぞ。

「出会っちゃったんだからしょうがない」って感じがしてます。

日本一のホラ吹き男(1964年製作の映画)

4.0

「きっと明日は今日より良い日になる」っていう時代の空気が眩しすぎて、全然そんな話でもないのに泣けてくる。

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.5

定量的に言うと想像の2段階くらい上をいくライトさだった(使い方絶対に間違ってる)。

進次郎より私は断然孝太郎派。

だれかの木琴(2016年製作の映画)

3.5

佐津川愛美のロリータ趣味設定が本作に必要だったのかどうかは判断が分かれる所である。

ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

3.5

こういう理由なき破壊衝動を観る事が、精神状態によってはセラピー的効果をもたらす事に自分の場合はなったりするんです。

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.2

池脇千鶴の作るチャーハンとか菅田将暉ががっつくレストランのカレーライスとか食関係が意外にも充実。

菅田将暉が時々犬に見えた。

くれなずめ(2021年製作の映画)

4.0

近年希にみる急ハンドル・急カーブ。

次世代エースを大量に投入してこんな横Gをかけてきた監督の意欲を私は買いたい。

暮れなずむ景色を見ながら、ヘラヘラとする生き方があったって別に良いじゃないですか。

TOKYO EYES(1998年製作の映画)

3.5

吉川ひなのの演技のドイヒーさ加減と武田真治のキャラ設定の小っ恥ずかしさのWパンチ。

でも、逆にそれがフックになって観続けちゃうこの感じは一体何?

フィールズ・グッド・マン(2020年製作の映画)

3.5

自身の創作したキャラクターが差別主義的表現のシンボルとされてしまう、劇画並の数奇な人生を辿るとある漫画家のドキュメンタリー。

マジで世界規模で謙虚さ不足抱えちゃってんなーというのが大掴みな感想。
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グッドバイ(2020年製作の映画)

3.8

「気持ちの発芽をこんなにも丁寧に描ける人ってどんな人だろう?」と上映後の監督の登壇を楽しみにしてたら、めっちゃ今風の人が登場してきて、それも含めて「良いものを見させて頂きました」となった。

ただ、最
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ザ・スパイダースの大騒動(1968年製作の映画)

3.5

ナチュラル・ケミカル問わず著しいラリりを見せるマチャアキ大フィーチャーのスパイダース映画。

アイドル的でもありアート的でもあり、これは中々見所が多くて良かった。

かまやつひろしサイケデリックデザイ
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ザ・スパイダースのゴーゴー・向う見ず作戦(1967年製作の映画)

3.2

アビー・ロード以前にアビー・ロードをやっていた点において偉大。
熱いぜGS。

今の時代では即時アウトな表現が散見され、大らかさが目立つ。

アイドル映画にこんな事書くのは野暮だけど、内容は殆ど何も無
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月子(2017年製作の映画)

3.5

月ちゃんのグズり・ゴネりが大半を占める2時間はやはりちょっとしんどかったが、渋谷のスクランブル交差点で心を折らさずあの芝居をやってのけた2人にはプロフェッショナルを感じずにはいられない。

己の良心と
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免許がない!(1994年製作の映画)

3.5

GW中の心の隙間に入って思わず観ちゃった本作。

普通に荒唐無稽だし時代のズレが凄かったけど、話の骨格が割とちゃんとしているからか大惨事には至ってない。
「結構観れますよね」というのが鑑賞直後の率直な
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AGANAI 地下鉄サリン事件と私(2020年製作の映画)

3.5

Again 荒木浩.
およそ20年振りのフィルム回帰。
スパンだけなら殆どトレスポ。

「A」の森達也のパスが柔らかいクロスだとしたら、今回のこの金正男似の監督が放つパスは完全にキラーパス。
荒木浩を
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tokyo.sora(2001年製作の映画)

3.8

無味無臭の作品…
と思いきや途中から一気に見応えが出てきて気が付いたら夢中で観ていた。
やはり板谷由夏・井川遥のエピソードが強い。

登場人物によって濃淡はあれど、自分の女性性を売ってかないと中々生き
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三月のライオン(1992年製作の映画)

2.5

受けた印象を一言で表すとするならば「のっぺり」ですね。
とにかく長く感じました。

どんなに雰囲気が良くてピュアでも、終始気持ち悪さが勝っちゃう感じが自分の中であって、己の保守性を再認識した結果に。
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海抜(2018年製作の映画)

3.8

「大学生の卒業制作」っていうのは本当に言われないと分からない。

地に足が着いてるし、よく纏まってる。
可能性がいっぱいって感じです。

強いていうならば、クズ2名(特に金髪のほう)の描き方にもう少し
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ソワレ(2020年製作の映画)

3.8

鑑賞後の気分は完全に函館3部作を観た時のそれ。
言語化するならば「喰らった」といった感じ。

観る者を中々安心させてくれない定期的に挟まれる村上虹郎の「ダメ感」が実に人間的で説得力もあった。

あと、
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街の上で(2019年製作の映画)

4.2

「笑えるもらい事故集めちゃいました」的様相。

これからを見据えると共に、10年代のミニシアター系邦画を総括したような印象があって、何だかラグジュアリーでした。

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.5

ウトウトしている最中に「ドゥーン!」と大きな音がして慌てて目を開けたら、スクリーンいっぱいにチンコが映っていて「嗚呼、これぞ映画体験…」といったゾーンに一瞬入った。

出てくる輩達は勿論、作品の構成や
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天才たちの頭の中~世界を面白くする107のヒント~(2019年製作の映画)

3.8

あらゆる才人へのインタビューを通して「クリエイティブとは何か?」を模索するドキュメンタリー。

「撮影中は勃起する」と公言するアラーキー→黒柳徹子的なヅラを装着した武の「欲望とクリエイティブは直結しな
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愛しのダディー殺害計画(2019年製作の映画)

3.0

郷ひろみ的な何かだと思ってたら、違ってたんでビックリしました。

正直自分は全く何も感じなかったけど、ある種の層の人達には熱狂的に支持されるカルト要素はあったと思う。

14歳の栞(2021年製作の映画)

4.5

創作では表現しきれなかったり抜け落ちてしまったりする「例のあの思春期の感じ」が普通にコンプリートされてて「ドキュメンタリー強ぇ」となる。

もうね、その時々によって彼等・彼女等が眩しかったり残酷だった
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.8

実力の無い負け続きの先輩とエース級の活躍をみせる後輩。

でも、後輩はその先輩を滅茶苦茶慕っている…っていう構図。嫌いな人いるの?

柄本時生の顔面力はギフテッド。

蛇イチゴ(2003年製作の映画)

4.5

何なんですかこれは。傑作じゃないですか。

ラストのJB調の曲がかかるまで目が離せんかった。

アクターとしての宮迫は逆に今結構買いなんじゃないでしょうか。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.5

正直に申し上げますと「けっ。やってろよ、馬鹿が。」といった視線が何割か入ってました。すみません。

「現実的な問題の前にカルチャーは為す術無し」をこれほど分かりやすく作品に落とし込んだのは画期的な事な
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うたのはじまり(2020年製作の映画)

3.5

生まれつき耳の聞こえない主人公が息子の誕生を契機に己の「うた」を獲得していく…

停滞気味のムービーライフに楔を打ち込んでくれました。

途中挟まれる公演の内容がシュールで前衛的過ぎた。

アウェイデイズ(2009年製作の映画)

3.2

トレスポ的なアッパー感と偏差値の低さを期待したものの、残念ながらその要素は大分希薄だった。

マッチョさと女々しさの振り幅がまぁデカい。

敵のフーリガンの方が明らかに強そうだったし、キャラも立ってた
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