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『市子』を見た流れで、なりすましもの繋がりの本作を。市子がなりすましを行った当人の人生や思惑が色濃く滲む物語なら、こちらは当人の葛藤と周囲の人間や社会との関わりが描かれていて、より社会に開かれた物語の>>続きを読む
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「進撃の巨人」の諫山先生も見ていたと噂の作品。青い肌を持つ巨人のドラーグ族と、彼らにペット&害虫扱いされる人間型のオム族の攻防を描いた切り絵アニメーション。
乾いたトーンの独特の絵柄だけど、なんだか>>続きを読む
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3年一緒に過ごした彼女が、プロポーズの翌日に失踪。しかも警察が現れ、彼女は実在しない人物だという。
やり場のない思いを抱いた長谷川は、昔の交友関係から市子の秘密を浮かび上がらせてゆく。
元々の素養な>>続きを読む
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3000年の時を超え、魔神と物語学者の孤独が解け合う物語。
悲しい記憶を言語化する→それを抽象化して物語として愛する人に語る→それを受け止めつつ聞いてもらうことで、人は痛みを癒し、穏やかで動じない境地>>続きを読む
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怪物はどこにもいなかった。
学校や家庭という小さく閉じた組織の中で、偏った思想を持った上位者が対象者に何らかのレッテルを貼る……それが怪物と呼ばれるものの正体だった。力を持った者が、「こうあるべき」と>>続きを読む
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全ての人に、その人サイズの豊かで愛しい人生がある。
だから、人は人を抱きしめたくなるのだな。
と同時に、人生は涙と笑いの連続で、いつか死が訪れる。なんてやるせないんだろ、そしてそんな存在としていまここ>>続きを読む
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何度目かの鑑賞だけど、相変わらず完璧な映画だ。
男女の情念渦巻く吉原で何も知らない19歳の生娘が、吉原の流儀のなかで御職をはるまでに成り上がってゆく。
この場所での欲しいものは全て手に入れるも、それ>>続きを読む
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殺し屋の密着モキュメンタリー。
殺し以外はごく普通の二十代青年が友人と部屋で寛いだり、狙撃後にマットのゴミを払ったりなど細かい演出が楽しい。
弾薬の売人や伝説のジジイ、殺し屋チームホワイトベアーなど殺>>続きを読む
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知的障害の妹と足が悪く、リストラにあった兄。ふたりで生活していくため、兄は妹に客を斡旋するが……
強い人間には卑屈で自分より下と思えば居丈高、プライドが高く、目の前の生活にいっぱいいっぱいの兄を演じた>>続きを読む
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緩急を楽しむならコレ!
学生にそれを教える際のおてほのような作品。アクションシーンのガチ感、殺し屋女子の緩い日常、その対比を楽しんでもらおうと生まれたような脚本だと思った。
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今見てもわかりにくいところはあるものの、最後のローレンスと原軍曹のシーンはやはり泣ける。戦争などなく普通に出会っていれば、普通に愛し合い、酒を酌み交わし、肩を抱き歌っていたであろう人々が殺しあう戦争は>>続きを読む
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新しい家族を作ろうと思った矢先に息子がなくなり、元夫が現れた。元夫は聾唖者で韓国籍。私がいなければ生きづらかろう…そう思った妙子が選んだのは…。
愛してるもう愛していない、そんな風にスパッと割り切れ>>続きを読む
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クソ男たちに輪姦されているところを動画に取られ、苦悩の末に自死を選んだ友人。彼女を追い詰めた男の欲望に対する怒りが消えないキャシーは、大学を辞め、しがないコーヒーショップの店員をしながら、派手な格好で>>続きを読む
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成り上がり一発逆転モノなれど爽快感ゼロ。笑。なのに画作りはどこまでも美しく、楽しかった!
最下層を装ったフツメンのオリーが富豪の息子とお近づきになり、ひと夏の休暇をと城があるソルトバーンに避暑にさそわ>>続きを読む
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1990年制作のファンタジーロマン。
ジョニデの抑えた演技が醸すピュアさがよい。好きだけど抱きしめられない切なさよ。街や衣装まで練られた色彩設計の映画の走りかも。
ハサミを駆使し、氷から天使の彫像を掘>>続きを読む
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スピーディーな展開で楽しめたが、ジェマの社会性のなさ、ケイディ、隣人、同僚、ボス……みな身勝手で誰にも感情移入は出来なかった。
まあだからこそ、突然、姪を引き取ることになった独身の叔母が、子育てを変わ>>続きを読む
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令和に入り、重たい過去を闇に葬るのではなく、冷静に検証しようというムーブが高まっている気がする。
関東大震災時に起きた朝鮮人や社会運動家の身に起きた虐殺にスポットが当たっているのもまさにそれ。
本作で>>続きを読む
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やったことないけど合成麻薬によるバッドトリップってこんな感じ?平面と立体を混ぜ合わせた今まで観たことがない表現に、ついに脳がバグり、最後にオーバーヒート。動悸が激しくなり、一刻も早く家に帰りたくなって>>続きを読む
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死刑制度に反対していた大学教授がレイプ殺人で起訴され、死刑囚に。彼は過去に情報提供者を守るために投獄された過去を持つジャーナリストを指名し、事実を語り始める。冤罪の可能性を感じ取った彼女は、検証を行い>>続きを読む
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公開から数ヶ月経っての鑑賞。
なるべく事前情報を入れないようにしていたけど、宮城リョータが主軸なのは人から聞いて知っていました。
彼のつらい過去、それが家族に影を落としていることなどが綴られていて。>>続きを読む
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もともと原作が好きで、あえて映像作品を避けていた本作ですが、たまたまネットで映画『宮本から君へ』の性加害シーンが耐え難く、途中退席したという方のポストを見て、今の自分が見たらあの物語をどう感じるかを知>>続きを読む
構図は美しく、ドラマパートのカメラアングルも見たことがないものばかりで目が楽しい。
絵の美しさと壮大なものがたりに意識がいくようあえて抑揚をつけない喋り方にしたり、原作が生まれた時代を鑑みて昭和テイス>>続きを読む
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子どもを亡くした羊飼いの夫婦が、羊が産んだ何かを育てることでかりそめの安らぎを得るが、奪われた側の反発にあいとてつもない悲劇に見舞われる寓話的なお話。
映像がとても美しく絵作りのこだわりは感じたが、>>続きを読む
久々に鑑賞。よかった〜。
魔法使いがいる世界線を何倍にも魅力的に魅せる演出はいま見ても新鮮。
キャラクターもみな個性的で、与えられた役を指先まで演じきっていて。校長先生の造形や衣装、威厳がファンタジー>>続きを読む
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おもちゃがたくさん置いてあった部屋にゴミが増え荒れていく、反比例するように派手になっていく母親……そんな状況の積み重ねから、少しずつ壊れてゆく小さな家庭が描かれる。
BGMはなく、響くのは短い会話と弟>>続きを読む
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屋敷系ゴシックホラーかと思いきや、いい意味でこちらのジャンル規定は裏切られつづけ、一瞬たりとも集中力が切れない!
留置所内や警察署内のスタイリッシュな映像と違和感ありまくりのアクションもめちゃ引き込ま>>続きを読む
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原作は17世紀の日本の史実に基づいて創作された遠藤周作の歴史小説。
キリスト教を広めるため日本に渡った宣教師が棄教した。その知らせをポルトガルで聞いた2人の弟子ロドリゴとガルぺは、真実を確かめるため>>続きを読む