歩道

プロミシング・ヤング・ウーマンの歩道のネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

クソ男たちに輪姦されているところを動画に取られ、苦悩の末に自死を選んだ友人。彼女を追い詰めた男の欲望に対する怒りが消えないキャシーは、大学を辞め、しがないコーヒーショップの店員をしながら、派手な格好で夜な夜なバーに繰り出し、お持ち帰りされた後に、しらふに戻って男に説教を繰り返す。しかし、彼女に思いを寄せる医大時代の同級生が現れて…。

男性への嫌悪と彼を信じたい気持ちのなかで揺れるキャシーだが、ある動画の存在が彼女を突き動かす。
優しく、共感力が強いからこそ、約束された将来をけってでも正義を貫く訳だが…。
正しさに向かうことは、必ずしも幸せに直結しないけれど、そうせざるを得ない人っているし、彼女の怒りはホモソ社会の理不尽さそのものにも向かっているのだろうなと。
ふたつの感情の入り混じり方と、レイプを見てみぬふりした学長や弁護士への復讐、怒りにスイッチが入ってからの終盤の展開、ラストの予告メッセージのくだりまで目を逸らす時間がない見事な構成だった。
単身で男たちのところへ乗り込んだキャシーの勇気に乾杯!
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