magnoliaさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

最後の望み(2014年製作の映画)

4.3

親も人だとは言わせない

非常に深く重厚な題材をショートで纏める潔さ、仕掛けはすぐに分かるが、時計など小物の効かせ方が巧み、特に"ドクター"の実は妙に明るい黄色のVネックが雨夜に強く浮かぶ様には感心、
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THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション(2014年製作の映画)

3.5

絵も描ける無法者

トラヴォルタさんでのチョイスだが、これはクリストファープラマーさんのイケオヤジぶりが炸裂、こういう胆の据わった愛ある悪党は魅力的、結構プラマー父とトラヴォルタ息子という関係がハマっ
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きっと、またあえる(2019年製作の映画)

4.1

青春とは

振り返ればしょーもない数々の些末な出来事に全力投球する特権を持つこっぱずかしい学生時代を改めて思い出させてくれる温かい良品

冒頭から破壊的な吸引力、それにしてもセコい戦術での真っ向勝負に
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.6

侮辱する意義がある法廷

圧巻の見応え、構成も俳優もお見事
裁判の進行に対し事件のポイントを挟むタイミングが絶妙、特にヘイデンの失言回想は畳み掛ける苦みがかつてなく素晴らしい、そこまでの積み上げで法廷
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ヒトラーに屈しなかった国王(2016年製作の映画)

4.0

[ 私はノルウェー史上で唯一国民に選ばれた国王だ…この国の行く末は国民の総意によって決まるのだ ]

結局開戦して降伏するし、何を持って良しとするのか非常に難しい、この場合"誰の意思での結果か"という
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祖父とのお別れ(2015年製作の映画)

1.0

たぶんコミカルであろうやり取りがピンと来なかった

マルタの鷹(1941年製作の映画)

4.0

ミステリ王道

相変わらずカッコいいボギー様、ダブルのスーツが似合いまくり、愛欲に負けないタフなハードボイルドで魅せる、でも素敵な鼻チュー!!!

物語も安定の見応え、原作から台詞を言う役が変わってた
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サンバ(2014年製作の映画)

3.6

シャルロットゲンズブールさんに感心

彼女の一挙一動、指先の捻じれ、顔の傾き、顔にかかる髪のひと房まで、役柄そのものに漂う全てを表現していて本当に見惚れた

緩めの主人公像や焦点の甘い構成が伏線の効果
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リンカーン(2012年製作の映画)

5.0

可決に向けた静かなる不屈の闘志

ダニエルデイルイスさんの抑えた滋味あふれる人物造形から目が離せない、だけでなく、全ての俳優の名演に圧倒される、大変重厚かつ見応えのある圧巻の作品、観られて良かった
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ハロー、アゲイン(2014年製作の映画)

4.5

誰でもない誰かと話す効果

何てことない中盤までが、帰宅後の終わり2分でキッチリ昇華し感動の仕上がり、作りが巧い、パパの瞳、記録の声、再びのハロー…自分以外が"視野に入る"ことで視界が開け、会えずとも
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

4.3

配役が入れ替わっても面白そう

ライアンゴズリングさんって何故これ程チンピラ上手いんや…普段の視線とか食べ方とか破いた服とか、細部に至るまで"ちょっとしたクズ"感満載でたまらん
そしてそんな彼を完璧に
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ハーモニー(2015年製作の映画)

3.5

たとえ生涯賭けた道が消えても、生きる道は一つじゃない、袖すり合う他人がもたらす開眼
蜘蛛の巣や細い炎の軌跡が表す力強さと繊細さの共存

男性が大変エレガントで動きに見惚れる、あのコントの面白さが分から
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平穏な日々、奇蹟の陽(2014年製作の映画)

1.1

有村架純さんが集団の中で異彩を放っていた、立ってるだけで惹きつける!びっくり
物語は陳腐を超えて耐え難い

ビックシティ(2016年製作の映画)

3.5

弱者がどこまでも弱者でやるせない

役者も構成も良く、内容は好きでないが観て何かを思う価値がある、と思う

[ i guess you see a lot of zombies ]

愛のポストカード(2016年製作の映画)

2.7

今まさに、葉書である必要性

黒電話でかける相手の”家”への電話とか、嵐の島の連絡船とか…不確かを受容し待てると自分が成熟するのかも

[ 2分の日光浴で2時間幸せになれる ]

メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

4.2

"colored people on TV !!! "

所属ミュージシャンが錚々たるメンバーというだけでなく、会社ごと弾丸となって社会に風穴空けてきたんだなと、結果的に

とにかく活き活きと楽し気な
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パヴァロッティ 太陽のテノール(2019年製作の映画)

4.3

超人的人たらし

”今日愛せなくても、明日がある”
上手く物事を動かすために、彼はいつも真正面から愛と機知で勝負する、その工夫についクスクス笑い、BONO様が”嵌めれられた”話は本当に可笑しい
常に陰
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

2.8

チューイーはくまのプー

歴史を追う構成は感慨深く見られて良かったし、大変興味深いエピソードが多かった、が、次々と話が流れてしまい、せわしなく切り替わる多くの名作映像にかえって欲求不満、時間に対し詰め
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オットーの毎日(2014年製作の映画)

4.7

後半に斜め上の衝撃連発

起承転結のそれぞれがめっちゃ極端、このやり過ぎ感溢れる構成で、何故にこれ程ほんわか仕上がるのか、天才

[ under the truth was, he didn't ]
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デザート・フラワー(2009年製作の映画)

3.9

弟も泣いていい

サリーホーキンスさんの英国英語ぶりや、ティモシースポールさんのプクプクぶりに驚いたりしてる間は余裕があった…"その"シーンは遠景でも衝撃、同性にやらせるソレが更に胸糞悪い、この悪しき
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うず潮(1975年製作の映画)

4.1

お金で買えないものもある

土の匂いに溶け込むスター、原題まんま、イブモンタン氏のワイルドな魅力も光るが、ここはドヌーヴ様の、奔放の一言におさまらない野性味ある生命力が圧倒的、彼女が他力を使うためにフ
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ゴランの道(2015年製作の映画)

3.0

子供が子供らしくシンプルであることの醍醐味、これまたシンプルなギターやピアノの音色が良く合う、全体としてはもう一味

[ 男子だし、仕方ないわ ]

巴里の屋根の下(1930年製作の映画)

1.2

ハスッパっちゅーより考えるという言葉が辞書にないような女性が耐え難い…それに群がる男性の話で辟易
『quatorze juillet』と同じく作品の入りと出はきれい、ラストの『天国と地獄』の壊れ方は場
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プリンセス(2014年製作の映画)

2.9

そのままを愛するパパがもたらす自信
ラストのお洋服めっちゃ可愛く着こなせているところがツボ

[ i'm a cosmonaut ! ]

回転ドア(2014年製作の映画)

4.3

回転ドアの力技

パン食いながら走る朝に曲がり角でぶつかるのは…的ベタな少女漫画話を、恥ずかしげもなく(!)直球で演出、見えた展開でも鼻血出そうなキュートさ、二人の役者も自然で上手い
最悪のブスな"実
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つかまえろ(2015年製作の映画)

3.9

最後まで気を抜くな

素敵な映像美、乾いた大地の鮮やかな色味、凧揚げのような空中追跡、並ぶミーアキャットがゆらっと笑う温かみ、ふんわりと風をはらんだ柔らかさにキレもある独特な動きが何とも魅力的、何故に
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見下ろすとそこに(2018年製作の映画)

1.6

面白い構図やし、有りがち心理のあるある感も悪くない、けど物足りない、こんな短いのにちょっと飽きた

[ seeing is believing, hearing is deceiving ]

巴里のアメリカ人(1951年製作の映画)

3.9

オスカーレヴァントさん最高

これは主役レヴァントさんやろ、彼がいるシーンはすべて、歌も踊りも音楽も完璧な調和、それでいて猛烈に面白い
レヴァントさんの部屋で歌い踊るシーンは圧巻の見応え、彼の妄想では
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(2016年製作の映画)

3.0

色々な見方ができる、日によって感想が変わりそう

リッチーとの一日(2012年製作の映画)

4.7

長編に負けない充実の見応え

優しい心が優しさを呼び、思いがけず循環する存在価値の承認、弱り目兄妹の小さな一歩
ダイヤル式電話の効かせ方がたまらん

[ i have the coolest sist
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競争(2014年製作の映画)

1.0

オチが激烈つまらなくてビックリ、人の嫌な面だけで構成されてて苦手

海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版(1998年製作の映画)

4.0

存在自体がファンタジー、でも音楽は彼を世に刻む

冒頭から"おぉモリコーネ様...!"と心震える音楽に彩られて始まる、最初からファンタジーさを隠さない演出が気持ちよく、イイ感じの船酔いに浸れる

憧れ
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真夏の夜のジャズ 4K(1959年製作の映画)

4.1

セッティング時間すっ飛ばすので、名演をシャワーのように浴びられる、至福
メイベルスミスさんの、迫力ある歌声とお姫様衣装のギャップが可笑しい、サッチモさんが期待違わず笑かしにかかる、老若男女、聴衆のフリ
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北大西洋(1942年製作の映画)

4.5

戦争下地ドラマの範囲って本当に広い!激烈大規模な商船物語

ナチの潜水艦に負けず物資を届けるため、あらゆる国の商船100隻近くがカナダに集結し、スイミーの如く一丸となって大移動!その規模に圧倒される
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ミュンヘンへの夜行列車(1940年製作の映画)

4.7

バレちゃったもの、しょうがない

真正イケメン独スパイvs飄々と読めない英スパイ、ちょっと女に惚れた雰囲気も漂わせつつ任務優先で騙し合い、ピンチを機転でギリ切り抜けていく様はいつの時代もワクワクするし
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