hirodeNagasakiさんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

大理石の男(1977年製作の映画)

5.0

強権的な共産主義国でも、正義の思いを貫いて、政治権力にあらがう人々がいることを表現したポーランド映画。この映画の公開後、映画の舞台になったグダニスクの造船所から始まった連帯の運動が、ポーランドの共産主>>続きを読む

甘い生活(1959年製作の映画)

5.0

映画の中でも、飛び切り祝祭性にあふれている。いろいろなことがある人生の諸局面を、1本の映画に詰め込んだ。フェリーニは、天才かもと思わせる。どうして、こんな映画を撮れたのだろうと不思議だ。

生きる(1952年製作の映画)

5.0

生きるとは何をするのか?、社会に何を残すのか?そんな哲学的な答を、娯楽映画でみんなに伝えてくれる。不条理がまかり通る社会をよくしていこうという戦後日本のエネルギーが感じられる。今の日本映画にこの熱さは>>続きを読む

砂の器(1974年製作の映画)

5.0

ストーリーに引き込まれ、最後は涙しかない。
父と子の旅の映像は、四季に富む日本の風景の美しさを再発見させる。そして、物語に組み込まれたフルオーケストラの音楽は、映画音楽のひとつの極北だ。この音楽を聴く
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カンフーハッスル(2004年製作の映画)

5.0

娯楽映画の傑作!
カンフーだけではなく、登場人物の人生を考えさせるところが、素晴らしい。

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

4.3

ハッピーエンドの夢物語と言えないこともない。しかし、新たなことに挑戦する勇気を与えてくれる。特に、男尊女卑が日本より強い韓国の女性には、現状を変えていこうという勇気を与えたのではないか。

バリー・リンドン(1975年製作の映画)

4.0

自然光での撮影がきれい。特に、ろうそくだけで撮った場面。しかし、主人公の人生に共感出来ず、面白い映画ではなかった。

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

5.0

人間は何のために生きるのか?カネのためじゃないだろう。理想に燃える男を描く。
しかし、その後のアメリカの住宅金融の破綻を見れば、この映画はやはり理想にしかすぎないこと、資本主義の残酷さは理想を蹴散らす
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.5

陪審員制度を、アメリカの民主主義のよい制度として扱う。しかし、人種差別的な犯罪を犯した白人が有利になるように、白人だけの地域で裁判を開くなど、堕落は明らか。
最初に見たときは素直にアメリカは素晴らしい
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スティング(1973年製作の映画)

4.0

面白いけど、アカデミー作品賞をとるほどの映画ではないでしょう。公開当時から、そう言われていた。期待せずに、楽しく見る映画。

ALWAYS 三丁目の夕日(2005年製作の映画)

3.0

昭和に実際にあったかのように描いた御伽噺。その感覚で、もう一度、東京オリンピックを開催したいと思った人がいたのであれば、罪深い。

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

4.5

日本映画を下敷きにして、リアリティーのない物語を作った斬新な娯楽作。タランティーノで一番楽しく見れる。

タンポポ(1985年製作の映画)

4.5

映画としてのまとまりがないが、伊丹十三の才気が爆発している。

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.8

映画初公開のときに、これはどういうこと?と、原作を読んだ。日本が世界一のはずだという日本人の歪んだ精神を批判していて、理解しやすかった。映画は、論理では原作に敵わない。しかし、記憶に残るのは、映画の方>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.5

宮崎駿が、またも悩みながら描いたと思われる。しかし、歴史と実在の人物に関わるので、ほかの作品のように、突き抜けた物語にはなっていないのが、残念なところ。宮崎駿の傑作に比べて、記憶に残る場面がない。