hoopさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.8

子供をひとりの人として認めて、ちゃんと向き合う。大人の意見や都合を押し付けることなく話を、そして想いを聞く。甥とはいえ子供を持ったことのない人間が簡単に出来ることでは無い。
そもそも自分は自分の子供と
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英雄の証明(2021年製作の映画)

3.9

映像の描き方、見せ方次第で英雄にも詐欺師にもなる。正義はそれぞれにあり、人には見せても良い部分と見せたくない部分がある。
各々の思惑によって映像は作られていく。

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.7

とんでもなく不可解な主人公。意味のない殺人と、訳の分からない妊娠そして出産。
色々と意味を調べたくなるが、一番気になるのは主人公の体の変化をどう撮影したのか?

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

3.7

見ている間中、不安にさせられた映画。
序盤は「もし自分の子供がこんなになったらどうすればいいか」などと考えたが、そのうち「自分にもこんな部分があるかもしれない」と思ったからだ。
成長しない考え、自分勝
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ひまわり(1970年製作の映画)

3.5

戦後のソビエトでイタリア兵が匿われて生活出来たとは正直思えないけれど、そんなことより人の愛憎の移り変わりについて考えさせられた。そして撮影の舞台となったウクライナのひまわり畑は今どうなっているのだろう>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.2

始まった瞬間、主人公らしき女性が歌を歌っていたので、苦手のミュージカル映画かと思いきや、歌を中心に描いた青春映画だった。
そして最も重要な曲として歌われたのが、ジョニ・ミッチェルのboth side
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ヴォイジャー(2021年製作の映画)

3.6

これまでのSFでは人は目的地まで冬眠するのが定石だったが、本作は人工的に生まれた子供達が宇宙船に乗り生活して子孫を繋ぎ86年後に到着する星を目指す。
映画では描かれていないが、目的地の星に辿り着いた時
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ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ(2021年製作の映画)

4.0

恥ずかしながらビリー・ホリデーといえば「オール・オブ・ミー」ぐらいしか知らず、「奇妙な果実」は知らなかった。「南部の木は奇妙な果実を付ける」から始まるこの歌を歌う事で、全てのアメリカ人に黒人差別につい>>続きを読む

オペレーション・ミンスミート ーナチを欺いた死体-(2021年製作の映画)

3.9

ドンパチの表の戦争に対して、騙し合いの裏の戦争。MI-5といっても007の様な派手な銃撃戦は皆無。架空の人物を作り出すために何回も手紙を書き直し、架空の恋人の写真を持たせてリアリティーを持たせるなど、>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.8

名作リバイバルで巨匠が作るとアングルや光、色の使い方など全く隙は無く完璧だけれど、現代の若者が観て共感できるのだろうか?と思ってしまった。
争い事の虚しさを伝える意味では時代に合っているとお思うのだが
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.8

またバットマンかと思いつつも日経新聞で取り上げられていたので観てしまった。
今回のバットマンはスーパーマン的な能力は持ち合わせていない、言わば探偵の様な役割。ヒーロー物というより推理物として楽しめた。
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

長いことパリ・テキサスのタイトルが気になっていたが「そんな意味だったのね」という感じだったが、内容は家族のあり方、人を好きになる想いの複雑さを考えさせられた。
そして全編に流れるライ・クーダーの乾いた
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日本独立(2020年製作の映画)

3.6

戦後の日本復興のために、本気でぶつかり合う吉田と白洲。彼らがいなかったら日本はどんな国になっていただろう。
一方で今の日本は誰が首相になっても大差ないと思うのは私だけでしょうか

ブラックボックス:音声分析捜査(2021年製作の映画)

4.2

音声から事故の現場を想像し原因を究明する。普通に聴いているだけでは分からない、隠れた音を導き出す能力はどこまでリアルな話なのかとても気になる。
話の展開が最後まで読めない、主人公が事件を解決してめでた
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355(2022年製作の映画)

3.3

様々な背景を持つ女性スパイ連合、あり得ないことだが、ジェームス・ボンド亡きスパイ界を盛り上げるのは彼女たちなのだろうか?

ザ・ビートルズ:Get Back(2021年製作の映画)

3.9

これまで誰もしていないことに挑むことを何よりも優先するのは、アーティストにとつてはとても大切なことだ。
時に誰かの迷惑になるかもしれないが、そんなことを気にせずに突き進む信念を貫けるのは、孤高の存在で
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.5

シュールな世界観と正対する画面構成、モノクロと微妙な色調のカラー、実写とアニメを絶妙に組み合わせた他にはない映画。
出来上がった最終号の雑誌がどんなものか、もし見られるのならばぜひ見てみたい。

世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

4.2

ベニスに死すを巨匠の名作として見ていたので、当時の熱狂は知らずビョルンについても大した印象はなかった。
しかしこの映画を見てビョルンが世界に与えた影響の大きさを知った。池田理代子が出演してベルバラのオ
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.8

ファションは好きだが、GUCCIには興味は無く、ロゴマークと緑と赤の帯ぐらいしか知らなかった。ましてやこんな殺人劇があったとは…。
ガガが演じる主人公バトリッツィアの恐ろしさが際立つが、夫への愛情の裏
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.5

正直、過去のスパイダーマンを見てはいるはずだが、過去の悪役とどんな戦いをしたのか所々しか覚えていない。前回のミステリオさえドローンを使っていたぐらいのかすかな記憶…。
でも歴代のスパイダーマンを見てき
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ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

4.0

中国の事を非難するアメリカだが、21世紀のアメリカを代表する企業であっても、未だに水俣の様な事をしている。
そして我々は便利さを優先してテフロン加工された鍋を使い続けているその鈍感さ。
なぜ今もなおテ
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ジョン・コルトレーン チェイシング・トレーン(2016年製作の映画)

3.8

50〜60年代の黒人ミュージシャンは必ずと言って良いのか人種差別の話になる。満足な教育も受けられず音楽だけが唯一の力。
しかも大器晩成型で早世、時代を創りあっという間に駆け抜けていったコルトレーン。
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.3

過去の作品をうろ覚えの状態で本作品を観たが、あまり問題なく内容を理解できた。
とは言え第1作目を観た時の映像の斬新さや、ストーリーの面白さはなく、もう一度第1作目を観た方が良いのではないかと思ってしま
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.1

所謂スパイ映画。イギリスのためならロシアに戦争を続けさせようとするかなり身勝手な主人公。
謎に満ちたラスプーチンとの闘いが最大の見せ所かもしれない。

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993年製作の映画)

3.5

コーパスブライドなど後々に続くティムバートンのストップモーションアニメの第1作。
シザーハンズもそうだが、初期の段階からティムバートンワールドがちゃんと出来上がっているのがスゴい。

SAYONARA AMERICA(2021年製作の映画)

4.0

細野さんのブギウギ集大成の映画。
次にライブて聴けるのはいつになるのだろう。

ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

4.0

ミュージカル映画は基本的に苦手なので、前情報を知らずに見始めた途端に「しまった」と思ったが、歌が多過ぎず展開のテンポが良いので、ストーリーに自然に入れた。
「僕が明日いなくなったとして誰が気付く?」そ
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.9

タランティーノならではの、はちゃめちゃなスピード感のある展開とちょっとザラついたトーン。デカブリオとブラピだけでなく豪華俳優人による息をつく暇のない映画。

惡の華(2019年製作の映画)

3.7

無理な命令を強要する悪女と命令されて従ううちに快感を覚える主人公、そしてその変態的な行為を好きと言ってしまう彼女。もう変態の巣窟。でも人は一皮剥けばそんなものかもしれない。自分も変態の一人だから。

ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.2

前作を全く観ずに鑑賞したため急に賞金首となって組織から追われる展開に多少戸惑うものはあったが基本的にアクション映画なので10分もすれば入り込んで観られた。

THE MOLE(ザ・モール)(2020年製作の映画)

4.2

所謂スパイ映画の様にドンバチは無い、本当のスパイ活動の映画。デンマークの普通の人が北朝鮮に興味を持ち、潜入調査として10年間隠し撮りをした映画というより記録というか告発。
そこでやり取りされるのはミサ
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リスペクト(2021年製作の映画)

4.0

アリーサ・フランクリンの歌手人生のきっかけとして、子供のころから教会などで父親に歌わされていた延長にあることが分かる。
しかしその時代を生きていないため、公民権運動など社会的背景の上でのゴスペルの意味
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

4.0

アラビア語では自由と許しは同じだと言う。罪を許すためには、恨みや復讐の念から自由でなければならないから。
16年もの間無実の罪で拘束された人の言葉とは思えないが、その後のモバメドゥの表情は確かに幸せそ
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.7

決してムーミン誕生秘話ではないのだが、ムーミンがメジャーになるきっかけがなんとなく見えるストーリー。
意外だったのはムーミンは食べていくための手段であって本当は油絵を描いて評価されたかったこと。
また
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.9

14世紀のフランスでの、騎士の妻が襲われた話がどれだけ世に知られているのか分からないが、エンターテイメントとして成立させて、これだけの世界観をつくり描けるのはリドリー・スコット以外いないと思う。

コレクティブ 国家の嘘(2019年製作の映画)

3.5

まるでNHKスペシャルかと思わせるドキュメンタリー映画。映画なのか番組なのか、エンターテイメントとして観て良いのかよく分からないが、昨今の日大不祥事の国家絡みの話と考えると分かりやすいのか。