とみーさんの映画レビュー・感想・評価

とみー

とみー

映画(64)
ドラマ(0)
アニメ(0)

細雪 ささめゆき(1983年製作の映画)

3.5

関西と四姉妹役の女優さんたちを映したいという想いが感じられる作品。鶴子が全然東京に行かない。原作においては雪子が東京と神戸を行き来し悦子と離れる寂しさをよく描いていたので、それが幸子の旦那との恋愛のニ>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ベラを観察することを通じて現代社会に蔓延る様々な問題を風刺し提起していた。要素が多いとまとまりのない作品になりがちだが、一貫して「性」を主題にしていたので観客も混乱せずに観ることができる。

ベラの成
>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.1

フィンランドの映画は初めてだったが、非常に良かった。
ラジオをつければウクライナの戦況が流れる現代社会の一般市民が過ごすささやかな日常の喜怒哀楽を描いている。二人のいじらしく初々しい恋が兎に角可愛い。
>>続きを読む

ほかげ(2023年製作の映画)

3.9

私にとって忘れられない作品になりそう。最初から最後まで、映像も出演者の演技も音響も素晴らしく、胸を突く台詞が多く出てきて耳から離れなくなった。

戦争、ひいてはこの世界において救われる者と救われない者
>>続きを読む

氷の花火 山口小夜子(2015年製作の映画)

4.1

日本モデルの先駆けですごい人だったということくらいしか知らなかったが、この作品を観てファンになった。とにかく努力家だったらしく、彼女の読んでいる本を私も読んでみたいと思った。
セルジュルタンスの、美へ
>>続きを読む

ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

3.4

シュルレアリスムの世界を五感で直接脳みそにぶち込まれた感覚に陥った。何度も似た描写を違う条件で繰り返す為、デジャヴを感じて夢を見ているかのような気分になる。まさしく狐にばかされたような。小説を読んでい>>続きを読む

アメリ(2001年製作の映画)

4.0

デジタルリマスターで上映すると言うので鑑賞してみた。一度観たことはあったが劇場で観るとまた違った見方ができて興味深い。
お茶目で愛らしいアメリのホッコリする恋は、観客にも恋したいなと思わせる。甘酸っぱ
>>続きを読む

アンナ・カレニナ(1948年製作の映画)

4.0

伏線を至る所に張っていて痺れた。出演者の全員演技が生々しくて、ナレーションや心の声が無くてもどう思っているのかどう言う人間関係なのかが手にとるように分かり、非常に見応えがあった。
これを撮影した頃ヴィ
>>続きを読む

スサーナ(1950年製作の映画)

3.0

b級恋愛芝居劇。悉く大袈裟な演技で観客を笑わせに来る。しょうもないけど壮大な悪夢の一部始終を観ることができる。

ゲド戦記(2006年製作の映画)

3.3

印象に残るシーンがあまり無かった…。強いて言うならテルーが歌ってる場面。手嶋葵の歌は良いなあ

猫の恩返し(2002年製作の映画)

4.0

バロン様がカッコ良すぎる。あと、私は結構ムタが好き。猫になるのも良いかも〜
あと耳を澄ませばといつも混合してしまうのは何故だろう。主人公の住んでいる街が似てるから?

紅の豚(1992年製作の映画)

4.1

マダムジーナ美しい、舞台が綺麗、主人公の容姿を除けばフランス映画を観ている気分になる。
小さい頃観て好みじゃなくてずっと避けていたが、改めて鑑賞すると結構味のある良い作品だった。子供にはちょっと早い内
>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

3.6

庵野、声優頑張ったなの一言に尽きる。笑
はじめは二郎、私の見たところ恐らく菜穂子の侍女に好意を抱いていた様なのだが、いつの間にか菜穂子に惚れていて一種魔術的な恐ろしさを感じた。林の中にいる菜穂子の後ろ
>>続きを読む

魔女の宅急便(1989年製作の映画)

3.8

子供の頃はトンボの魅力が分からずイライラしていたが、大人になって見返すとモテる要素満載の将来有望な少年でびっくり。
キキの腕は魔法の箒を操作するために利き腕だけすこし太く描かれているらしい。また、さら
>>続きを読む

ハウルの動く城(2004年製作の映画)

4.0

ソフィーの前に進む姿は、人を愛することや自分を認めることの大切さを観客に教えてくれる。
ハウルは典型的なダメンズでソフィーがいるからどうにか生きている。だがこういう弱さが女性の母性をくすぐるのかもしれ
>>続きを読む

お早よう(1959年製作の映画)

4.3

ご近所付き合いってこういう感じだよな〜と思った。人間臭くて良かった。私も社会生活をする上で、挨拶は無駄な様に思えて人と親しくなるのに不可欠な礼儀だと強く思う様になったので、この映画を観て色々納得した。>>続きを読む

巴里のアメリカ人(1951年製作の映画)

4.5

's wonderfulやラプソディインブルー、I Got Rhythm等、名曲が勢揃いで目を閉じても楽しめる作品だった。ミュージカルシーンは圧巻で、豪華な舞台に大勢のダンサー、ジーンケリーのしなやか>>続きを読む

波止場(1954年製作の映画)

4.0

マーロンブランドカッコいいよーーー😭普通の人がしたらダサくて笑ってしまう様なスタイル(片眉毛斜め剃り、ジャケットの襟立て、手突っ込み歩き、ガムくちゃくちゃ、イキリ発言等)が、おかしなことに本当に格好良>>続きを読む

七年目の浮気(1955年製作の映画)

4.3

終始コミカルで飽きなかった。妄想癖の男がフラフラ女に夢中になる話。結婚指輪がバレるシーン、偶然の結果妙にポージングが決まっていて面白かった。
マリリンが出てきた瞬間からこの映画に味が出る。彼女は存在感
>>続きを読む

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

3.6

フィクションのご都合主義まではいかないが、人に恵まれてとんとん拍子で上手く行くタイミングは人生において何度か起こり得るものだが、その一瞬を切り抜いている作品だと感じた。どこか切なくほっこりする。寒い冬>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

3.9

夢と現の往来を生々しく表現している。夢ではこういう支離滅裂な展開が起こるよなあと思えるのだが、それを映像に表しているのは本当に才能を感じる。夢で起きた出来事をそのまま思い出す行為は、精神に異常をきたす>>続きを読む

用心棒(1961年製作の映画)

4.4

義理人情に厚く曲がったことの嫌いな主人公。弱い者を助け、悪い者にはお仕置きをする日本版ヒーロー桑畑三十郎!!悪者側も良いキャラクター揃いで、暴力的でグロテスクな話なのに笑ってしまう娯楽色の強い映画。>>続きを読む

越境者(1950年製作の映画)

3.8

国境は地図上にしか存在しない、という最後に提示される言葉が忘れられない。現在移民問題が話題になりがちだが、解決に至る為には根本である移民せざるを得なかった資本主義の波に揉まれてしまった小国の貧困に焦点>>続きを読む

雨月物語(1953年製作の映画)

4.4

京マチ子の演技が凄すぎて、鳥肌が立った。没入してしまい目前に狂気があるような感覚に陥った。
上田秋成の読本の雨月物語の中の「浅芽が宿」と「蛇性の婬」と、モーパッサンの「勲章」を下地に作成された映画らし
>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

ジブリファンには堪らない内容。過去作のパロディーシーンが多数あり、クスッと笑わしてくれた。

戦争前後を舞台としているため、この時世によくやるな…と思ったが、戦争は別にこの映画の主題では無い。そしてポ
>>続きを読む

殺し屋ネルソン(1957年製作の映画)

3.8

最初プロローグ的に急に物語が始まって、完璧なタイミングでオープニングテーマが流れ始めた。白黒であることを活かしており、どのシーンも陰影と構図が美しく効果的だった。流れるジャズが非常にカッコいい。時折退>>続きを読む

火垂るの墓(1988年製作の映画)

4.1

小学生の時、苦手な人は観なくていいという前置き付きで授業で観たのが最初で最後。一度は絶対観るべきだが、二度目は観れなくなる作品。

(1951年製作の映画)

3.2

私もインドに子会社を持つ企業の社長の娘になって豪邸に住みたーい!
全体的にぼんやりした作品で、昔インドに住んでたイギリス貴族がふと懐かしいな楽しかったなと思い出しているという感じ。現地の地が混ざった貴
>>続きを読む

情婦マノン(1948年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

展開激しくて原作から離れた部分もあったが基本は忠実で、マノンレスコーのうざったさがよく表されていた。序盤、教会の中で戦火の中マノンを助けて建物が崩壊し、二人を協会、神が冷たく見下ろしている様に感じた。>>続きを読む

人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

1.1

全然原作と違う笑 画面は綺麗だしお洒落だし、俳優陣の顔は美しくて目には豊かだが原作をリスペクトしないのは如何なものか。『人間失格』ではなく、女に目の無い男の一生とか別のタイトルにした方がいいのでは?>>続きを読む

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.3

意味わからないくらいグロテスク。阿部サダヲを見るとひぃ、、ってなるから暫く見れなかった。作品の完成度は高くて、原作は未読だがオリジナル展開があったとしても違和感が無く良くできていると感じた。岩田剛典、>>続きを読む

センセイ君主(2018年製作の映画)

-

竹内涼真と浜辺美波、エンディングのtwiceが眼福だから成り立っている様に感じた。倫理観、道徳、法律を無視しており脚本も大胆で大雑把な為、正直劇場で観なくても良いかもと初めて思った作品。好きな人は好き>>続きを読む

ゴースト/ニューヨークの幻(1990年製作の映画)

4.1

幼い頃親に観せて貰ったうすらぼんやりとした記憶でレビューを今書いているが、とにかく死んだ後も恋人を守るサムの強い愛に受けた衝撃は弱くなかったのかちゃんと覚えていた。結構笑えるシーンも多くて、より悲しさ>>続きを読む

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.8

ドギョンス推しとして軽い気持ちで観に行ったら重たーい話で驚いたが、完成度の高い映画だった。戦時中の暗い話なのにコメディタッチで楽しくみることができた。のに!最後呆気なすぎてえ、推し、ガチで、、、?おま>>続きを読む

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.4

こんなおしゃれな映画ない…。一緒に観た友達は割と序盤に爆睡していたが、とにかく良い音楽の連続なのでそれも頷けてしまう笑 睡眠導入剤になる。
ジーンケリー、少し歳を取って渋みが出て超かっこいい。
なによ
>>続きを読む

天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿作品の中でも特に人物の心理描写を詳細にしていて胸が詰まる苦しいシーンが多い印象。間違えてシータを売ってしまい投げ渡された金貨を暗い帰り道で捨てようとするが、パズーにとっては安くない金額の為に捨て>>続きを読む

>|