ざきさんさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ざきさん

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野火(2014年製作の映画)

3.7

第70回毎日映画コンクール監督賞&男優主演賞受賞作品。市川崑監督により1959年に映画化された『野火』をリメイク。
市川作品では敢えて避けていた容赦のない暴力を描ききっている。戦争のリアルを描いた圧倒
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キャタピラー(2010年製作の映画)

3.5

2010年ベルリン国際映画祭銀熊賞(寺島しのぶ:最優秀女優賞)受賞、第2回TAMA映画賞特別賞受賞、新藤兼人賞・SARVH賞(最優秀プロデューサー賞)受賞。
江戸川乱歩の『芋虫』をモチーフにしたオリジ
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かくも長き道のり(2020年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

過去がやばいおじさん(今は真面目)とこれからが大事な若手女優との恋愛話。中編映画だが中身は濃い。
遠距離恋愛が耐えられないから、帰りたくないとか、早く結婚したいとか、焦燥感に駆られている女性の心情を見
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坂本君は見た目だけが真面目(2014年製作の映画)

2.5

映画美学校脚本コース第2期初等科作品とのこと。お互い“なにか”が欠けている生徒と教師のぶつかり合いを描いた作品。
脚本がなかなか良いだけに、それを完全に映画として表現し切れていない感が否めない。コメデ
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美女缶(2003年製作の映画)

3.4

“四畳半SF ”という新たなジャンルのきっかけとなった作品とのこと。2003年に公開され、数々の賞を受賞。タイトルやポスターから連想されるようなエロの要素は全くない。
男性なら一度は夢見るような話なん
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(2023年製作の映画)

4.0

待ちに待った北野監督最新作!!
久々に上映開始日に鑑賞。いつもの北野組のメンバーに豪華俳優陣が集結。とても良かった。

これまでの北野作品のテイストとは全く異なる内容。構想30年とのことだが、技術的な
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活きる(1994年製作の映画)

3.9

チャン・イーモウ監督の世界観が存分に発揮された歴史的スペクタクル。「さらば、わが愛/覇王別姫」でいい味を出していた名優グォ・ヨウの代表作でもある。
1940年代~1960年代の文化大革命までの流れが色
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ファイティン!(2018年製作の映画)

3.7

マ・ドンソクのために作られたと言ってもいいんじゃないかってくらいのハマリ役。
彼の作品に「はずれ」はない。ただ、今回の作品は格闘シーンはない。
全体の話がわかりやすく、あっという間に見終わってしまった
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

3.8

キング・オブ・胸糞映画!!王道中の王道の超有名作品。もうね、、、本当にいたたまれない。

お人良しの性格や、自分の主張がうまくできない人は自分を守れないといけない。自分の人生は自分自身で幸せにする責任
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縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

3.8

タイトルだけ聞くとファンタジーやほのぼの作品を想像するけど、知る人が知る胸糞映画の超有名作品。
話がわかりやすく、あっという間に時間が過ぎていく印象。最後の15分間は手に汗握る演出だった。
子どもが主
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FLARE フレア(2014年製作の映画)

3.2

日本が舞台でありながら、色彩がフランスの街並みのように演出されていて、どことなくお洒落で洗練された雰囲気になっている。日仏合作の影響か。
自堕落で売れてもないのにプライドだけは高いおっさん写真家って、
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傷だらけのふたり/恋に落ちた男(2014年製作の映画)

3.4

好き勝手やってきた奴が好きになった女のために不器用なりに一生懸命尽くすお話。
威張ってる奴って、やっぱり弱いのよ。強く見せることでしか自分の弱さを隠せない。
そんな男、ダサい。
でも、この映画では「ダ
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百花(2022年製作の映画)

3.3

自分には縁はないけど、大半の人が今後経験するだろう社会的な問題が取り上げられている。
自分の親をどこまで許せ、どこまで寄り添えるか。最後の最後で作品タイトルの意味がわかる粋な演出。

「母が記憶を失う
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街の上で(2019年製作の映画)

4.0

めーちゃ良かったなぁ。。。
下北沢を映画にするとどの作品も本当に画になるよね。
こういうミニシアター最も適した「The 邦画」をこれからも紡ぎだしてほしいし、この文化を絶やさないで欲しいと切に願う。
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.7

今から50年前の映画とは思えないくらい新しく感じる素晴らしい作品。当時はあまりにセンセーショナルだったに違いない。人間がペットとして飼われるという話。
皮肉も利いていて楽しめた。70分ほどで見やすく、
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東京闇虫パンドラ(2015年製作の映画)

2.5

原作のスピンオフ作品。
当たり役はやべきょうすけのみ。
チープな演出とストーリー。
グラドルを主人公にするとこういう作品になる。

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.7

これを観るために最初の作品を観たと言っても過言ではない。
約20年の月日を経て“あいつら”が戻ってきた。
話の続きだからこそ、前作を観ないと始まらない。
しかし、カッコいいやつらはオッサンになってもか
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.4

誰もが見たことのある「あのポスター」の映画。ヘロイン中毒の若者達の日常を個性的な映像演出で描いた作品で、ユアン・マクレガーの出世作でもある。約90分という短さながらも、その内容の濃さと話のわかりやすさ>>続きを読む

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.1

封建社会における女性の社会的立場を取り上げた、韓流映画にしては珍しい現代社会派作品。
まだまだ日本も男女のキャリアについて不平等なこともあるけど、こういう映画によって色々な人が多様な価値観を共有できる
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(2022年製作の映画)

3.3

言わずと知れた谷崎潤一郎の代表的な長編小説を原作とする作品。
6回目の映画化。いかにこの内容が映画監督のクリエイティビティを刺激するのかがわかる。翻訳も世界各国で行われているしね。
今回は25年ぶりの
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第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

3.5

ベトナム🇻🇳の歴史がわかる。
ホントにこの時代にタイムスリップしたかのような不思議な感覚になる演出。
会話も動作も自然。
ベトナムの人って美人が多い。
何より、芸術的な色彩感に賛美を称えたい。
素晴ら
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色即ぜねれいしょん(2008年製作の映画)

3.8

「文化系をなめんじゃねぇ!」がコンセプトの青春映画。自分自身も文化系だったけど、こういう青春を過ごしたかったんだな、きっと。
一生懸命青春するって本当にかっこいい!!
キャストとスタッフが超豪華で見応
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予定は未定(2018年製作の映画)

3.1

30分弱の短編だけど、屋敷紘子の良さが最大限に詰まった作品といえる。
短編映画って、誰かの人生を覗き見してる感覚になる。
それを狙ったかのような自然な演技と演出という感じがまた良い。
シネコンでは絶対
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ひとくず(2019年製作の映画)

2.9

あまりに話の展開が急すぎてついていけないところが多かった。笑っちゃうくらいありえない展開も多い。
他の人の評価は高いが、自分には刺さらなかった。
あのね、自分の生まれた境遇とか、虐待された過去とか、そ
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

3.8

ドキドキハラハラ。
刺激が欲しい時についつい観たくなる作品。

カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

3.2

ほのぼのした映画。
初めてカールじいさんを見たけど、話がわかり易くて哀愁もあった。ヒットした作品をシリーズとして短編化するのは粋だね。
※「マイ・エレメント」のカップリング作品。

658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

3.4

携帯と財布をバスに置き、0.01の視力のままパーキングエリアに取り残された経験があるから、前半はその事を思い出して怖かった。
ミニマムな視点且つ単純でわかりやすい内容だが、表現するものと伝えたいことが
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.0

初ピクサー。
子ども向けのアニメだと思っていたらとんでもない!!凄い感動!!
長所や短所は誰にでもある。自分が世の中に合わせることも大切だし、世の中に自分が生きやすい世界を求めることもある。
それぞれ
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幸福な、(2017年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

田舎に住む主人公女性の歪んだ恋の話。
エディプス期が抜けられず母親を性的な対象として見ている。
恋愛なんて、幻想なのにね。
依存するしかないのは、自分がないだけ。自立とは何なのか、考えることができる作
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.2

ネタバレは回避するが、鑑賞した人は思っただろうな。
この作品が宮崎監督の最後の映画だと思う。

現代社会とこれまでの宮崎アニメに対するアンチテーゼ的な作品。
吉野源三郎の名著からタイトルを借用している
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

3.7

言わずと知れたアジア映画の大作で数々の賞を総ナメした名作。
子ども時代の昔話から現在に至る、時系列的なストーリーが良かった。舞台と現実の区別がつかなくなるというありきたりな話だと思ったら、後半は革命や
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愚行録(2017年製作の映画)

3.3

邦画の「胸糞」が表現された名作。
俳優陣も豪華で、それぞれ完璧なキャラで仕事をこなしている。
人間は愚か。人間は弱い。人間は脆い。
そんな当たり前のようで誰も認識していないようなことが具現化されている
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真夜中モラトリアム(2017年製作の映画)

3.0

短編映画の良い所が凝縮された内容。
他人の日常を覗き見している気分になる。
朝まで過ごした後の「もう朝だなー」っていうテンションと朝焼けの美しさ空気感が見事に映されていた。この気持ちがカタルシスとなる
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ひまわり デジタルリマスター版(1970年製作の映画)

3.8

クラシック映画の傑作の1つ。
どうしても映画館で鑑賞したいと思っていた夢が叶った。
戦争によって引き裂かれる運命の話。
ソフィア・ローレンの圧倒的な存在感と心の動きを音楽で表すなどの「The 映画」と
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.6

言わずと知れた名作。
誰もが経験したような少年時代の心情や葛藤を描く作品。
ああいう「冒険」って、どうして大人になるとやらなくなるんだろう。
エンドロール前のあのセリフはグッとくるものがあった。年齢の
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さとにきたらええやん(2016年製作の映画)

3.5

大阪の釜ヶ崎を描いたドキュメンタリー。例えるなら「明るいザ・ノンフィクション」といったところ。
経済的に厳しい家庭が多くいて、それでも健気に必死に毎日を生きてる子どもたちがいる。そしてそれを支える多く
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