いちこさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

3.7

映画なのに、不思議と1冊の長い小説を読み終えたときのような感覚になる作品。それはたぶん、ひとりの人生を誕生から最期まで丁寧に描いてるからこそだと思う。

ベンジャミンは歳をとるのとは逆に、どんどん若返
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.6

長尺ではあるものの、視点が夫婦交互に変わったり、話がどんどん展開していったりとサスペンスな展開がおもしろかった!

みんな自分が信じたいものを信じるよね。。

エイミーにもニックにも共感はできないけど
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スパイダーマン3(2007年製作の映画)

3.6

スパイダーマンシリーズは、ヒーローだからといって最強ってわけじゃなくて、彼の葛藤とか悩みとか嬉しさとか、同じ人間としての一面が描かれているところがとても好き。

「3」はハリーとのわだかまりも解決しな
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エッシャー通りの赤いポスト(2020年製作の映画)

4.1

今まで見てきた作品と違うといえば違っていて、でもぐわっと引き込まれる感じや、魂を揺さぶられるような瞬間、本当の本当なところに園子温監督作品の気配はちゃんと宿っていて、最高だった。だいすき。

監督らし
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.8

何度観てもあの世界に連れてってくれて、ドキドキして笑えて不思議で、自分のなかで本当に名作。

千尋たちを乗せた自動車が森の奥へと疾走するときの迫力や石像の不穏な雰囲気、ハクを追いかける千尋が横向きで花
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涼宮ハルヒの消失(2010年製作の映画)

3.6

高校生の頃、部活の先輩と後輩と一緒に観に行った思い出の映画。20代後半になってもう一度観てみた。

キョンが自らハルヒたちがいる世界を望んで、行動していく姿に「成長したな……」みたいな気持ちになった(
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.9

最初から最後まで怒涛の展開で、飽きるひまがなかった。

自分なりにちゃんと掴めてない気がするけれど、格差社会のような深いテーマ性をはらんでいながらも、それをエンタメとして、映画作品として昇華しきってい
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.8

映画観たなあと思わせられるような、ぐわっと差し迫って引きずりこまれて、ズッシリとくる作品だった。

動画配信サービスで観てしまったけど、映画館で観たらまたぜんぜん違っただろうな。でも、わたしには家スマ
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Red(2020年製作の映画)

3.7

夏帆さん、妻夫木さん、柄本佑さんがめちゃめちゃ魅力的で引き込まれた。

妻夫木さんが演じるこういう役好きだなあと思って、トンネルを抜けた先の朝焼けや風車が美しくて、思わず悪人を思い出してしまった。本当
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星を追う子ども(2011年製作の映画)

3.2

ジブリっぽいという声が多いみたいですが、個人的にトーストを食べるシーンがラピュタを彷彿とさせるもので、たったワンシーンで強烈に思い出させるジブリ作品すげえ!な気持ちになりました。

記憶が曖昧なので誤
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エスター(2009年製作の映画)

3.6

子どもたちが健気で、どうか子どもたちはという気持ちで観ていた。エスターは言わずもがな、子どもたちみんな演技素敵だった。

弱者からの訴えだけがすんなり受け入れられて、強者(に見える立場)が蔑ろにされて
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パンとバスと2度目のハツコイ(2017年製作の映画)

3.9

孤独と、恋愛と。作品を通して脚本を書いた今泉力哉監督の気配を感じられたような気がした。そして何より、片思いの美しさを見せてくれてありがとうございます、という気持ち。今泉力哉監督の作品を観て何度も思って>>続きを読む

メランコリック(2018年製作の映画)

4.1

公開当初から観たいと思いつつずっと観られてなかった作品をようやく。

ストーリー展開もおもしろかったし、人間くさかったりハートフルだったり、かと思えばコミカルなところやドキドキするシーンまで盛りだくさ
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

カルチャーと時代性の詰め合わせがすごい。それがメインテーマではないにせよ、麦くんと絹ちゃんの5年間に濃縮されていた。

個人的には、感情ごちゃまぜになる作品すぎて困った。

人生の一瞬だけ交差した、め
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天気の子(2019年製作の映画)

3.8

ビニール傘越しの空とか、日差しに照らされるビルとか、手をかざした先の花火とか、東京の街並み、家の生活感、そういう描写ひとつひとつが美しかった。

新海誠監督の作品は映像というか画が本当に美しくて涙出る
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

3.3

最初から最後まで壮大なコントを見てるようで楽しかった!

あと衣装(中国の着物みたいなの)がとても好みだった、役者さんみんな似合ってた。

ただ自分が三國志に詳しくないこともあってか、ストーリー性が物
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

4.3

2020年最後に観た映画でした。

海辺の朝焼けとか、最後に映る光が差し込む恭一の部屋とか、あとイケメンふたりの性描写も含めて、美しい映画だなと思った。

心から人を愛するとはどういうことなのかを突き
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れいこいるか(2019年製作の映画)

3.9

ドキュメンタリーような本物さと、映画作品らしさを感じる描き方や展開とが入り混じったような、今まで出会ったことがない不思議な作品だった。

「大切な人を亡くしたこと」「震災」にフォーカスを当てるのではな
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

4.0

作り手の熱意、思いみたいなものが伝わってくる作品だった。

佐々木コールのなかにいるような青春時代は過ごしてない自分だけど、たしかに佐々木はいたと思った。ちゃんと人生があった。

「やりたいことやれよ
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生きちゃった(2020年製作の映画)

4.0

マスクしたままいっぱい泣いたからマスク濡れちゃって、帰り道冷たくて嫌だった。

ずっとずっと苦しくて、言葉にできない泣けない素直に表現できないもどかしさが続いて、ラストへと繋がっていく太賀さんの演技力
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.7

展開も爆発的な感情の移り変わりも激しい印象で、いまいち自分の感情がついていかなかった……。

とはいえ、ときに破茶滅茶な行動をとってしまうような、抗えずに突き動かされてしまう何かが、この世界には少なか
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.0

応援席のはしっこにいても、キラキラして見えるど真ん中にいても、それぞれ人知れず悩みや葛藤があって、それぞれが懸命になっていく姿に心打たれた。青春だったし特別だった。

ただ、自分は野球の全校応援にのめ
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僕の好きな女の子(2019年製作の映画)

4.1

この映画があってくれてよかったと思った。

渡辺大知さん演じる加藤の部分も、奈緒さん演じる美帆の部分も自分には混ざってる感覚があって、それが映像として物語として具現化されてることに、心打たれた。

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喜劇 愛妻物語(2020年製作の映画)

3.6

登場人物たちは至って本気、けど観てる方は笑っちゃう。そんなシーンがいくつもあって楽しかった。ゴッドタンとかクドカンとか、好きな番組や役者(脚本家)の名前が出てくるのも個人的に嬉しいポイントだった。>>続きを読む

劇場(2020年製作の映画)

3.7

小説ではなく映画として観ると、永田の沙希への言動、寄りかかり方みたいのが一層際立つように思えて、少ししんどくなった。

でも、うしろめたい気持ちを誤魔化すように強い態度をとってしまうようなところとか、
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.0

作りこまれた脚本と長回しとで、舞台みたいなわちゃわちゃ感が楽しかった。ポップな気持ちにさせてくれる作品だった。

今まで出会ったことのないドロステレビという設定も斬新だし、その設定ならではのこだわりや
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世田谷ラブストーリー(2015年製作の映画)

3.7

こんな不器用で純粋なラブストーリーあるのかな、あるのかもしれない、あったらいいな

浅香航大さんの演技よかった。なよっとした役柄はじめてみたけど、とても好感が持てた

mellow(2020年製作の映画)

4.2

ストーリー全編を通して、とにかく愛されまくる田中圭。とあるシーンでめっちゃ困惑する田中圭。そんな彼を観ながら、つい、にまにましてしまう映画。ところどころ、ふふってなるシーンがあってたのしい。田中圭さん>>続きを読む

his(2020年製作の映画)

4.5

自分にとって、とても大切な映画になった。誰かを大切に思う気持ちや愛する気持ちは否定したくないし、できることなら誰にも否定させたくない。

心が痛むシーンもあったけど、やさしい人や言葉もあって前に進んで
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スプリング、ハズ、カム(2015年製作の映画)

3.8

特別大きな変化は起きなくとも、いろんな出会いに心が温まる作品だった。

個人的に、エキストラで家族を演じるシーンがとても好きだった。「本当の家族のリアリティ」といえば嘘になるはずなのに、それぞれの思い
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甘いお酒でうがい(2019年製作の映画)

3.7

モノローグとなる佳子さんの日記の文が、繊細で静かに情緒豊かで、素敵だった。ものや人に向けられる優しい眼差しに、あたたかい気持ちになった。

そんな脚本を書けるシソンヌじろうさんすごい。普段、どんな風に
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