いちこさんの映画レビュー・感想・評価

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

考察とか解釈とかは一旦ぜんぶ置いておいて、まずおもしろかった!抽象的な表現や細部にわからないことはいくつもあるけれど、だからといって楽しめない作品ではないです。

子どもの頃に観たかったという気持ちも
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.8

ぜんぜん理解できないのに、一瞬たりとも目を離せないような緊迫感があって、その世界観に引き込まれていった。過去にみたクリストファー・ノーラン監督作品のなかでも断トツで難解だった。2回目、3回目と観るほど>>続きを読む

凶悪(2013年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

先生(リリー・フランキー)、須藤(ピエール瀧)、そして藤井(山田孝之)。それぞれ異なるタイプの悪人に思える。悪人にも情はあるし、子どもを可愛がる。家族がいる。自分なりの正義を追いかけて家族に無慈悲にな>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.6

エヴァシリーズは個人的に大好きで、本作の脚本にも、それぞれが抱える内面や魂を描くところに庵野監督の気配を感じた。ただ最低限の説明で物語が進んでいくせいか、共感部分が少ないせいか、全体を通して置いてけぼ>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.1

ものすごいものを見た、の気持ち。前半を終え、不穏さを醸しながら作品タイトルが浮かび上がる場面が完璧で、たまらなく惹きつけられた。そして、そこから加速するギアチェンジが凄まじい。前半でちゃんと日常が描か>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

脚本演出といい俳優陣の演技といい、完成度の高さを感じさせられる作品だった。小栗旬さんと星野源さんがどちらもいい意味で対照的。それでいて、ふたりとも事件の真相に真摯に向き合う強さとやさしさがある。

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ラブ&ドラッグ(2010年製作の映画)

3.6

ジェイミーの軽々しさもマギーのあまのじゃくさも含めて、純粋で綺麗なものをとことん描いているような作品だった。

ある人が一番好きな映画と言って勧めてくれたので観た。

search/サーチ(2018年製作の映画)

3.9

パソコンの画面上で物語が展開されていくという革新的なアイデア。今観てもだけど上映当初はきっともっとだよなあ、と思う。コロナ禍で観た劇団ノーミーツのリモート上映をふと思い出した。

斬新な設定もさること
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.9

アニメ1期を観てからの鑑賞。乙骨の声が緒方恵美さんなのもあるけれど、気が弱くて自己肯定感が低くてすぐ「自分のせいで……」みたいになるモノローグやセリフ回しに、エヴァのシンジくんみを感じずにはいられなか>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.0

大野(成田凌さん)の笑い方とか、お皿に対する褒め言葉になってない褒め言葉とか思わず吹き出しちゃうシーンがいくつもあった。誰かと一緒に観るのもたのしい作品だと思う。

あと爽やかなイメージの強い小泉孝太
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ミュージアム(2016年製作の映画)

3.4

小栗旬さんと妻夫木聡さんの名演。小栗旬さん、周りが見えなくなるほどに自分を追い込み追い込まれていく刑事役がめちゃくちゃ上手かった。BORDERしかりだけど。 

尾野真千子さんの恐怖にさらされていると
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PLAN 75(2022年製作の映画)

4.1

社会派といわれるジャンルの映画だとは思うのだけど、強い主張を感じることはなく、終始、観る側に問いかけてくるような作品だった。

映画では、ミチ(倍賞千恵子さん)と成宮(河合優実さん)、ヒロム(磯村勇斗
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

上映当初から観たかった作品をようやく。吉田恵輔監督作品なのと、主演がムロツヨシさんと岸井ゆきのさんなのもドンピシャゆえ気になっていて、観ることできてよかった。おふたりに限らず、みなさん素晴らしい演技だ>>続きを読む

望み(2020年製作の映画)

3.6

どこか他人事だと思っていることへの想像力をもたらしてくれる作品。自分に子どもはいないけれど、「もし自分の子どもが……」と思わず考えてしまい、緊張しながら物語の行末を見守っていくような感覚だった。

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マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.7

怪しい人物の正体やトリックが次々とテンポよく明かされていくところが、1話完結のミステリードラマを見てるようで爽快感があった。そういう気軽さで観られるから、誰かと一緒に観るのにも外さない作品だと思う。役>>続きを読む

この子は邪悪(2022年製作の映画)

3.4

ホラーと思いきや、ぐいぐい引き込まれるミステリー作品だった。特に最初が強烈に不可解で、直接的ではなくある種の邪悪な何かを感じさせていてすごかったな。

しかも物語の中盤まで登場人物がみんな怪しく見えて
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世界は僕らに気づかない(2022年製作の映画)

3.5

主人公の純悟を取り巻く登場人物がみんないい人。最初こそ嫌な感じだったり怪しく思えても話が進むと全然そんなことなくて、やさしい人に溢れていてよかった。

無職の森下さんがいい味出していて、ふふっと笑える
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子宮に沈める(2013年製作の映画)

3.8

社会問題としての事件を描きつつも、カメラワークや細やかな演出、冒頭を思い起こさせるラストシーンなど、映画作品としてしっかり完成されていた。監督の気概を感じる。さちちゃんの演技もすごく自然で素晴らしかっ>>続きを読む

MOTHER マザー(2020年製作の映画)

3.8

主演の長澤まさみさん、その子ども・周平役の奥平大兼さん(幼少期は郡司翔さん)の演技が素晴らしかった。ふたりの共依存関係を頭では理解できなくても、見ていて不思議と納得してしまうような自然さ。長澤まさみさ>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.0

役者さん全員の演技が本当に素晴らしかった。ひとりとしてミスマッチを感じさせなくて、作品の世界に入り込めた。古田新太さんと松坂桃李さんはいわずもがな、花音役の伊東蒼さんや寺島しのぶさん、藤原季節さん、田>>続きを読む

マトリックス(1999年製作の映画)

3.7

AIに支配された世界で、人間が仮想現実に生かされているという設定が心底おもしろくて好き。ピストルの弾をスローモーションで避けるシーンは「見たことある!」と思って少しばかりテンション上がった。

シャイニング(1980年製作の映画)

4.1

恐怖をあおる音響BGMが印象的。気が狂った人間の狂気をこれでもかと見せつけられる作品だった。タネ明かしされないことばかり、理解できないことばかりなのも含めてホラーでよかった。三輪車を後ろから追うカメラ>>続きを読む

ソウ(2004年製作の映画)

3.8

単なるグロい・コワイ系の映画かと思いきや、話が進むにつれてミステリーのようなストーリー展開に引き込まれて、最後は猛スピードで駆け抜けた感覚。期待以上におもしろかった。とことんグロいのが苦手な人にはおす>>続きを読む

SHAME シェイム(2011年製作の映画)

4.1

語らないことで語るような作品。それでいて、繊細な演技や演出で訴えかけてくる感じ。観た人の想像や解釈に委ねられる部分が多いのだけれど、それでも心に響くものがある。主人公達のように普通の社会生活を送ってい>>続きを読む

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.8

恋愛ものでありミステリーなのだけれど、恋愛にもミステリーにも振り切っていないようにも思えて、不思議な作品だった。

特に終盤は主人公の鑑定士ヴァージルの日々や人生がバラバラの時系列で描き出されていて、
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