けんいちさんの映画レビュー・感想・評価 - 25ページ目

けんいち

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ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)

5.0

撮影前に頓挫した『DUNE』の企画内容や制作中止に追い込まれていった過程を追ったドキュメンタリー。

ホドロフスキーのコメントによって、自分の頭の中に出来上がっていく『DUNE』を思い、「映画とは想像
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ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

4.0

凄腕の暗殺者と、復讐を挑む冷酷な殺し屋の話。

韓国フィルムノワールといった趣。

人身売買(臓器売買)の問題を絡めつつ、時に硬派な、時に荒唐無稽なアクションで魅せる。

主演2人の抑制された演技。
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マンデラ(2021年製作の映画)

3.5

トイレさえない小さな村に住む床屋の話。

カースト制度による揉め事から、選挙の話に。

そこに主人公が意外な絡み方をして、話を盛り上げる。

途中間延びする印象はあるものの、“決して驕ること勿れ”とい
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マイクロプラスチック・ストーリー 〜僕らが作る2050年〜(2019年製作の映画)

4.5

プラスチックごみによる環境汚染問題を学んだ、NYの小学5年生たちを追ったドキュメンタリー。

子供達による手作りの絵や資料を用いた解説が分かり易い。

一般市民目線の具体的なアクションにも説得力あり。
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13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

2.5

女性に性転換した男の話。

複雑な人間関係やら本人の生き様やら、面白い要素があるにも関わらず、意図不明な演出が施され過ぎていて、頭がついていけず。

如何にもミニシアターっぽい作品ではあるけれど、もう
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お引越し(1993年製作の映画)

4.0

離婚を前提に別居に入った両親を持つ11歳の少女の話。

悲壮感が無く、どこかアッケラカンとしているような少女をオフビートに描く。

少女が火の中を彷徨ったり、月に向かって吠えたりする終盤のシーンは、少
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魚影の群れ(1983年製作の映画)

4.5

マグロの一本釣りに生命を賭ける海の男達と、それを支える女達の話。

対比して描かれる漁師の生活感ある日常と、ドキュメンタリーを見ているようなリアリティのあるマグロ漁。

緒形拳、夏目雅子。
今は亡き名
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あ、春(1998年製作の映画)

4.0

死んだと聞かされていた父親が突如現れたことから始まる騒動を描いた話。

日常の出来事を淡々と描写し、悲しさと可笑しさが、終始同居しているような作風。

生と死さえも笑い飛ばしてしまうラストが印象的だっ
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偽りのないhappy end(2020年製作の映画)

3.5

それぞれ妹が行方知れずになってしまった2人の女の話。

それぞれの姉妹の関係性がストーリー展開と共に丁寧に語られ、後から登場する人物と複雑に絡んでいく。

身内だからこそ言えない、他人だからこそ言える
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香川1区(2021年製作の映画)

4.5

2021年第49回衆議院議員総選挙で注目を集めた香川1区に焦点を当てたドキュメンタリー。

映画としては面白かった。

ただ、公平性が保たれていない(PR動画と言われても仕方ない)こと。

そして、ど
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ウエスト・サイド物語(1961年製作の映画)

5.0

ニューヨークマンハッタンのスラム街を舞台に、2つのグループの抗争と悲劇を描いたミュージカル。

『ロミオとジュリエット』を下敷きとしたシンプルな物語に、音楽とダンスで感情表現をのせる作風。

60年前
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

4.5

シリーズ第3弾は、世界最強のスパイ組織誕生秘話を描く。

史実とフィクションの組み合わせ、影の支配者同士の対決は、『X-MEN FG』を彷彿とさせる。

クセのあるアクションや毒のある台詞などの“らし
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

5.0

18年ぶりとなるシリーズ新章。

「今、『マトリックス』をやる意義は?」

過去3作品を回顧しつつ、そう自らに問いかけるように、世界観を再構築。

アクションより物語を重視するなど、作り手の円熟振りが
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仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ(2021年製作の映画)

4.0

仮面ライダー50周年を記念した劇場版。

『X-MEN F&P』を下敷きにしたようなタイムトリップと、時空を超えた親子愛で魅せる。

前作に比べてストーリー重視で楽しめた。

あと、昨今は女の子も仮面
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グレイ・ガーデンズ(1975年製作の映画)

2.5

ジョン・F・ケネディの親族にあたるビッグ・イディと、その娘リトル・イディの生活に密着したドキュメンタリー。

母娘の生活(殆ど口喧嘩)を撮っただけ。

それを90分以上観させられるという“苦行”。
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セールスマン(1969年製作の映画)

3.5

高額な聖書の訪問販売を行うセールスマンたちの実態を追ったドキュメンタリー。

制作意図は分からないが、訪問販売に密着というアイデアは面白いと思う。

観ていて思ったのは、推しに推すと意外とみんな買って
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

3.5

ニューヨークのワシントンハイツを舞台に、夢を追う若者4人を描いた話。

物語の風呂敷を広げ過ぎている印象と、大停電が然程活かされていない気がするのが残念。

とはいえ、明朗快活なダンスと音楽は観ている
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サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

4.5

歴史的音楽フェスティバル「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」にスポットを当てたドキュメンタリー。

50年御蔵入りになっていたライブ映像を中心に、関係者のインタビューやニュース映像などで、当時の
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マーティン/呪われた吸血少年(1978年製作の映画)

3.0

吸血鬼の少年と彼を監視する老人の話。

少年の現在と過去をオーバーラップして描き、更にそのことをラジオのDJに電話で話す少年を見せていくという多重構造(と解釈)。

正直何が何だかだったが、変わった吸
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

5.0

俳優ビョルン・アンドレセンの50年間に迫ったドキュメンタリー。

“美少年”と天才監督に認められたことに端を発する、人生の光と影。

「多くを失ったことで、逆に生きるのが楽になった」

全てを受け入れ
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私はいったい、何と闘っているのか(2021年製作の映画)

4.5

地元密着型スーパーで働く45歳中年男性の話。

キャラの立った登場人物と、主人公のモノローグが笑いを誘う。

“他人のことを気にかけているようで、実は自分が可愛いだけ”という厳しい考察も。

良い意味
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モア(1969年製作の映画)

3.0

地中海の楽園イビサ島を舞台に、麻薬中毒者たちの末路を描いた話。

ラブストーリーからジャンキーの話に転調。

若者が堕ちていく様を、淡々と描写。

ここまで救いの無い映画を観たのも、久し振りだ。

ワン・プラス・ワン(1968年製作の映画)

2.5

ザ・ローリング・ストーンズの若き日のレコーディング風景を捉えたドキュメンタリー。

想像していた以上に、ゴダール。

ストーンズ殆ど関係無しで、謎の政治的寸劇が何度も挿入。

ある程度予想していたとは
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BELUSHI ベルーシ(2020年製作の映画)

3.5

俳優ジョン・ベルーシの栄光と苦悩に迫るドキュメンタリー。

内容自体は既に知っていたことが多かったが、ベルーシの心情が丁寧に語られている印象。

インタビューを補足するように描かれる、アニメーションの
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ザ・クレイジーズ 細菌兵器の恐怖(1973年製作の映画)

3.0

細菌兵器の事故による人々の混乱と恐怖を描いた話。

低予算で作った“パンデミックもの”という趣。

内容の良し悪しはともかく、描かれている人間模様はまさに現世そのもの。

ロメロ作品としては、正直、物
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アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

3.5

遊園地で1日を過ごそうとする老人が、悪夢の様な状況に追い込まれていく話。

主演俳優がカメラに向かって言う

「あなたもいつかは老いる。影響力のある若いうちに行動しておこう。」

という台詞が全て。
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君は永遠にそいつらより若い(2021年製作の映画)

4.5

就職も決まり卒業を控えた女子大生の話。

主人公ではなく、その周辺人物の不幸や苦悩を描く形で物語が展開。

程良い緊張感を保ちつつ、終盤に全てが結実し、それが爆発。

他人のことを真剣に想うことで、自
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マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

3.5

シリーズ3部作の完結編。

公開時以来の鑑賞だったが、殆ど覚えていなかった(笑)

トレインマンって何?
ザイオン、守備力低過ぎる…。

話もなんとなく分かる程度。

終わり方は、ハリウッド映画っぽく
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マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

4.0

『マトリックス』の続編。

ザイオンやアーキテクトなど、設定に深味を。

ただ、評議員とかスターウォーズの後追いみたいなことを始めてて、正直ガッカリ。

会話とアクションのバランスも不良。

高速道路
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

5.0

売れない女優とジャズピアニストの恋を描いたミュージカル。

往年のミュージカルを、原色ギラギラな衣裳と音楽で蘇らせる作風。

【夢を叶えることと、幸せになることは、必ずしも一致しない】

そんな“タラ
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クナシリ(2019年製作の映画)

3.0

ロシアが実効支配する北方領土・国後島の現実を描いたドキュメンタリー。

国後島に住むロシア人達の現在の様子が中心。

日本人との共存を望む者、島の返還に反対する者。

もう少し歴史的背景への言及がある
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街は誰のもの?(2021年製作の映画)

2.5

ブラジルのストリートカルチャーを、デザインと文化人類学的視点から捉えたドキュメンタリー。

グラフィティについて、本作に出てくる人達は芸術性を唱えるが、イマイチ説得力に欠ける。

本作全般的に、ホーム
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無垢の祈り(2015年製作の映画)

3.5

学校でイジメにあい、家では義父から虐待を受けている少女の話。

モノトーンな画作りに加えて、工業地帯のロケーションが、作品全体に閉塞感をもたらしている。

色々な解釈はあると思うが、「病んでいる作品」
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サウダーヂ デジタルリマスター版(2011年製作の映画)

3.5

地方都市で、日系ブラジル人やタイ人の労働者たちが、過酷な条件の下で働く姿を描いた話。

空族作品の中で、1番分かりやすく面白い映画だった。

10年前とは思えない空気感も不思議。

新作の特報も上映さ
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

4.0

『ヴェノム』の続編。

特筆すべきは、過去の出来事を線画のアニメで表現した点。

サム・ライミ版『スパイダーマン』のような明るさが、全編にあったこと。

不満は、笑いに走り過ぎていて、登場人物(特に悪
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.5

仮想現実空間を舞台に人類とコンピュータの戦いを描いた話。

IMAXで鑑賞。

「扉は自分で開けろ」
「道を知ることと、実際に歩むことは違う」

公開当時は、映像やアクションばかりに注目していたが、良
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