けんいちさんの映画レビュー・感想・評価 - 27ページ目

けんいち

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ハーヴェイ・ミルク(1984年製作の映画)

5.0

サンフランシスコ市政執行委員ハーヴェイ・ミルクの活動を追ったドキュメンタリー。

映画『ミルク』よりも客観性があり、彼に反対する立場の意見も公平に取り上げている。

また、殺害後の経緯も詳細に。

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ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

4.5

魔法にあふれた家に暮らす“普通の”少女の活躍を描いた話。

セルアニメ時代を彷彿とさせる王道ミュージカルに、ミステリーを融合。

終始、極彩色のビジュアルで楽しませる。

家族の大切さの裏に隠れた“破
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

4.0

孤独な少年が自分宛に書いた手紙を巡る話。

遺された者の為に、偽りの想い出を語ることが、自らの幸せに繋がると同時に、良心の呵責を生み出すという展開。

内容とミュージカルとの相性が良くないせいか、主人
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幕が下りたら会いましょう(2021年製作の映画)

4.0

実家の美容室を手伝いながら売れない劇団を主宰する女性の話。

1つの死を巡り明るみになる、過去や確執。

後悔先に立たず。
けれど、後悔が新たな一歩の原動力になることもある。

“気持ちの整理”を表現
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12人のイカれたワークショップ(2021年製作の映画)

5.0

俳優ワークショップを舞台としたSFホラー?

自己啓発セミナーや新興宗教に見えなくもない。

ジャンル不定・唯一無二の映像作品と言うべきか。

練習した結果、演技は上手くなっているし、ある意味、“貴重
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

5.0

女子高生いじめ自殺事件の真相を追う、ドキュメンタリーディレクターの話。

糾弾する側が、逆に糾弾されかねない立場に立った時、自らを戒めることが出来るのか?

先の読めない展開と、心の機微を見事に表現し
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Summer of 85(2020年製作の映画)

4.0

16歳と18歳の少年の、ひと夏の恋。

80年代の明るい雰囲気を再現した前半。

突然の“別れ”と共に緊迫感が増してくる後半。

何処か不可解で変質的な一面を見せるも、ラストは前向きに且つ爽やかに締め
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ジャズ・ロフト(2015年製作の映画)

3.5

気鋭のジャズミュージシャンたちが繰り広げた伝説のセッションのドキュメンタリー。

関係者のインタビューをメインに構成。

当時の映像は少しで殆ど写真ばかりだが、ユージン・スミスのものだからか、見ていて
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聖地X(2021年製作の映画)

2.5

夫との生活に嫌気が差した女が、兄が暮らす韓国の別荘を訪れる話。

“ドッペルゲンガー”がテーマである点には惹かれるのだけれど、いかんせん面白くない。

やっていることはコメディなのに、演出がミステリー
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攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争(2021年製作の映画)

4.5

経済災害が発生した近未来を舞台に、公安9課の活躍を描いた話。

前半はアクション、後半は電脳ハックを中心に、攻殻ワールドを展開。

マクロからミクロへ向かうストーリー展開が面白い。

3DCGキャラへ
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アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)

4.5

何かと言えば歌い出す主人公が、転校先の学校で周りの人たちを幸せにしていく話。

AI+ミュージカル。

邦画実写でやったら、お寒いことになりそうなものも、アニメとの相性はバッチリ。

同監督作『イヴの
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イヴの時間 劇場版(2009年製作の映画)

2.5

人間とロボットを区別しない喫茶店を舞台にした話。

映画『ブレードランナー』を想起させられる世界観。

ストーリー・作画・色調、全てが無機質で、決して取っ付きは良くないが、ロボットを介した人間探究と解
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ずっと独身でいるつもり?(2021年製作の映画)

4.5

独身であることを心配されている、有名女性作家の話。

自分とは別次元のセレブ達の生活を垣間見るような内容。

SNSや配信といった現代的な要素もあり、飽きることなく楽しめた。

欲を言えば、もう少し“
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梅切らぬバカ(2021年製作の映画)

5.0

老いた母と自閉症の息子が地域との交流を通して自立の道を模索する話。

自閉症だけでなく、8050問題や独居老人等も内包した脚本が秀逸。

相互理解の為には、程良い優しさと厳しさが必要、と。

感傷に浸
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欲しがり奈々ちゃん ひとくち、ちょうだい(2021年製作の映画)

4.0

他人が持っている物(人)が素敵に見えて、欲しがってしまう女性の話。

特異な人物設定と、意表を突く関係性。

“手に取れなくても、意志を示すのは大事”というメッセージ。

ピンク映画の括りにするのは勿
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扉を閉めた女教師(2021年製作の映画)

3.5

いじめられっ子の男子生徒と女性教師の話。

ピンク映画というより、特殊な家庭環境にある多感な年頃の青年を描いた、歪な青春映画という趣。

「幸せに値段なんて無いでしょ?」というセリフが印象的。

シチ
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囚人ディリ(2019年製作の映画)

4.0

警察と麻薬組織の抗争に巻き込まれた囚人の話。

『インファナル・アフェア』的な設定に、『マッドマックス』的なアクションで盛り上げる。

ただ、多くの登場人物に目配せするあまり、途中失速してしまうのが残
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.5

無慈悲な牧場主と彼を取り巻く人々との緊迫した関係を描いた話。

映画『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』を彷彿とさせる雰囲気。

秘密を持つ者を迫害する者にもまた秘密があり、狂人と思しき人よりも狂人は存在
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のさりの島(2020年製作の映画)

4.0

オレオレ詐欺の若者と老女の奇妙な生活を描いた話。

全編を通して、人と人との関係性、天草の街並みを丁寧に撮っている。

ノスタルジーに浸ることなく、静かに今を見つめる。

街も変わる
そして、人も変わ
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プリテンダーズ(2021年製作の映画)

4.0

SNSを武器に社会を変えようと奮闘する女子高生の話。

一見筋が通っていようとも、「悪いものは悪い」と言ってくれる家族や友人の有難さ。

モキュメンタリーテイストの攻めた内容で面白かったが、同時にもの
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ガンヘッド(1989年製作の映画)

3.0

近未来を舞台に、コンピュータと、ロボットを繰る人間との戦いを描いた話。

私にとってはPCエンジン用ソフトの認識しかなく、映画は今回が初鑑賞。

80年代ハリウッドSF大作を思わせる雰囲気だが、脚本と
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ハロルドとモード/少年は虹を渡る(1971年製作の映画)

4.5

死に取りつかれた自殺マニアの少年と、80歳の老女の交流を描いた話。

今までに会ったことのないタイプの人から刺激を受けることで、自分の意外な一面を知ること。

やや説明不足に感じるところもあるが、不思
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.5

目の前で恐ろしい殺人が繰り広げられるのを目撃するという悪夢に苛まれるようになった女の話。

『エクソシスト』『マイノリティー・リポート』など、過去のホラーやSF映画を上手くアレンジして融合。

尚且つ
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.0

殺し屋の少女たちが、社会になじむため奮闘する話。

キレッキレのアクションと、ダルっダルのガールズトークのギャップが面白い。

「どんな人にも何かしら1つは取り柄があるものだ」

そんなメッセージを、
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.5

幼い頃に行方がわからなくなった実の父を捜す女子高生の話。

イチイチがツボにハマった作品。

設定自体はかなりデリケートなのに、描き方にユーモアがあって、終始笑える。

それでいて、人と人との繋がりを
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アウシュヴィッツ・レポート(2020年製作の映画)

3.5

アウシュビッツ強制収容所を脱走した2人の若いスロバキア系ユダヤ人のレポートに纏わる話。

目を覆いたくなるほど収容所の描写がリアル。

残念なのは、誰の視点で描いているのか分かりづらい(特に前半)のと
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

5.0

不可解な事件によって未来を奪われた女が、復讐を企てる話。

過去の全ては語らぬ脚本、直接的な描写を敢えて避けた撮影が、ミステリー色を強める。

パステルとネオンを使い分けた衣裳や美術で、作品全体に緩急
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愛のまなざしを(2020年製作の映画)

4.0

亡き妻への思いを捨てきれない男と、その男に恋をする女の話。

亡き妻への想いか?
それとも女への関心か?

“ミイラ取りがミイラになる”展開を、終始ドライなタッチで表現。

久し振りに、雰囲気のある邦
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唐人街探偵 NEW YORK MISSION(2018年製作の映画)

3.5

殺人事件の解決と賞金獲得のため、世界中の名探偵が鎬を削る話。

如何にも中国っぽい笑いのノリについていけず。

中盤から始まる謎解きや、ラストの2段オチが面白いだけに、本当に残念。

結局、エンドロー
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恋する寄生虫(2021年製作の映画)

3.5

潔癖症に苦しむ青年と、視線恐怖症の女子高生の恋物語。

ロケーションとライティングで、SF的な展開を上手くバックアップ。

惜しむらくは、それぞれの症状をVFXを駆使して表現しているにも関わらず、2人
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SAYONARA AMERICA(2021年製作の映画)

3.5

細野晴臣が2019年にアメリカで開催したライブの模様を収録したドキュメンタリー。

観る映画ではなく、“聴く映画”といった趣。

優れた音楽は、時と場所を選ばないことを再認識。

インタビューを受ける
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THE MOLE(ザ・モール)(2020年製作の映画)

4.0

デンマークの一市民が北朝鮮の国際的な武器密輸のネットワークに潜り込み、その実態を暴き出すさまを描いたドキュメンタリー。

一般的な商談のように、終始淡々と進むのが恐ろしい。

終盤の緊張感は異常。
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少年の君(2019年製作の映画)

4.5

女子高生と青年を主軸に描かれるイジメをテーマにした話。

イジメの終わりが、イジメの始まりを生む負の連鎖。

「子供は同情を知らず、過ちを忘れる」という刑事のセリフに納得。

終盤、感傷的になり過ぎて
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やさしい女(1969年製作の映画)

3.5

妻の不可解な自殺の原因を探ろうとする男の話。

正直、よく分からなかった作品。

不可解なのは、妻よりも寧ろ夫の方では?と観ていて思った。

夫婦をドライな目で捉えているように思えるのは、時代が成すも
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.5

作曲家ジョナサン・ラーソンの自伝ミュージカルの映画化。

コンサートステージを主軸に、回想シーンを通して半生と心情を語るスタイル。

30歳の“壁”に惑い、抗う主人公に共感。

「言葉よりも行動がもの
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玉野えいぞう詩集 渚のバイセコー(2021年製作の映画)

4.0

競輪と自転車でつながる人間模様を描いた3話からなるオムニバス映画。

それぞれの話が何処かで繋がっていて、全体として1つの群像劇を成している。

新鮮なキャスティングと、直向きに自転車を漕ぐ情念的な画
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