好き。
映画で起こること全てがふわふわしてて、くだらなくて。でもきっと中高生ぐらいの年代にとってはとても切実で、真剣なことで。そんな勘違いや思い込みこそが、たぶん青春だったんだなと、映画を見て思う。
こんなに人間らしい人間がでてくる映画はなかなかない。一筋縄ではいかない、シンプルではない感情が、ぶつかったり、横を通り過ぎたり。
映画は眼差し。いつかの、誰かの。
そう思うと、見ている画面が突然に、物語を超えた、手触りのある実体のように感じられる。
この映画は最初の眼差しを探す旅の物語。
そして、いまはもういないアンゲロプロスの>>続きを読む