これは傑作。
開巻間も無く御家人に金貸しの按摩が無惨に切り捨てられるスピード感にグッと引き込まれて、理不尽な因縁に縛られる男女の悲恋も巧い。怪談時代劇としては珍しく、色男が一貫して筋の通った善良な人物>>続きを読む
1959年。
盗人の父に地蔵の前に捨てられた娘は旅芸人の一座に拾われて水芸の太夫として成長する。そこに現れるのが若山富三郎演じる貧乏御家人。太夫に言い寄りものにしてしまうが裕福な商家の娘に見そめられて>>続きを読む
心霊要素は少なく、ほとんどが金銭欲と痴情にまみれたドロっとした人間ドラマなのだが
そこが面白い。好きになれる人物がぜんぜん出てこなて良い。
長めのカットや構図で怪談のムードが醸成されていて、その語り口>>続きを読む
後半の突き抜けた展開には評価が分かれるところだろうが、個人的にはあり。
黒沢清みたいな感じで車で走るシーンがあるので合格です。
娘を殺した男に復讐を果たし抜け殻のような日々をおくる哀川翔の前に、旧友のダンカンが現れビジネスパートナーに誘う。そのビジネスというのは裏社会の暗殺稼業。
いったりきたりする大杉漣、ボスとの追いかけ>>続きを読む
フリオ・コルタサルの「悪魔の涎」が下敷きになっているが、だいぶ異なる内容。
公園でなにげなく撮った年の差カップルの写真、ネガを執拗に取り戻そうとする女(現代の感覚なのかもしれないがカメラマンの方が傲慢>>続きを読む
どアップ顔芸合戦は大きなスクリーンで観てこそだな〜と思った。
三作のイーストウッドは明確に同一人物とされているわけではないけど、緩やかに共有要素を持っていて、時系列的に考えると南北戦争の真っ只中だし>>続きを読む
なかなか良かったが、もうひと声!というところ。「考察」するよりも怖がりたいのよね。
新宿ピカデリーで4K復元版
頭の中で「用心棒」を思い浮かべながら観るのだけど、コメディリリーフ的な猪之助が粗暴なエステバンになり、ラモンも卯之助と違って主人公をやけに気に入ったりせずに酷薄さが際立つ。>>続きを読む
新宿ピカデリーにて。
クリント・イーストウッドもいいんだけど、リー・ヴァン・クリーフがいい顔してるんだよな〜。最後の対決、しびれる。
ジャン・マリア・ヴォロンテ演じるインディオの極悪非道だが寂しさを>>続きを読む
鳥山明脚本の超の劇場版3作を観たのだけど、「スーパーヒーロー」が群を抜いて面白かった。
ピッコロの描写が良く、多方面への気遣いと悟飯へのお節介と期待と信頼。なんやかんやで期待に応えてみせる悟飯がクライ>>続きを読む
高峰秀子と笠置シヅ子が主演のミュージカルコメディ。引退した落語家、新笑の家に居候するのは新笑の恩人の娘・秋とその親友・春。ひょんなことから流しの歌手をする男と知り合った二人が銀座で流しをせることになり>>続きを読む
正義のためなら違法捜査もなんのその、ダーティー・ハリー界の寅さんことマ・ソクトが愉快な仲間を従えて44マグナムよりもいかつい拳をぶっ放し悪党を一掃する痛快シリーズ第三作。青木崇高もポン刀背負って大活躍>>続きを読む
神経に触る音響の使い方、鏡やドアなどのフレーム内フレームの巧妙な配置、時間経過の表現など、強固なスタイルで展開される老いた少年の遍歴。尺は長いが映像の強度、高まる緊張の果てに起こる唐突かつ明確な各部>>続きを読む
間違ってこっちから先に観てしまった。
コミカルさとマ・ドンソクの腕っぷしの極太さがマシマシで痛快だが、敵役の猛烈な残虐性もパワーアップ、ここまでやったら到底見つからないわけないし捕まらないわけないだろ>>続きを読む
マ・ドンソクの腕っぷしが極太!
激化する朝鮮族マフィアの抗争を強力犯の暴力刑事がその剛腕で解決しようと奮闘する。
コミカルかつ超ハード。
違法捜査にまったく躊躇がないマ・ドンソクをこんなに好感もてる存>>続きを読む
PMSやパニック障害だけでなく、グリーフケアや親の介護の問題も含めて、相互的なケアのあり方が繊細な音響と撮影に支えられて丹念に描かれる。
人によっては自分の経験が直撃して見ていてつらくなるかもしれない>>続きを読む
冒頭のクソすぎる大学生のスマホ撮影映像から切り替わって本編が始まり、グイグイ展開していく。コンパクトでスピード感があり、素晴らしかった。
因習村は近代が生み出した虚構!
ジャッロの話題になると必ず名前があがる作品。
タイトル通りにモデルが次々に殺されていく
のだが、展開の早さもあり、人物の個体識別がしづらくていささか混乱する。
事件を解明しようとする視点人物が登場せず>>続きを読む