ジョンソンRさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ジョンソンR

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夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

4.2

京都に大学生として住んだ人間は、森見登美彦作品には親しませていただいたし、物語の中で縦横無尽に活躍を拡げる登場人物達に魅せられ、留年なんかにも憧れもした。実際にした。
最後のは完全に責任転嫁だけれど。
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完全なるチェックメイト(2014年製作の映画)

3.4

極地に魅せられ狂気に駆られた人々の作品。
ドキュメンタリーであるが故に、現実と異なる嘘を制限されているため、同じく脅迫的なまでの孤独を分かち合う人間同士の友情を描けたらまとまりがいいように思えたけれど
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僕だけがいない街(2016年製作の映画)

3.0

ミステリーやサスペンスが魅力であるが故に、テンポの良さや程良いミスリードの配置、各キャラクターの心情描写が重要になる作品であって、アニメや原作はそれを上手に扱っていた。

映画という2時間一本切りの枠
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.2

母親が週刊文春を購読しており、僕もたまに読むのだけれど、その中にユニクロ潜入記事がある。

ブラックとされる業務の実態を社員として実際にその目に映し、実体験を基に過酷な労働の真実を晒すといった特集であ
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.4

イカれたゴロツキがマッチポンプでのしあがる過程を描く。

市場競争にいるニュースとしての情報について考えさせられた。

ニュースに求められるのは、いかに感情に訴えられるか、である。

恐怖や怒り、喜び
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.0

平成生まれの世代からしたら(少なくとも僕にとっては)、かつての大戦は歴史であって、記号である。
何年の何月になになにがありました、という結果にのみ知識が働いている。

1945年8月6日、原爆ドーム、
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ズートピア(2016年製作の映画)

4.8

①制度として形式的に平等を認めようとも、意識がそれを許さず、実質的には偏見と差別が生き続ける。
その意識を助長するものは、「区別」。
慣習や文化、歴史が育んだ適材適所の標準化は、逸脱を許さない絶対のバ
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デイ・アフター・トゥモロー(2004年製作の映画)

3.4

暖をとるために図書館の書物を焼くシーンだけが、不思議と記憶に残っている。

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

3.8

ジェダイとシス、共和国と通商連合、反乱軍と帝国軍。
これまでの作品では善と悪がはっきりと別れ、同じ側の中での対立などは描かれていなかった。
特に善とされる側は、清廉潔白であり続けているように映し出され
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リトル・フォレスト 冬・春(2015年製作の映画)

4.0

「いち子ちゃんはさ、一生懸命頑張ってて凄いと思うけど、その一生懸命を繋ぎ合わせて本当に大事なことから逃げてるんじゃないの?」

「他人の非難ばかりするのは、同じ心が自分にもあるからだ。」

「他人の為
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リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

4.0

この作品は、橋本愛演じる主人公が森と畑と川に囲まれた集落で農耕に勤しみ、その収穫物での自炊する生活模様を、春夏秋冬の季節ごとに描いた作品。

山も谷もない。
胸を熱くするドラマもない。
胸が詰まる過去
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TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ(2015年製作の映画)

3.4

僕はノリとテンションの暴力で前のめりに展開していく作品が大好きなので、とても楽しめました。

背中を押す音楽がカッコいいのも魅力的。
「too young to die〜♪」や
「君がいないなら地獄〜
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ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

3.4

圧倒的な高度に対し、人間が抱く根源的な恐怖。そんな当たり前の感情は現実でしかありえないと考えてました。

しかし、最初のビルに立った場面。
「コイツはモンスターだ」
「不可能だ」
と鉄骨の上に足を滑ら
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歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.0

是枝監督の作品は、事実を淡々と並べる手法を取ると勝手に考えてる。なるべく現実に近い描写をして、それを俯瞰で見て、自身の世界と置き換えるという作業が必要になる。

だから、説教くさくない。

かわりに、
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デッドプール(2016年製作の映画)

3.4

やりたい放題のザ・アメリカっていう印象。

アメコミとハリウッドの組み合わせから爽快感が大きい。
パロネタも気持ちいいものがある。

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

2.0

アメコミ知識がないと、きっと楽しめない。
予習せずに踏み込んだ自分が愚かでしたゴメンナサイ。

そんな感想。
アメコミのハリウッドものって、初心者に優しい印象を持っていたのだけれど、テーマがテーマなだ
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.6

「ハリーポッターだと、どの作品が好き?」

「アズカバン!」「不死鳥!」「秘密の部屋!」


ハリーポッター好きなら一度はした事のある会話だろう。

内容も勿論だが、監督がそれぞれの作品で異なるため、
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機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

3.6

押井守のディストピア的未来想像図。
押井監督の作品に触れるたびに、この人の先を読む力にいつも脱帽する。

OS、つまるところインフラ、システムたったひとつの作為的な混乱に社会全体が翻弄させられる。
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機動警察パトレイバー2 the Movie(1993年製作の映画)

4.0

テレビアニメ版攻殻機動隊の「かくいう私も童貞でね」でお馴染みの合田さんと同じく、この作品でも一人の官僚、ひとつの組織が社会構造に異議を唱えるために奮闘することが、物語のトリガーに設定されている。
(駒
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ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

オチは多重人格、ということになる。

有名なものだとファイトクラブなど、他の作品でもミスリード・どんでん返しのトリックとして用いられやすい多重人格。

その展開に嫌気がさしてる自分を確認できた。安易す
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アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

3.2

原作の時もそうだった。


設定はゾンビ作品としてありきたりだし、展開もどこかで見たことのあるような内容だ。

だから、キャラクター性だとか、ひとつひとつのやり取り、雰囲気なんかがこの作品の魅力になる
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海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

4.0

「他人の過去になる覚悟が大人の男ってもんだ」

リリーフランキーのこの台詞が全て。


「青春とは可能性が開かれている状態」
ラジオパーソナリティで映画批評を行っている宇多丸さんは、青春をそう定義して
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セトウツミ(2016年製作の映画)

3.4

「DVDでながら見するような作品なのですが…」

池松壮亮が舞台挨拶で放った言葉だ。主演俳優の台詞ではないだろう、と苦笑してしまったのだが、その言葉に何一つ間違いは含まれてない。

「DVDでながら見
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何者(2016年製作の映画)

3.5

物語に触れる時、誰しも鑑賞者自身と重ねながら読み取る訳で…、という前置きをして動機から説明をさせていただきますね。

①留年を経て就職活動に挑戦するも苦戦している、という主人公の設定が僕個人と重なるの
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横道世之介(2013年製作の映画)

4.2

主人公と、深く関わった人間の、大学在学中とその後の2つの時間軸を描く。ひとりひとりに焦点を当て、じっくりと。

大学を卒業し、実家への引越準備に明け暮れた時期に視聴した。
そのために、自身の大学生活へ
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紙の月(2014年製作の映画)

3.4

「どうせ偽物なんだから」の開き直り具合。

大人ドロップ(2013年製作の映画)

4.4

「どうせありきたりな恋愛モノで、携帯小説よろしく不幸が2人を裂くも運命の呪縛に懸命に立ち向かう…的なクソつまんねぇ作品なんだろ?
でも池松壮亮も橋本愛も出ているし、しゃーねぇ108円のレンタル代と2時
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ぼくたちの家族(2013年製作の映画)

4.6

母親が検査の結果、脳腫瘍らしきものを発見し余命1週間という診断を受ける。突然の展開に家族のそれぞれが悩みながらも奔走する、というのが粗筋。

不満を漏らしながらも家族を愛し、朗らかで眩しい母親。
情に
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デスノート Light up the NEW world(2016年製作の映画)

4.5

「このノートに名前を書かれた人間は、死ぬ。」

前作においてデスノートはあくまで道具であり、超人的な頭脳や精神力を有した「天才」が主体的に行動する模様に重きを置いた。

今作において、ノートはあくまで
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