紅孔雀さんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

紅孔雀

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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.0

言葉の魔術師チャーチルなので色々名言がありましたが、特に気に入ったのは「我が一族には“節度”が欠如している」の一言。彼らしい英国流ユーモアが滲み出ていました。
アカデミー主演男優賞ゲイリー・オールドマ
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.5

一部で話題になった、緊急通報指令室の電話音声だけで展開する斬新なデンマーク・ミステリ。私の友人は、東京の映画館が満員で観られなかった、と言ってました。結構な人気です。
私はと言えば、設定の妙はかの『サ
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バイス(2018年製作の映画)

3.9

C.ベイルの太り方(20kg増?)凄い。A.アダムスの老けっぷり巧み。そしてこの2人、傑作『アメリカン・ハッスル』の詐欺夫婦を演じた名コンビじゃあ〜りませんか(©️チャーリー浜)。いやー、絶妙の安定感>>続きを読む

サンストローク ロマノフ王朝の滅亡/サンストローク 十月革命の記憶(2014年製作の映画)

3.0

まずはこの映画の歴史的背景を。
ロシア帝国は10月革命後、白軍赤軍の対立による内戦状態となる。白軍は、旧ロシア帝国軍+コサック軍から成る共和制派。一方赤軍は、労働者+農民赤軍として誕生。創設者はかのト
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バトル・オブ・ワルシャワ 名もなき英雄(2019年製作の映画)

3.6

Wowowの「ジャパンプレミア」で初放送。ワルシャワ蜂起までのポーランド人の運命を描いて、緊張感溢れる佳作でした。
ようやく登録されたのでレビューしましたが、皆さん仰るようにこのパッケージ、全く本作の
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

10キロ以上太ったV.モーテセン、数カ月の訓練でピアノ演奏シーンを完璧にこなしたM.アリ、そして『メリーに首ったけ』の異能派コメディ監督P.ファレリー。こうした一癖ある才能が集結した心暖まるロード・ム>>続きを読む

パシフィック・リム(2013年製作の映画)

3.6

本作、確かに観たのに芦田愛菜とロン(=ヘルボーイ=)パールマンが出てきたことしか覚えてなかった(💦)ので、続編『アップライジング』を観たのを機に再鑑賞。いやー、続編よりはるかに面白い。
トランスフォー
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パシフィック・リム アップライジング(2018年製作の映画)

2.9

異次元から来たKAIJU(悪)と巨大ロボット・イェーガー(善)の大バトル。その最後の舞台が富士山なのは、無理矢理のジャパン・リスペクトか。そのバトルにいたるまでの人間ドラマがカッタるく、さらに悪と善の>>続きを読む

ウォルト・ディズニーの約束(2013年製作の映画)

3.5

高名なガンコ婆さん(即ち「メリー・ポピンズ」の原作者パメラ・トラバース)に、ウォルト初めディズニー・プロダクションのみんなが振り回されるお話。そして紆余曲折の果てにウォルト・ディズニーとパメラが、各自>>続きを読む

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

-

F.F.メイレレスは『シティ・オブ・ゴッド』や『ナイロビの蜂』でメガホンを取ったブラジルの豪腕監督。2人の教皇演ずるは、A.ホプキンス、J.プライスの両名優。加えて連れ合いが、現教皇フランシスコ来日時>>続きを読む

豪姫(1992年製作の映画)

3.3

撮影当時、りえ19歳。仲代60歳。笈田ヨシ(パリ在住の演出家・俳優。秀吉を演じて、いい味出してます)59歳。そして監督の勅使河原宏65歳。この他、脚本の共同執筆に赤瀬川原平(同55歳)、音楽は名コンビ>>続きを読む

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

3.9

初めてアナ・ケンドリックに魅力を感じた映画(アナ・ファンの方、ごめんなさい)。相手役のブレイク・ライブリーは相変わらずのカッコよさで、謎の美女を好演。まさに、この2人の女優のための映画でした。
原作『
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キングダム(2019年製作の映画)

4.0

記念すべき500本目。何にしようかと迷いましたが、昨年の邦画大ヒット作にしました。
多数の原作ファンの期待を担った中国史劇大作。佐藤監督と俳優陣、よくぞその重圧に耐えて血湧き肉躍る作品を作り上げたと称
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アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

2.5

これって、187億円もかけてジェームズ・キャメロンが製作、ロバート・ロドリゲスが監督するほどの映画でしょうか?
アリータの目が大き過ぎて感情移入できないのは、まぁ、製作者側の意図として良しとしましょう
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ブレグジット EU離脱(2019年製作の映画)

2.5

イギリス、EU離脱記念(日本時間2020/2/1)に観賞。ホットな題材を直ぐに取り上げたスタッフたちのセンスは買う。さらに、カンバーバッチの存在感にも唸りました。しかし、いいところはそのくらい。歴史ド>>続きを読む

ザ・マミー(2017年製作の映画)

3.9

スティーブン・キングが絶賛し、ギレルモ・デル・トロが2017年のベスト映画に選出しているメキシコ映画。ロッテントマトでの観客満足度は100%(!)だそうな。
一言で言えば、死が日常の国メキシコで、親を
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シャザム!(2019年製作の映画)

3.6

子供が大人に変身、という設定自体が何故か好きになれません。筋書きが子供の妄想を超えないからでしょうか(『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』がもうひとつノレなかったのもそのせいか)。それで本作も>>続きを読む

メリー・ポピンズ リターンズ(2018年製作の映画)

3.5

残念ながら「不可能が可能」にならないメリー・ポピンズでした。1930年代ロンドンの街並みの再現、凛としたE.ブラント、顔の癖が強い(失礼!) B.ウィショー、そして驚きの登場D.V.ダイク等、いいとこ>>続きを読む

家へ帰ろう(2017年製作の映画)

4.0

ホロコーストを逃れた88歳の老仕立て屋が、逃亡先のアルゼンチンから故郷ポーランドを目指すロード・ムービー。旅の途上で出会う女性達がみな親切で、ホッコリします。いい映画でした。
監督の祖父の実体験が基に
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もしも昨日が選べたら(2006年製作の映画)

3.0

2006年度アカデミーメイクアップ賞にノミネートされ、本国ではそこそこヒットしたファンタジー・コメディです。
ケイト・ベッキンセール(撮影時33歳)は、今まで観た中で一番キュートなケイトでした。またア
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私は、マリア・カラス(2017年製作の映画)

2.5

マリア・カラスは高名なディーヴァだということぐらいで、まったくの不案內。海運王オナシスと浮名を流し、そのオナシスをジャクリーン・ケネディに奪われる、という有名なスキャンダルも知りませんでした。なおその>>続きを読む

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

3.6

誠実な伝記映画。ニコラス・ホルト、熱演。しかし、サリンジャーの謎(グラース家サーガが何故書けたか、そして何故断筆をし続けられたか)に踏み込めていないのが(無い物ねだりなんですが)やはり不満です。
繊細
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

2.5

これ、期待してたんですが、翔び方(!)が想定内で、ほとんど笑えませんでした。前半の埼玉関連の小ネタは良かったのですが、後半は単なる悪ふざけに堕します。もっともっと埼玉(&千葉、群馬)の自虐ネタを披露し>>続きを読む

フォルトゥナの瞳(2019年製作の映画)

3.0

最後に思わず泣いちゃったので、水準作に滑り込み。
神木隆之介、有村架純とも、若いのに演技力抜群。多分この2人でなければ見通せなかった、気恥ずかしい恋愛ドラマ(但し超能力付き!)でした。
さすがは百田尚
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.9

スピルバーグ、71歳の作品。しかしこの人、すべらんわ〜。SF(『ET』から「レディプレーヤー1』まで)も、実話もの(『カラー・パープル』から『ブリッジ・オブ・スパイ』まで。本作もそのひとつ)も、恐竜も>>続きを読む

HUNT/餌 ハント・エサ(2016年製作の映画)

3.0

珍しや、オランダの動物パニック映画。アムステルダムの街並みを背景に、人の味を覚えたライオンが、大人子供を問わず食い散らかします。その容赦の無い描写はなかなかのもの。片足のハンターもいい味出していて、拾>>続きを読む

エベレスト3D(2015年製作の映画)

4.0

人間ドラマは弱い(そもそも男たちは髭面で、ギョロ目のギレンホール以外、誰が誰やら分かりまへん)が、そんなことはどうでも良い。3Dカメラが切り取るエベレストの映像美を充分に味わえればそれでいい〜んです。>>続きを読む

キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

3.6

恥ずかしながら、ブリー・ラーソン初見参(つまり『ルーム』未見)。しかし、いい女優ですねぇ。アカデミー演技派女優がアベンジャーズ最強女戦士を演じる、というミスマッチぶりがたまりません。
ただそのあご力(
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おとなの恋は、まわり道(2018年製作の映画)

2.5

誰に向けて作ったのか、と言うレビューがありましたが、まさに同感。共演4作目(因みに前3作は『ドラキュラ』『スキャナー・ダークリー』『50歳の恋愛白書』だそうです)の仲良しコンビ、キアヌとウィノナがひた>>続きを読む

トゥームレイダーファースト・ミッション(2018年製作の映画)

3.5

インディ・ジョーンズかと思えばハムナプトラ、かと思えばハンガーゲームにもなったりします。こう言うといかにもB級なんですが、これが意外と良くできていて飽きさせません。なんと言っても、鍛え上げたA.ヴィキ>>続きを読む

マーラ(2018年製作の映画)

2.2

オルガ・キュリレンコのかっこよさをひたすら愛でる(だけの)映画。展開もユル〜く、一番コワイのはiPhoneの着信音(!)という残念なホラーでした。でも、オルガ姐さんの魅力でなんとか最後まで観れちゃうん>>続きを読む

グラビティ 繰り返される宇宙(2019年製作の映画)

2.0

宇宙版『トライアングル』!(←これは、レビューワーのオコジョさんもご指摘)
B級なのに必死に頑張っていて、嫌いになれません。そして惑星の輪の正体が明かされるところもグッド。時間が短尺(70分!)なとこ
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俺たちホームズ&ワトソン(2018年製作の映画)

2.5

相変わらず少しも笑えないウィル・フェレル。でもそのガサツなユーモアが彼の持ち味と考えれば、暇つぶしには好適かも。ワトソン役がジョン・C・ライリー 、モーリアティ役がレイフ・ファインズと、共演陣が無駄に>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.5

ランティモス作品としては珍しくストレートな英国史劇でした(但し下ネタ多し)。
オリヴィエ、レイチェル、エマの3女優の演技合戦が凄まじく、特にエマ・ストーンの体当たりの演技に圧倒されます。彼女に最初に注
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.9

萬斎、中車(あ、香川照之のことです)、愛之助、談春と伝統芸能の人気者に加え、北大路、鹿賀、橋爪といった濃い〜演技派を配して、日本企業の隠蔽体質を大袈裟(笑)に暴く企業エンターテインメントです。
あまり
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THE PROMISE 君への誓い(2016年製作の映画)

4.6

第1次大戦初期(1915年)、オスマン・トルコがアルメニア人150万人を虐殺した史実が背景(但し、現在もトルコはその事実を認めず)。3人の美男美女の微妙な3角関係を絡めて、その悲惨な歴史を後世に残さん>>続きを読む