音も、物語も、映像も、会話もすべてバラバラに錯綜しつつ溶け合うような映画。顔のアップが印象に残る
ホラー映画としての恐ろしさは図抜けている。「平凡な」家庭が崩れていく様と、因縁めいた出自を持ちながらほとんど不条理に現れた幽霊のいやなかんじ。ひさしぶりに怖くて途中で見るのを一度止めてしまった。
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異世界と接しながらみんなで歌を歌うシーンは笑えた。革命が向こうからやってくるための実験(実践?)。そこに取り替え子の物語がキーになる。映像のチープさが気になったが、韓英恵のファンなのでずっと見てられる>>続きを読む
短編だが物語的には二転三転する展開の速さ。重なり合う顔が怖い。何かしらの意味に還元されないという点で夢の手触りがある
怪物映画。松重豊の赤コート姿がイケてる。電気工事をする女性が死体で引っ張られてくる省略、車が重なる演出、異界に入っていくような黒く沈んだ後姿などが印象に残る。
逆光のショットが素晴らしい。影に隠れたモリーの笑顔がとても印象的。
話してるだけなのに、興奮する。他の新聞社が追随するシーンに落涙。
冒頭の階段を駆け上がる眞人の虫のような動き、サスペンションのたわみ、ベッドのスプリングの軋みがとても良い。調和ではなく不穏な断絶に満ちた作品であった。よくわからないし、気持ち悪い!ほとんど夢のように、>>続きを読む
男と対象的な女たちの気まずさ、独りよがりに楽しそうに朝帰りする男、苦しそうに吸うタバコが最高だった。なにより最後の階段は素晴らしい。感情が理解できない登場人物だった。
ピーター・パーカーとハリーとサンドマン(とカメラマン)で詰め込み過ぎだけど、闇堕ちピーター・パーカーが最高だった。
電車のシーンで、人間の善性を信じることができることが、最高のヒーロー映画になっている。やはりヒーローとヴィランの描き方が完璧
最後のミッションをみた。フィクションへの信仰告白の物語。不条理に起きるからこその奇跡。
インドをなんだと思ってるんだ。いくらなんでもあんなコース料理はないだろ
フランス語が分からないので、光年を時間の単位として扱ってるような字幕は誰の責任なのかが気になる
ルウェリンが殺されるところで大胆な省略がされるところが良かった。冒頭のモノローグで明らかではあるが、叙述トリック的に、シガーとルウェリンの物語として展開していたところを、一挙にトミー・リー・ジョーンズ>>続きを読む
これも見ても何してるのかわからないので、逐一スマホで検索しながら見る。すると話は分からないが、ウィザーディングワールドに詳しくなることができる。
昼の七夕祭りで束の間の幸せがあり、次の瞬間に夜の「くるまや」駐車場で不穏な男と洋子さんが対峙する。この一瞬のシーンの切替わりが恐ろしかった。
土砂降りの雨のなかの鋭い視線、暗闇の中で浮かび上がる刀の妖しい光。結末までの小さな積み重ねの周到さが素晴らしく、ラストの強烈な黙説法の語り口が印象深い。
どうしようもない男と女だが、2台の車のUターンの動きにやられてしまった。メキシコに発つ直前の夜は、ふたりが幸せになることを願ってしまう。
ひたすらドキドキさせる展開。ハーマイオニーにむかって僕は選ばれし者だとハリーが嘯く場面は息抜き的に笑えたが、全体として常に煽られてるかのような映画で、見るのが疲れてしまう。
初見時は渋滞のショットがとても好きだった。神が羊を生み出すところのリズム感が格好良い。ゴダールの映画がなぜ退屈しないのかと疑問に思っていたが、映画監督がどんな場面でも、人物が異様に動き回っているからだ>>続きを読む
ルヒさんが、メタフィクションとしてではなく、映画の中で制作の手法を語る。ドキュメンタリー性をもつ映画の倫理が、このことによって果たされていると感じる。複数の主体が語ることを可能にしている。アンテナが立>>続きを読む
同じ構図、展開が繰り返されていながら退屈しない3時間だった。絵と観客と修復などのその場所で行われる個々の営みがナショナル・ギャラリーの総体を作り上げる。説明の言葉がピアノの演奏と等価に配置されていたこ>>続きを読む
ゲームにおいてストーリは重要ではないという発言(これは誤解?)と、映画において物語は二次的だという発言はほぼ同じことを言っていて、その瞬間瞬間の素晴らしさが感じられれば良いのだと思う
冒頭から、ノートの取り違いに気がつくまでの完璧な空気感。友だちのうちを探しに走り出すという物語が始まる瞬間もまた素晴らしい。おじいさんと歩く往路のシーンの光と影の美しさ。帰りのジャンプカットから、衝撃>>続きを読む
闘争の音は暴力的、だがときおり聞こえる祭り囃子のような声が耳に残る。不当逮捕のあとひたすら機動隊のきまりの悪い顔を映すカメラは見るものの攻撃性を過剰に誘発する。最後に語る農婦は、言葉の端々に異物のよう>>続きを読む
前作から筋肉要素が減って、殺しのライセンスだけが暴走している。暴走してないつもりかもしれないが。戦闘の轟音で逆に音が小さくなる演出が短い期間で3回も繰り返されていて、さすがに効果が薄れていって鼻白む。>>続きを読む
テクストにおいてあらゆる言説が等化であり、透明な語り手の詐術を無視すれば、彼もまた物語内人物が同時に存在する。手塚治虫のギャグみたいなもので、痛快な物語になっていた