なんちゅう話なのか。全体的に散漫としている気がするが、牧師のキャラはとても良い。結婚初夜で辱め、さらに妻は「改心」してしまうシーンは怖かった。ロビーも一瞬で彼を愛してしまう。水中に漂う死体も、とても美>>続きを読む
極限的なメロドラマ。どのシーンも良いのだが、自然な演出のなかにひとつ異様なショットがある。結局はある意味何も起きていないのだが、それでここまで見せることができる
『不適切にもほどがある』を上手く作れたら、このくらい皮肉が効いてて笑えるようになってたんだろうな。楽しいけど、エンディング長過ぎで疲れた
バロック的な画面の作り方が印象的。影が蔓延する土地から、光に溢れる南へ向かう
最高でした。みんなで歌うシーンはどんな映画でも楽しい。死にゆく母親が戸外に出ていくシーンは異様。次々と家族が死んでいく。ラストがどうなるかと思いきやそこで終わらせるのかと衝撃的だった。
いちいち構図がきまっててよかった。抽象的な空間に浮かぶ、バッハの後ろ姿と手つきが印象的
牛の大群のスペクタクル。逃げ出す牛の勢いに圧倒された。移動は右から左に向かい、逃げ出すとき反対に向かう。そして鉄道が縦に走ることで旅の終わりを示している。ジョン・ウェインの闇堕ちした表情が恐ろしい。最>>続きを読む
戦争孤児たちが現れるところ、また同じ場所でいじめっ子たちが現れる演出が良い
「最高傑作」だというパフォーマティブな言説。序盤の無音に笑った。これが劇場で公開されることは珍事の一種であろうとも思う。サブテクストを含めれば面白い。『アワーミュージック』はとても好きなので、泣くこと>>続きを読む
おもしろい。序盤のテンポの良さと、前回の特に思い入れもないネコが、今回はちゃんと守るべき関係性もできた女の子になっているところが良い。最後そこまで引っ張るかとわらった。
忘れ物を藤沢に届けにいくとき、カメラが動きだす。その瞬間に、とても心地よい疾走感と物語の変化を伝える。藤沢のモノローグで映画が始まり、ふたりの声がプラネタリウムの会の台本で重なる。山添のモノローグで映>>続きを読む
物語的な展開も、映像の決まり具合も良いと思う。ただし、ウェルズはどうしもしっくりこない。
バカな乗組員にバカなコンピューターとロボット。有機的な宇宙船とエイリアンのギーガーによる造形が素晴らしい。
今の時代には熱が足らないと言われても。三島の言葉を前に、学生たちの議論の下手さが目立つ。この映画では全共闘も三島の割腹も総括せずに、ただあのときの「熱」を話してるだけ。
爆弾があることはわかっている。でもドーナツがあまりに美味しそうなので、そちらに気を取られてしまう。爆弾に火がつきはじめるとき、そこに違和感のある省略がある。あ、これはドーナツ屋さんの話じゃないんだなと>>続きを読む
たびたび泣いてしまった。アンサのキャラクターがとてもキュートで強くもあり素晴らしい。戦争や貧困の「リアルさ」があり、不幸と幸福を含めた物語における「奇跡」が希望を感じさせる。テンポ感と顔の連続に、どこ>>続きを読む
ラストにカメラがやってきて、女優と監督として再び復帰する二人が良い。女優は狂っていたが、執事は決して狂うことなく彼女に尽くしていたのだと分かる。
物語はとても面白かった。女への恐怖が潜在的にあり、しかし少女の無垢さ(バカさ)は好き、そしてホモソーシャルを信頼しているといった感じで、ヤンキーがモテることも含めて童貞男感あふれる映画だった。
イーニドとレベッカの関係がとても良かった。早々に成熟してしまうレベッカと比べ、すべてを失って、そこから回復するのかと思いきや、おじいさんに倣ってバスに乗ってしまう(自殺)イーニド。尻切れトンボのように>>続きを読む
「おっかさんが来たぞー」などと掛け声が連鎖していく姿で泣きそうになる。お母さんがビンタするシーン、言い争いでのアップの切り返し→振り向きのアクションつなぎからロングショットでビンタ→アップという流れが>>続きを読む
長回しのフレンチのシーンが一番笑えた。テンポが少し悪く、また意図が掴めないショットも多い。ラストの大団円に、感動する。
ラスト、「汽車が来たわ」と言って景色に窓の外の視線を向ける淡島千景、切り返しで池部良も外の景色を見つめる。同じタイミングで立ち上がり、最後に隣合って汽車が通るのを眺める。このシーンが完璧だった。バーの>>続きを読む
冒頭の殺人シーン、ワンカットで見せる溺死と飛び降りが良い。ミソジニーを回避したJホラー的な映画だと聞いていたが、映画そのものとは別に、そこに関してはあまり納得はできなかった。
ボンとのキスシーンでアップからロングに変わる瞬間がかっこいい。似たようなシーンが悪太郎にもあったはず。そのあとの漫才も面白いが、次にこいつらが強姦するとは思わなんだ。
これはすごい。とんでもなく馬鹿げた話だが、語り口が素晴らしい。乱心した将軍が大奥を歩くショットは震えるほど恐ろしい。清の使節団のギャグがくだらなすぎて笑える。日中国交正常化が72年9月29日、この映画>>続きを読む
途中途中で挟まれる現代?シーンが物語の興奮の邪魔になる。せっかく盛り上がるところで水をさされることが何度もあった。また最後のオチでメタレベルにあった家族が、フィクション世界と説明もなく混じっていて、物>>続きを読む
橋の幾何学的なショットは奥行きを映して、木登りでは垂直の運動を映す。逆光で木と一体になったかのような木登りは美しい。さらに繰り返しが基調となるユーモアも楽しい。橋を渡る息子の姿を初めて目撃した父に対し>>続きを読む
夜中にひとりで家まで歩く志ん魚が良い。志ん米のキャラクターも魅力的。志ん魚の落語とエリザベスの車がカットバックで交差するシーンも良かった。
以下素晴らしかったシーン
冒頭の長回し
逃げる次郎と女の会話で見せるアクション
殺しに至るまでの強迫的な切り返し
海辺で女が追いかけるときのズームインとアウトが繰り返し
ラスト近くの母親と次郎のカット>>続きを読む