yumikoさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

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ハナレイ・ベイ(2018年製作の映画)

2.8

ハワイでサーフィン中亡くなった一人息子。「嫌いだけど愛してた」息子と向き合うように10年もの間ハナレイベイを訪れるも決して海には近づかない母。ハワイの蒼く温かい海と現地の人、偶然出会った青年たちがマヒ>>続きを読む

運び屋(2018年製作の映画)

3.5

家族に見放された老退役軍人が得た危険なビジネス。法外な報酬に目が眩んだ序盤はともかく引き返す機会を何度も手放し、車を走らせた主人公。仕事の場にしか居場所を見出せず、他人への忠告とは裏腹な行動を取るしか>>続きを読む

スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.1

かつては未熟な子供だったピーターが20代の青年、40代の中年?男性として少年を導く。古き良きアメコミがそのまま動き出したような躍動感溢れる映像の中、黒人のマイルスとそれぞれ質感の違う他次元スパイダーマ>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.0

謎の組織から逃亡し、酪農家夫婦の養女として育てられた記憶喪失の少女の異能力の覚醒。無邪気と無慈悲が同居するキム・ダミの演技が圧巻。連作の第1章として過不足なく、ラストで明かされる新たな謎は韓国版X-M>>続きを読む

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

3.5

天才高校生の想像を絶する国際レベルのカンニングビジネス。音楽やバーコードを使ったカンニング手法にうならされるが、ほんの出来心から始まったビジネスが、意思に反して大きくなる焦燥感にこちらまで吐き気が。導>>続きを読む

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

2.5

天才女子高生作家の圧倒的な才能とコミュニケーション能力の致命的な欠落を平手友梨奈が見事にシンクロ。棒読みセリフさえキャラにしてしまう存在感は彼女のために作られた作品かと思うほど。周りを支えるベテラン勢>>続きを読む

家へ帰ろう(2017年製作の映画)

3.0

ホロコーストを生き抜いたユダヤ老人のアルゼンチンからポーランドまでの命がけの旅路。大戦の傷は身体よりむしろ心を蝕み、敵国ばかりか故郷の国名までも頑なに口にしない老人の心情を思うと苦いものがこみ上げる。>>続きを読む

マザー!(2017年製作の映画)

2.2

平穏な日常に訪れた予期せぬ客人。増殖、暴走、破壊、狂気。ありとあらゆる凶行に思わず目を覆う。あまりに凄惨で救いのない展開に辟易し調べてみると環境問題がテーマとか。人間が犯してきた無数の愚行も擬人化され>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

3.5

下衆で粗暴な白人運転手と品行方正な黒人ピアニストの8週間の演奏旅行。ステレオタイプを真逆にしたキャラや、孤独と大家族の対比など最初はやり過ぎ感を覚えるも、二人が抱える闇はどこか似ていて、それがクロスし>>続きを読む

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.0

スペインの内戦下を生きる薄幸の少女を描くデル・トロ流ダークファンタジー。幻想と現実の間を行き来する少女の無垢さが奪われていく酷い現実に、彼女の王国がせめて彼女の中だけでも現実であってくれることを願わず>>続きを読む

アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

3.0

CG感満載で無機質に見える主人公が、経験を積む毎に可愛い女の子に見えてくる前半。度肝を抜かれる戦闘シーンと古舘さん!それで、それで?えっ、ここで終わりですか?なんだかハンガーゲームチックになってきたけ>>続きを読む

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.5

緊急通報司令室にかかった一本の電話。カメラが司令室を出ることが無いにも関わらず、電話の向こうで起こる事件がまざまざと目に浮かぶと共に、主人公の闇まで暴き立てる短尺88分!お見事です。同時進行で数本の映>>続きを読む

天才作家の妻 -40年目の真実-(2017年製作の映画)

3.0

ノーベル賞受賞の日夫婦の絆が軋み出す。夫のゴーストライターとして40年を過ごした妻。納得済みの生活を振り返りながら感じる、喜び,寂寥,悲しみ,嫉妬,そして憎しみ。グレン・クローズのセリフを抑えた表情だ>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.5

孤独な女王とその寵愛を奪い合う二人の女性。独特のカメラワークが宮廷を広く狭く描き分け、スキャンダルの覗き見気分に。二転三転する醜い争いも、最後はウサギ同様手玉に取ったはずが、ただのお気に入りの玩具とし>>続きを読む

アクアマン(2018年製作の映画)

3.5

水を使わずに撮影された海中シーンは圧巻。海底版マイティ・ソーを期待して鑑賞も、全く切り口の違う親子、兄弟、男女の愛の姿にいつのまにか泣き笑い。ジャスティスリーグでは、あまり活躍なしで残念だったけど、単>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

2.5

成功を収めた女性の元に届いた元夫が書いた小説。劇中劇の悲惨さに主人公と共に驚愕しながら、現実との境目を見失いそうに。復讐とも矜持とも取れるラストシーンは、どちらであっても孤独な女性を救うものではないだ>>続きを読む

ファースト・マン(2018年製作の映画)

4.0

人類初の月面着陸は聞き慣れた英雄譚などでは決して無く、孤独と悲しみを抱えた一人の男性の死への憧れと生への帰還の物語。地上と宇宙で使い分けられたカメラは、静寂と轟音が織りなす過酷な世界を余すことなく描き>>続きを読む

バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

3.5

声を出せない迷子の少女を家に送り届けるため敵対する隣国の国境を越えようとするバカがつくほど正直な主人公。牧歌的なタイトルとは裏腹に、国家間の軋轢や宗教対立が阻む逃避行。長い旅路、少しずつ宗教観が変わっ>>続きを読む

愛と銃弾(2017年製作の映画)

3.5

ナポリの裏社会を舞台に初恋の女を守るべく組織を裏切るイケメン主人公。棺桶の中の死体が歌い出し、観光客がヘタなダンスを踊り出す。80年代風音楽に彩られて進むちょっと変わったミュージカルは、ラブありバイオ>>続きを読む

メリー・ポピンズ リターンズ(2018年製作の映画)

2.5

前作へのオマージュたっぷりの演出やアニメとの融合の美しさ、ミュージカルパートの完成度にうっとり。しかし、ストーリーはなんだか投げっぱなし感が。壺や2ペンスのエピソードが膨らみきれずもったいなく感じた。>>続きを読む

サスペリア(2018年製作の映画)

3.0

70年代ドイツ名門ダンスカンパニーに巣食う禁断の秘密。オリジナルが作られた年を舞台に「ドイツの秋」を絡めながら進む悍ましいストーリーはもう一人の主人公に気づいた時あまりに悲しく切ない物語に。難解なラス>>続きを読む

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

2.9

アンブレイカブル、スプリットと続く長い物語が、シャマラン流見事な着地。3人の濃〜いキャラの相互効果が生み出す化学反応は、予想の遥か上を行く結末に。多重人格の百変幻に目を奪われるもやはりこれは"彼"の物>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

2.5

70年代、メキシコシティのコロニア・ローマに住む白人家族と家政婦を取り巻く物語。不思議な奥行きのあるモノクロの映像が、起伏は少ないのに目を離せないストーリーを彩る。特に終盤の海の場面は一生忘れられない>>続きを読む

二階堂家物語(2019年製作の映画)

3.6

一人息子を亡くし、江戸時代から続く家系が途絶える危機を迎える二階堂家。奈良県天理市を舞台にイラン人監督の目を通して見る、いまではもう珍しい日本人の跡継ぎ問題。ラストのやり切れなさに、個人よりも家を大切>>続きを読む

マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.0

独特のカメラワークにより高級ホテルがまるで劇場に!その舞台はキムタクにしか見えないキムタクがキムタクの仮面をつけてキムタクを演じ、結果大成功!それはきっと犯人役をはじめ脇を固める錚々たるキャストが素晴>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

2.5

突然失踪した隣人美女を探すオタク青年が直面する街の闇。現実と虚構の狭間を主人公と共に彷徨う2時間半は苦痛でありながら快感でもあり、深読みしようとらすればするほど、絡め取られる危うさに自分もまた今住む街>>続きを読む

アンブレイカブル(2000年製作の映画)

2.6

ミスター・ガラスに備え「スプリット」と共に復習。正直この作品の結末だけでは消化不良に思えるが、三部作の序章とすればまずまずの着地点かと。ただ18年は長すぎた…。次作ではケイシーの闇の解決やお約束の大ど>>続きを読む

フラワーショウ!(2014年製作の映画)

3.0

世界最高峰ガーデニング大会に挑む主人公。出演決定までの失意のプロセスや審査の過程などが超特急で進む一方エチオピアの砂漠を目の当たりにし「庭」に対する気持ちが少しずつ変化する過程は丁寧に。緩急メリハリあ>>続きを読む

旅するダンボール(2018年製作の映画)

3.5

世界30か国でダンボールを集め、財布やパスケースに「アップサイクル」する島津冬樹さんを追うドキュメンタリー。映画ではダンボール創作のみならず、あるルーツを追って旅をする。その終着点は思わぬ人の繋がりを>>続きを読む

アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

3.9

容姿コンプレックスのせいで自分に自信を持てない主人公が、あるきっかけで自分を絶世の美女だと思い込む。この思い込みほど強力な美容液があるだろうか。自信をもち行動することが失敗を経て大きな幸せに。ラストの>>続きを読む

ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~(2018年製作の映画)

3.0

美貌と才能に恵まれ、スターになるべく生まれたホイットニーのあまりに悲しすぎる死に様。栄光とその裏に隠された挫折が当時の災害や戦争の映像を挟みながら描かれる。スターでいるには純粋すぎた人。彼女を超える歌>>続きを読む

炎のランナー(1981年製作の映画)

3.5

あの有名なテーマ曲以外にも、名曲揃いの作品だと気づいた何度目かの鑑賞。100年前のオリンピックは、規模も選手も志も、今とは全く違うように思えるけど、アスリートのひたむきさや情熱は確実に次の世代にも受け>>続きを読む

トゥームレイダーファースト・ミッション(2018年製作の映画)

2.9

トゥームレイダーになる前のララ・クロフト。アリシア・ヴィキャンデルのバキバキの腹筋に見とれるも、ストーリーは古臭く、卑弥呼の孤島というせっかくの舞台も今更ながらのインディージョーンズ感。次はもういいか>>続きを読む