あざみ野さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

あざみ野

あざみ野

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BPM ビート・パー・ミニット(2017年製作の映画)

4.3

エイズ患者やHIV感染者への差別等へ抗議する「ACT UP」の活動をしている主人公ショーンやその仲間たち。彼らは皆輝いていました。

エイズで亡くなる者の最期は重く、前半の生き生きとしていた姿と重ねる
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ショート・ターム(2013年製作の映画)

4.4

様々な理由で親と暮らせない子どもたちを短期的に預かる施設で働く主人公グレースとボーイフレンド、子供たちを描いた物語です。

一人一人の子どもたちの抱える思いには胸が締め付けられます。
ラップの歌
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ラッキー(2017年製作の映画)

4.2

神を信じず、一人で生きてきた90歳の主人公ラッキーの日常に、「死」が身近になり、考え始めます。

ラッキーの日常は毎朝の体操、馴染みのカフェ、幼馴染との会話など、羨ましい限りですが、その会話は結構笑わ
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しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(2016年製作の映画)

4.4

イーサン・ホーク演じる孤児院で育った荒っぽい男ベレットと、サリー・ホーキンス演じる絵を描くのが大好きな女モードの出会いから始まる物語です。

モードは幼い頃からリウマチを患っていて体が不自由なのですが
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.3

試写会で観ました。
対立する暴力団に深くかかわっていく役所広司演じる刑事の気迫がすごく、俳優陣・脚本・演出・・と見事だと思いました。

何度も「昭和」を感じました。「仁義」「使命」も。
どの国にも作れ
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

4.5

ハネケ監督の他の作品に比べると、本作はわかりやすい気がしました。

主人公エヴ、父、父の再婚相手と子、祖父ジョルジュ、叔母、叔母の息子、使用人一家が主な登場人物です。

この中に誰も悪い人物はいないの
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涙するまで、生きる(2014年製作の映画)

4.4

優しさと強さ、他者からの信頼が厚い、去り際が美しい、アラビア語を話す・・・
ヴィゴ・モーテンセン様ならではの映画でした。

フランス兵士に「(銃を捨て)降伏してきた兵士達を撃ってはならない」と強く主張
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修道士は沈黙する(2016年製作の映画)

3.8

死体で発見されたIMF理事ロシェが亡くなる前夜行った告解について、黙秘を続ける(当然ながら)修道士に対し、大国・権力者たちが告解の内容を知りたくて迫ってきます。

ハゲタカのような権力者たちと、自らの
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

4.2

公開時、大好きで3回見ました。

池脇千鶴演じるジョゼのおばあさんが亡くなって、やって来た妻夫木君が帰ろうとした時、「帰らんといて。ずっとそばにいて」と言って抱きつくシーンが好きだった。

ラスト、「
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ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

4.4

二度目の鑑賞。今回はDVDにて。

ラスト、庭に桜が出て来るシーンなど「(この作品)好き好き」と言っていても、かなり忘れていた。

今回観ても感動。

アキ・カウリスマキの映画では警官、パン屋さん、他
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野火(2014年製作の映画)

4.2

2015年に鑑賞。

今一つ一つの場面を思い出そうとしても、それがスクリーンに映っていたのかどうか自信が無くなってくる。

死体を見ながら踏みながら、死に行く者を見捨てながら敗走する兵士達。
あの兵士
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.2

テロの背景、犯人については触れず、一貫して「幼馴染の青年3人がなぜテロに立ち向かうことが出来たのか」を描き切っている。

幼い頃教師からADD(注意欠陥障害)ではないかと言われ、一見ただのガンマニ
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.4

アキ・カウリスマキは大好きな監督の一人だ。

彼の作品では、不遇な身の上にあっても主人公は不幸を嘆いているばかりではない。
そんな主人公を助ける人々がいる。
一人一人の力は小さいかもしれないが、それが
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