BKさんの映画レビュー・感想・評価

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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.6

「すげー早口で喋ってそう…」な映画。

ウルトラマンへの愛は感じるしテンポも良いんだけど、愛ゆえか「ウルトラマンで映画作れて嬉しい!キャッキャ!」というオッサンオタクたちの声が画面から漏れ聞こえるよう
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.3

「ありふれたものを不滅にするってすごくクールだ」みたいな台詞があったけど、そのとおりの映画だと思う。

ただ淡々と2人の少しちぐはぐな、それでいて愛おしい日常を見ている感じなんだけど、それを"大人と子
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

4.0

戦慄した。

モイ!ツイキャスから配信中!な嘘くさいファミリームービーから家族の幸せが虚飾であることを気づかせ、父親にそっくりの息子と母親そっくりの娘というビジュアルで家族の溝を悟らせる。そんな親切す
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ロスバンド(2018年製作の映画)

4.0

音楽と青春に都合の良い映画。つまり最高ってことね。

冒頭、アクセルのもつギターがエピフォンのレスポール(チェリーサンバースト)の時点で俺の胸ポケットからキュンがこぼれた。オッサンの語彙力はもう限界で
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嘘喰い(2022年製作の映画)

-

"攫っても攫っても攫ってもだ…"
"…この世(実写化)の永遠のドブ攫い……"

これが劇場を出た俺の感想です。
掃除の時間ですよ丈一さん。はやくきて。

原作への深い愛は映画をフラットに観る目を曇らせ
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.5

今年度「こういうのでいいんだよ」部門大賞最有力候補。あ、俺の中でです。

終始ルビーにピントを合わせて話がすすむ中、たった1シーンだけ、父の視点になる。このギャップこそ本作のキモだったんだと思う。もっ
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

2021年末。中学の同級生に突然呼び出され、十数年ぶりの再会を懐かしむ間もなく日本滅亡を真顔で語られた俺にはタイムリーすぎる映画。やーばいでしょ。

このフラッシュ暗算ばりの風刺連発をケタケタ笑ってい
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.6

この映画の賛辞を見るに、夏油の乙骨評は概ね正しい。女たらしめ。

お話は原作どおり+少しのオリジナル。このオリジナルってのが原作付きアニメの鬼門だと思うけど、変に深掘りせず本編のキャラ出しに留めている
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.8

心に残るというか、こびりつく映画。

まずあらすじがヤバい。
障害をもつ兄が自閉症の妹に売春させるて。
文字数に対する地獄度が高すぎる。

画面から豪速球で投げられてるものは、劇中でもある「お前それで
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リスペクト(2021年製作の映画)

4.5

冒頭のピアノ演奏、3秒でわかる「あ、この映画の曲たぶん全部好き」感。
まったく裏切らない146分に感謝。

「歌は続けなさい。音楽が救ってくれる。」という言葉が冒頭であるけど、それが答えだったのかなと
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アンテベラム(2020年製作の映画)

3.1

俺にはこの映画の根本について語るだけの知識とか教養がマジでないんだけど、これほどの表現が"やりすぎではない"ってレベルの感情なんかな、と。

なんかもう白人に対する敵愾心、というか、"こいつら敵ですよ
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.4

前半は映像美にばかり目を奪われていたけど、後半なると少しずつ、モノクロの画面につられるように主題が輪郭を濃くしていく。
2人の女性への感謝と尊敬。血縁だけじゃない、家族への愛と礼賛。
海のシーンで俺の
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.3

イカれてやがる。

ジェットコースターホラーという言葉では生ぬるい。ジェームズワンはホラーで音速を越えようとしたんか?
と意味のわからない感想が出るくらいぶっ飛んでる。速度が出すぎてホラーの枠を飛び出
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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.4

涙腺にダイレクトアタック。4分割くらい泣いた。
描写や言い回しがいちいち好みで、ずっと2人のやりとりを見ていたかった。

個人的に1番好きなのは病院のシーン。哲学の准教授は出産の祝福を伝えるときも一味
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.3

夏を真空パックしたような映画。
画面のいたるところから匂いがする。こんな特別な夏を過ごした憶えはないけどさ。

いろんな言葉があっていろんなものに名前がついたりカテゴライズされたりする現代だけど、この
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.8

めちゃくちゃ好き。

他人は自分を映す鏡だ、なんて言葉があるけど、じゃあ他人と向き合わなかった人間はどうなるのよ、の答えが序盤の幸夫くんなんでしょうね。
色んな角度で自分を写す鏡がまわりにたくさんあっ
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

俺はこの映画と友達になりたい。
はたから聞いたら意味がわからないだろうし俺もわかってないけど、そう思ったんだから仕方ない。圧倒的なバランス感覚の良さがそう思わせたのかも。

「寂しいなら、自分から先手
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.4

このラミ・マレックを見たら恐山のイタコたちも裸足で逃げ出すでしょうよ。
Live Aidのシーンは演じてる本人も自分をフレディだと思ったんじゃなかろうか。少なくとも俺は空目した。実物見たことないけど。
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

5.0

俺さ、ウィルから顔と頭の良さとコミュ力と腕っぷしを取り上げたみたいな奴なんだよ。
つまり正反対のただのクズなんだけどさ。

そんな俺でもショーンの「君のせいじゃない」って台詞で嗚咽もらして泣いたときは
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.2

刺さる人には刺さりすぎるであろう映画。
俺は脳天に風穴が空いた気分で観ていた。正直二度と観たくない。


ンドゥールが言ってたでしょ、「悪には悪の救世主が必要なんだよ」って。
このジョーカーは俺の救世
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