黒旗さんの映画レビュー・感想・評価

黒旗

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パディントン 消えた黄金郷の秘密(2024年製作の映画)

3.3

世界は一つ。選ぶ必要なんてない。会いに行き、来てもらえばいい。そうあるべきかも知れない。キャスト交代は残念。グラントさんの重たいドラマ観た後だったのでホッとした。新境地というより元々あった個性の一部を>>続きを読む

はじまりへの旅(2016年製作の映画)

3.4

何が善くて悪いかわからなくなる。自然とそうなった世の中の在り方に疑問を抱くことはある。普通は流されてしまうもの。葬儀は残された人のためでもあるが、故人の意思も尊重されるべき。優れた両親による英才教育な>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

3.8

なるほど~これは原節子さん国民的に愛されちゃうのわかる、となった。自分も香川さんのように優しく諌められたい。正面切替はちょっとびっくりしたが、観る者の集中を乱すことのない一定のリズムのようなものを感じ>>続きを読む

落ちた偶像(1948年製作の映画)

3.3

幼さと限られた情報で定める善悪が、大人たちが求める真相を歪ませミスリードを誘う。限定的な舞台に少々退屈な面もあったが、少年の視点に拘った苦労も感じられる作品だった。

死の追跡(1973年製作の映画)

3.2

銃に頼らず街を守ってきた保安官。妻子を殺され復讐に走らせるには、いまひとつ心理面の描写がほしかったかも知れない。追跡中も善人さは染み出ているが…。一方、数々のヒーロー役もこなしているロッド・テイラーさ>>続きを読む

インナースペース(1987年製作の映画)

3.1

コメディにするべきだったのか?とちょっと思う。撮影プロセスやデザイン美術には並々ならぬ熱量を感じるが、印象としてそんなに残らない。感心を持たれなかった元のコンセプトが気になる。カウボーイ役、この人誰だ>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.5

旅先で他人から受ける親切。家族や友人からより嬉しいものかも知れない。たとえ第一印象が最悪だったとしても。人への期待どころか感心を断つことすらありがちな世の中。北欧の厳しくも美しい白い世界で戯れる二人の>>続きを読む

モーガンズ・クリークの奇跡(1944年製作の映画)

3.4

タイトルからいい話系かと思ったら、戦時コメディだった。主人公の奔放な行動が、後に州どころか世界を揺るがす奇跡となる。ストーリーテリングに少しだけ納得いかないところもあったが、ハットンさんとブラッケンさ>>続きを読む

弟は僕のヒーロー(2019年製作の映画)

3.0

こんな風に語り合える家族がいたら素晴らしい。多くのマイナス要素を抱えて一員に加わった子。主人公のウソも気持ちはわかるが、良い一面を見つめるべきだ。自分にできるだろうか。明るく描かれた作品だが、このテー>>続きを読む

日の名残り(1993年製作の映画)

3.9

WW2をまたいだ時代背景ながら画面には軍服さえ映ることなく。それでも一人の貴族がどういう末路を辿ったか明確に理解できる。この間接的な伝え方による奥行きが作品の真骨頂と思った。執事の職にすべてを捧げ、他>>続きを読む

エロチカ・ポリス(1975年製作の映画)

3.0

あからさまなカメラワークと演出満載の艶笑コメディだった。雑な編集もあったが、どこか進行は同時期のアニメやカートゥーンを連想したりもした。おとーさんから贈られたクルマは年代的にフィアット500だと思うが>>続きを読む

バード(1988年製作の映画)

3.2

音源から本人のプレイだけを抜き出し、現存のバックバンドと合成した小細工の意図が理解できない。そのままを使うべきだった。主演には悪いが容姿は似てない。キャスティングに苦労はあっただろうが何度も名前だけ出>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.7

見えない相手との演技に苦労はないのだろうか。どんな撮影だったか興味が湧く。iPhoneを手放せなくなり、まるで自宅のPCを触らなくなった知人はいる。人造物への依存度が、際限なく高まりつつある未来は本作>>続きを読む

真夜中のサバナ(1997年製作の映画)

3.3

原作がベストセラーになった理由は、アメリカ人でないとわからないところもあるのかも知れない。サバンナもニューオリンズも自分には同じような街並みに見えてしまう。同じ国でありながら南部は外国のように感じてい>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.0

斬新な交霊の方法と、ばつゲームのように憑依された仲間にウケまくる若者たちの描き方は良かった。製作者の期待に応えた演技だったと思う。まあ結末はそうなるよなーというストーリーだったが、おかーさんは本当にラ>>続きを読む

ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(2013年製作の映画)

3.5

歳とともに楽しみを失くしていくのが人生。残りの生きがいを必死に模索している人がいたら、それを笑ってはいけない。だが幼児退行してんじゃないかとも思える行動や気質、頑固さに付き合うのは簡単ではない。自分の>>続きを読む

暗殺の森(1970年製作の映画)

3.5

ブラインドの影を残した会話シーンから映像に興味を惹かれた。人気も無いのにこんな広いエントランスが必要かと思ったが、その空間の使い方にも魅了された。そしてとにかく全体に画の色気がある。国の時代背景にもよ>>続きを読む

ラフマニノフ ある愛の調べ(2007年製作の映画)

2.5

墓の前で謝ってこい的な。何人分の人生詰め合わせなんだ。氏に関った人や交友関係はロマン派知ってる人ならウィキ読むだけでワクワクすっぞ。亡命して国籍を奪われ、望郷の念を抱えながら亡くなった音楽家てことに飛>>続きを読む

TAKING CHANCE/戦場のおくりびと(2009年製作の映画)

3.5

ゆっくりと捧げられる敬礼。国旗で覆われた棺が現れるたび、人々は察し、哀悼の念を示す。ずっと目の奥を熱くしながら見入ってしまった。ベーコンさんは軍服似合ってたなー。自転車を片付ける子煩悩な姿も。撮るべき>>続きを読む

パラダイン夫人の恋(1947年製作の映画)

3.3

ヒッチコック作品にしてはベタな内容だと思った。期待は煽らせつつ、そんな展開にはならない。いかにもな美形キャストが揃っているが、悪名高いプロデューサーとの確執もあった中での制作だったらしい。ペックさんの>>続きを読む

リラの門(1957年製作の映画)

3.5

友人に恩を返すため盗みも働いた。それでもジュジュは、私欲のみ優先した悪いという自覚もない罪は許せなかった。その一線を決める良識とは。ギター1本、本物のシンガーソングライター、ジョルジュ・ブラッサンスさ>>続きを読む

影の軍隊(1969年製作の映画)

3.3

英米の戦争映画でレジスタンスを英雄的に描いた作品はあるが、本作は殉教者たち。みたいな。メルヴィル監督は自分にはどうも合わない。家族を狙われ、苦悩の末に密告者となった同志を冷徹に処断する指導者。反対する>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.5

ヒロインはトーベ・ヤンソンを演じた方だったか。完全には破顔しない、口元を歪めるくらいの笑い方が印象的だった。長らくそうすることもなかった人の笑いとはこうかも知れない。ただ生活のための労働。それを終えて>>続きを読む

マダムと泥棒(1955年製作の映画)

3.5

げに恐ろしきは人の業。犯罪コメディだがそんな感想になった。アレック・ギネスさんやハーバート・ロムさんはともかく、見た中でいちばん若いピーター・セラーズさん正直わからなかった。老女(よぼよぼさんてなんだ>>続きを読む

フリスコ・キッド(1979年製作の映画)

3.6

2年前のスターウォーズ出演でジャケ画フォードさんの扱いが誇大化されてるが、ポーランドからサンフランシスコに司祭として招かれた宣教師を演じるワイルダーさんが主役だった。渡米まもなく身ぐるみはがされてしま>>続きを読む

野蛮なやつら SAVAGES(2012年製作の映画)

3.3

「エニイ・ギブン・サンデー」でも思ったが、B級になってもおかしくない原作をよく磨き上げてくるなあと。キャストも豪華だしタランティーノ調も入った今風のスリラー。だが監督の過去作品に比べると、どこかやりき>>続きを読む

ルチオ・フルチのザ・サイキック(1977年製作の映画)

3.4

身構えて観てしまったが「サンゲリア」の2年前、ということで落ち着いた作風のホラー・ミステリーだった。むしろこのジャッロ路線で頑張っていただけていたらなあという思いまである。スプラッターもゴアも無いが、>>続きを読む

愛の調べ(1947年製作の映画)

3.4

ルービンシュタイン氏の演奏が、ただ弾いてるだけでなく各シーンに沿った弾き方になっているのに感心した。弾き手として映画に参加されてたんだ。妻の目を通したロベルト・シューマンの生涯。師弟愛や、音楽家同士の>>続きを読む

ライト・スリーパー(1991年製作の映画)

3.3

売人物語。未練と後悔を抱えたツキのなさそうな男。デフォーさんはこういう役、よく似合う。小津調、丁寧でしっとりした作りの作品と思うが、ストーリーではアンとの過去の関係がいまいちなのと、一瞬でカタがつくア>>続きを読む

ワン・プラス・ワン(1968年製作の映画)

-

ぜんぜんドキュメンタリーじゃない。バンドが曲作りに苦心するシーンはたしかにあるが、無関係でアナーキーなやらせを交互に挿んでいく内容。何かの実験なのかも知れない。こういうのすげぇとかクールだとか受け取ら>>続きを読む

グッドナイト&グッドラック(2005年製作の映画)

2.8

ハリウッドも巻き込んだ赤狩りの様子を期待していたがマッカーシズムに敢然と立ち向かったCBSキャスター、マロー氏と周囲を描く作品だった。陸軍を相手にした時点で上院議員としては既に下り坂。彼らの報道は追い>>続きを読む

まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

3.8

旗色悪いドイツ軍が、置き土産に時限爆弾をセットした街。避難した住民と入れ替わったのは、精神病院の患者と動物たち。そこは束の間、夢の王国となった。戦争の起きる世の中なんて自分たちより狂ってる。死にたい人>>続きを読む

マルクス兄弟 オペラは踊る/マルクス兄弟オペラの夜(1935年製作の映画)

3.7

ドリフトウッドの奇想天外な物言いに笑わされ、1本指のピアノ演奏、ハープには溜め息が出る。彼ら兄弟が育ち学んだ環境とはどんなものだったのか。バスター・キートンぽさはなんとなく感じていた。映画と純粋オペラ>>続きを読む

クレイジー・イン・アラバマ(1998年製作の映画)

3.6

それまでの陽気さから、触れてほしくない話題を振られて見せる顔。グリフィスさんそんな役ほかにもあったなー。DV夫を殺した女の逃走劇と、キング牧師も登場する社会派エピソードを絡ませた見事なストーリーテリン>>続きを読む

灼熱の魂(2010年製作の映画)

3.5

まあ構成勝ちというところはある。だが双子にとっては酷な遺言だったのでは。世の中に、生きてく上で知らなくていいこともあるだろう。黙ったまま逝く選択もあると思う。唾棄すべきは母子を引き裂いた世の中と考え方>>続きを読む

殺人者(1946年製作の映画)

3.7

早々に殺されてしまう男。その理由と、男の過去が徐々に明かされていくミステリー。わっかいランカスターさんと、彼よりさらに9歳年下のくせして貫禄のファム・ファタールぶりガードナーさん。お美しい…。