なかじまさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.1

人間は人間を救えないが気にかけることはできる、だから人間は素晴らしいのだ。自慰のようでもあり自己破壊のようでもある、どこまでもエゴイスティックな愛に共感はできないが、なにか残るものがある。気持ちいい鑑>>続きを読む

エレファント・マン(1980年製作の映画)

4.1

人間の持つ善意とはなにか、悪意とは、真に人間が内面を通して対話するとはなにかを実在した顔面が奇形化した障害を持って生まれたジョンメリックをモチーフに描いたデヴィットリンチの代表作。登場人物の善悪を徹底>>続きを読む

ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

4.2

時速8キロのトレーラーで昔仲違いしたお兄さんに会いにいく話。ゆっくり進むその旅で出会う登場人物達との交流を通してゆっくりとそれぞれが悲しみを浄化させていくようなそんなお話。

デヴィットリンチの作品を
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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.3

かなり面白い!マットデイモンは勿論、ベンアフレックにジョーダンの母ちゃん、ピーターの人など脇の俳優陣みんなが個性的で魅力的!なによりマイケルジョーダンの描き方がリスペクトに溢れていて素晴らしい!この映>>続きを読む

エル プラネタ(2021年製作の映画)

4.0

監督脚本主演が同じ人ということにびっくり。SNSでの映えとは反比例して進行していく生活の困窮、愛しかけた男が既婚者であったり、皮肉を含みながら、今日の現代社会に蔓延っているであろう閉塞感を独特なタッチ>>続きを読む

生きる(1952年製作の映画)

4.3

死を目前に「生きる」ことが浮かび上がる。今までの人生に反逆するように、希望を見つけ人生を謳歌するように。生きることの美しさ、真に生きるとはなにかを描いた黒澤明の大傑作。物語の構成、書類を積み上げた美術>>続きを読む

マンハッタン(1979年製作の映画)

3.9

今宵はウディアレンを見た。

白黒で描かれるマンハッタンでの少し風変わりな男女の恋模様。25歳差で付き合ってたり、元嫁が女性と家庭持ってたり、友達の浮気相手を好きになっちゃったり、79年の映画だけど色
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.0

ブリジットとフランシス、大人と子供、なんだけどすごく対等で友達でその関係が素敵だった。女性を取り巻く色々な不安、男性としてパートナーとしてしっかり寄り添うことを忘れてはいけない。絶対にフランシスはこれ>>続きを読む

逃げ去る恋(1978年製作の映画)

4.2

素晴らしい!ドワネルもの五作目にして最終作。過去のドワネルの恋人や彼に関わった人達との交流、そして新しい恋人との終着。まさしくアントワーヌドワネル五部作の最後に相応しい大円団の映画になっていました!過>>続きを読む

セルピコ(1973年製作の映画)

4.3

警官の汚職とそれに関する上司の無関心。信念をもち孤独を選ぶしかなかった男がこの正義と悪の境目がなくなり腐敗した時代に飲み込まれていく。救いのなさと陰鬱なストーリー、まさしくアメリカンニューシネマの大傑>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.1

セリーヌシアマ天才じゃん。うまく言葉にできんけど凄いのみた。8歳の母との奇妙な交流というファンタジー設定が機能しすぎてる。娘が母の抱える喪失をこんな設定で理解していくとかどーやって思いつくんや。それで>>続きを読む

女っ気なし(2011年製作の映画)

4.3

みんなのヴァカンスを去年劇場で見て最高すぎたのでDVD買いました!これまた最高!

深夜の告白(1944年製作の映画)

4.0

この映画自体が初めから終点に向かっている。ほんでもってあのラスト。良作。

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.8

悪い意味でファンのための映画になりすぎてしまっている。緩急があまりないとゆうか、前作よりもほのぼのとアクションがうまく共存してないように感じた。すごく意見がニ極化してしまいそうな続編。とりあえず今日は>>続きを読む

汚名(1946年製作の映画)

3.9

ヒッチコックらしいサスペンス要素の中にラブロマンスがうまく溶け込んだ良作!

赤い天使(1966年製作の映画)

4.2

ある種の性搾取とも見えかねないが、若尾文子演じる主人公が女性であるということに率直であることによってとてつもないパワーを帯びた傑作。今の時代にリメイクして欲しいけどこのテーマはかなり厳しいか。同じく若>>続きを読む

女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.0

凄く面白いし印象的なシーン多いんだけど、やっぱり僕には難しい。。

いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

4.1

展開はおもったより単調とゆうか、結構思った通りでしたが、父が子供のために考えを変え、二つの答えをだしたラストは寂しさと優しさが混同した静かな感動があった。途切れた白線を綱渡のように渡るシーン、サイドミ>>続きを読む

ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)

4.2

ワンシチュエーションの会話劇でここまで面白く作れるの流石。神様視点だからこそみれる夫の殺人ムーブやばすぎて鳥肌。殺人や死刑申告のシーン、ネタバラシなどここぞって場面のバチバチのショットも圧巻。プライド>>続きを読む

女は女である(1961年製作の映画)

3.9

ある程度の本筋だけひいて遊びまくってるゴダールさん。ワイのアンナちゃん可愛いでっしゃろ状態。面白い。なんといってもラストが好き。

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.9

アニエスヴァルダはじめまして。占いをうけてから病気の結果が出るまでの5時から7時(6時半)までの間心ここに在らずな状態でパリを散策するクレオ。シャンソン歌手である彼女に向けられた視線が彼女にとって死や>>続きを読む

映画に愛をこめて アメリカの夜(1973年製作の映画)

4.3

大好きな作品がまたできました!本筋はあまりなく、ただ映画を作ることへの愛を真っ向から撮ったトリュフォーの傑作群像劇。終始トラブってるのが最高。まず冒頭のエキストラのシーンから心掴まれます!他にも猫ちゃ>>続きを読む

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

4.2

ローラに続いて鑑賞。前作で大失恋かましたカサールが颯爽とヒロインを奪っていく様に思わず笑った。ずっとミュージカル調なので普通に喋ってくれやとは思わなくもないが、美術や衣装のビビットな色彩配置や魅力的な>>続きを読む

ローラ(1961年製作の映画)

4.1

大喝采!!登場人物達の重なり合う関係性がおもしろい!

サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.1

ベルリン、パリ、ニューヨークで過ごす恋人のいない夏。大切な人の不在に悲しみくれるのではなく、再生していく人間の希望のような光を淡々と映し出すこの監督の作家性ほんとに好み。4月公開の新作も楽しみ!!16>>続きを読む

アマンダと僕(2018年製作の映画)

4.2

死別という主題でありながら映画的ではなく安っぽい言葉ですがすごくリアルなタッチで喪失と再生の瞬間を切り取っていて、しっかりと寄り添ってくれる素晴らしい映画。ミカエルアース監督のファンになりました。主演>>続きを読む

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

4.1

素晴らしい!映画を飛び出して恋をするといった見たことありそうで見たことない素敵なお話!そこに現実の役者が立ち入ってきてという展開も面白い!唐突のウクレレシーンも良き!

「メイクラブのシーンでフェード
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ちひろさん(2023年製作の映画)

4.1

原作未読。言葉で説明しすぎる映画は良くないけど、今泉監督は言葉で伝えることが上手い監督だと思います。誰かの心に響くようなそんな作品をこれからも撮ってほしい。そんでいつかこれ自分のための映画だって思える>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.3

2023年多元宇宙の旅!映像表現の新時代!A24がやばいのを作ってしまった。とにかく色んな事象に対する解答をショルダーバックに詰め込んでぶん殴られたような!内容が完璧に理解できた別の宇宙の僕は満点をつ>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.3

素晴らしい!!スピルバーグの記憶をそのまま映像にしてくれてありがとう!映画と家族に対するスピルバーグのあたたかい眼差しが溢れていてまさしく愛の映画でした!ストーリーの展開も特に映画的なものではなくまさ>>続きを読む