takakyon

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマンのtakakyonのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

ベルギーの独身中年女性の3日間を写すカルト・クラシックムービー。2022年のBFIで1位を撮り映画館でみたいなと思っていた矢先、阿佐ヶ谷morcで上映されていたので視聴。電気を消す、ジャガイモの皮を剥く、靴を磨く。日常の何気ない家事がモダン・アートのようで今見ても実験的な映画と感じた。映像から伝わる緊張感があった。

作者の話によると、2日目の男でオーガズムを感じてしまいお金をいれるポットの蓋を締め忘れるなどルーティンが乱れてしまったらしい。個人的には彼女が変化した原因を伝えられず話が進むのは違和感だったので、裏設定ではなく映像として入れてほしかった(髪の乱れで意図を汲み取れなかったのもあるが)。

ストーリーはとにかく単調で味気ない。現代に置いて展開の見えない長回しのシーンが多い長編映画はウケないと思っている。どうやら1970年代の映画祭でも賛否は分かれていたよう。ただ当時の手法としての新しさや後世への影響を勘案すると現代人私の一個人の感想に過ぎないのかなと、評価の判断に迷う節もある。
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