リサさんの映画レビュー・感想・評価

リサ

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野良猫ロック 暴走集団’71(1971年製作の映画)

2.7

原田芳雄と藤田敏八目当てで。

はちゃめちゃな最後に爆笑してしまった。
若い頃の原田芳雄、かっこよかったけど、完全に無駄遣いで笑う。

女番長 野良猫ロック(1970年製作の映画)

2.8

良いところが何一つなく、犬死にするミチオ(和田浩治)に笑ってしまった。

積木の箱(1968年製作の映画)

2.9

父親のおぞましい本性に気づいた少年が、自分も父と同じ血が流れていることに悩み苦しみながら、道を踏み外して行く様を描いた作品。

はたから見れば、クソみたいなブルジョワ一家に生まれたクソガキが、あーだこ
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破戒(1962年製作の映画)

3.6

島崎藤村原作の映画化。
台詞などもかなり原作に忠実な印象。

差別は現代でも根強く残っているし、この作品も決して古くなりようがない。

岸田今日子が良かった。
中村鴈治郎は平常運転。
苦悩を胸に抱えた
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夜の素顔(1958年製作の映画)

3.3

結末はあまり好きじゃないけど、途中までの展開はおもしろかった。

上昇志向の強い京マチ子、さらにしたたかな若尾文子、女にだらしのないヒモ体質の根上敦の三角関係はなかなか面白かった。
ぶしつけすぎる浪花
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衝動殺人 息子よ(1979年製作の映画)

-

20代の一人息子を通り魔に殺され、怒りと悲しみに打ちひしがれながらも、全国にいた犯罪被害者やその遺族のもとを訪ね回り、救済法の制定へと繋がる運動を始めた市瀬朝一氏がモデルのノンフィクション小説の映画化>>続きを読む

お嬢さん(1961年製作の映画)

3.7

野添ひとみと若尾文子の親友コンビの掛け合いが面白かった。
野添ひとみは、明るい剽軽な性格の役がすごく合う。若尾文子とはまた違う魅力で、彼女が出ていると画面が明るくなるような、そんな魅力のある女優さんだ
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(1959年製作の映画)

4.0

観たのは4度目位。

初めて観る人はどうか京マチ子と叶順子の眉毛で挫折しないでほしい…
谷崎潤一郎の原作を読まないと理解し難い部分があるかもしれないので、原作を読んでから観ることもおすすめする。

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婚期(1961年製作の映画)

3.7

船越英二が長男、その妻に京マチ子、船越の妹2人若尾文子と野添ひとみが小姑。年長の長女に高峰三枝子。

船越はいつもの、頼りがいのない癖に威厳だけ出そうとするキャラでハマり役。
こんなにしみったれた京マ
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妻は告白する(1961年製作の映画)

3.8

髪も着物も雨に濡れて、川口浩に会いに来た若尾文子を見て、初めてこの美しい人を、「こわい」「気味が悪い」と感じた。それぐらい真に迫ったすさまじい演技だった。

女は観るべし。

砂の器(1974年製作の映画)

3.3

サスペンスというエンターテイメント性を維持しながら、ハンセン病差別という社会問題を扱った作品。

映画として面白いし、俳優陣の演技も素晴らしいが、一つだけ、これは原作にも言えることだが、両親のいない天
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地の群れ(1970年製作の映画)

3.7

数年前に井上光晴の原作を読んだ。この映画化作品は、脚本に井上自身が関わっていることもあり、ラストの演出やネズミとニワトリの映像以外は、原作にほぼ忠実に作られている。

朝鮮人の少女を妊娠させ自殺に追い
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田舎司祭の日記(1950年製作の映画)

-

Amazonプライムで視聴。字幕の日本語があまりにも拙い。文学作品を翻訳できるレベルの人でないとこの作品を翻訳すするのは難しいと思う。

私は東洋哲学を学んできた人間なので、主人公があまりにも「主体」
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女の勲章(1961年製作の映画)

4.0

打算的な冷血漢を演じた田宮二郎、なかなか良かった。
京マチ子の役がやや没個性的に過ぎるような気がしなくもない。
森雅之、田宮二郎との関係の清算の話の途中で、観客に「ああ、これもう無理やな…」って思わせ
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東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語(1970年製作の映画)

3.0

線路越しのタバコ屋のシーンで話される「違うところはさ、モダニズムの洗礼を受けているって所だな。吉本も言ってたけどさ、封建的なものとモダニズムが錯綜している日本の土壌に足をすくわれて、幼年期から少年期に>>続きを読む

上海グランド(1996年製作の映画)

3.2

初っ端からサム・ペキンパーなみの血みどろ。 
男の友情と悲劇をしっとり描いた作品かと思っていたら、不気味なグロテスク趣味が潜んでいたり、無理矢理なアクションがあったり、巨大アナコンダのシーンはもはや唐
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牝犬(1951年製作の映画)

3.8

若い美しい女とオッサン、そして若い男の出現、いつの世もよくある話ではある。

歳上の男と金銭の絡む関係を続けてきた女にとって、純粋な恋愛感情で結ばれる若い男との関係は、まさに自分が手に入れることのでき
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人斬り(1969年製作の映画)

3.3

三島由紀夫目当てで。

からっ風野郎の演技は、それはもう本当にひどかったけど、こちらは台詞回しも上達。迫真の切腹シーンがとても良かった。あの切腹は三島にしかできなかったんじゃないかと思う。
小説家とし
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復讐するは我にあり(1979年製作の映画)

5.0

まだ原作を読んでいないし、西口彰のこともほとんど知らないので、実際に起こった事件や犯人像と比べて、映画がどれほど脚色されているのか分からないが、すごい作品だと思った。
作り手の感情の介入がほとんど無い
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浮草(1959年製作の映画)

3.6

鮮やかなカラー映像が美しい作品。
志摩の海と空の明るい青色が、老旅芸人の寂しさと対照をなす。

若尾文子と川口浩の二人が爽やかで美しかった。

楢山節考(1983年製作の映画)

4.5

人権やヒューマニズムという観念よりも、飢えが支配する社会とはこのような物なのか。
このような社会では、共同体の維持だけが最も重要で唯一の目的となるわけで、弱者の切り捨ても善、女性をコミュニティの共有所
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飢餓海峡(1965年製作の映画)

4.5

社会の影の部分を生きる人々に、常に共感のまなざしを向け続けた水上勉が原作の作品。
善悪という二元的な相対論では割り切ることのできないテーマが描かれている。

自分の生い立ちと無実を語る犬飼と、恐らく彼
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スープとイデオロギー(2021年製作の映画)

4.2

二人の在日コリアンの芥川賞作家、李良枝と金鶴泳の作品を読んだことがある。2人はもう故人で、ヨンヒ監督とは出身地や生い立ちも異なるが、共通していたのは「北か南か」のイデオロギーの選択に迫られ、時に引き裂>>続きを読む

ロックの礎を築いた男 レッド・ベリー ビートルズとボブ・ディランの原点(2021年製作の映画)

3.6

単純にレッドベリーの音楽が好きだから観に行った。

日本で上映するには、ボブ・ディランやビートルズの名前が必要なんだろうけど、結局ビートルズファンのオジサンやオバサンが来て、途中で飽きたのか寝始めて何
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陽炎座(1981年製作の映画)

5.0

鈴木清順と泉鏡花

この作品では、生と死、夢と現実は、境界の曖昧な表裏一体のものとして描かれる。それを繋ぐのは水と二人の女。
最も象徴されるは、かの有名なシーン。
崩壊してゆく舞台を駆け抜け、背景の幕
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ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

5.0

この映画では多くの兵士が餓死した事や飢餓状態に陥った兵士たちによる人肉食が語られるが、その事への奥崎氏の「人肉食をした個人を責めているのではない。それをせざるを得ない状況を作った国や上の人間たちを責め>>続きを読む

グリズリーマン(2005年製作の映画)

3.8

ティモシー・トレッドウェルとこのドキュメンタリー作品については何年も前から認識していたけど、ようやく観る機会ができた。

夢に挫折し、アルコールや麻薬に溺れ、社会からの疎外感を嫌と言うほど味わった青年
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無法松の一生(1958年製作の映画)

5.0

いい映画、それに尽きます。

三船敏郎も高峰秀子もこの時はまだ30代のはずだが、序盤は若く見え、やがてストーリーが進むにつれて本当に歳を重ねているように見える。照明の当て方や撮り方、そして俳優たちの演
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あの胸にもういちど(1968年製作の映画)

1.0

マリアンヌ・フェイスフルもアラン・ドロンも美しい。当時撮影された写真で、マリアンヌとドロンが本物のカップルのようにとてもお似合いで、ミック・ジャガーが蚊帳の外になっていたのが象徴的。
ストーリーはポル
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はなればなれに(1964年製作の映画)

3.7

「天井桟敷の人々」のピエール・ブラッスールの息子、クロード・ブラッスールが出演している。アーガイルのセーターは、アルルカンを演じた父へのオマージュか。
アルチュールの最期のシーンのナレーションに出てく
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兵隊やくざ 大脱走(1966年製作の映画)

-

安田道代が登場。初々しくて可愛らしい。とはいえ新人とは思えないほど、個性が際立っていて光っていた。

私のように美しい娘(1972年製作の映画)

3.8

初めて観たのは18歳。当時、カミーユの悪女ぶりが痛快で面白かった。
大人になってもう一度観ると、「カミーユは何のためにこんなふうに色んな男性と寝るのだろう?」が、わからない。同性だからこそ余計に。
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兵隊やくざ 脱獄(1966年製作の映画)

-

脇を固める田中邦衛と小川真由美も良かった。田中邦衛の死にっぷりが上手だと思った。
小川真由美の演技には思わず引き込まれてしまった。そして、とても横顔の美しい女性だと思った。

青空娘(1957年製作の映画)

4.0

明るく優しい気持ちになれる映画。
この時代の若尾文子は無敵だな…こんな美しくて可愛いらしい女性がすごい実在していたなんて信じられない。
ミヤコ蝶々も菅原謙二も良かった。

新・兵隊やくざ(1966年製作の映画)

3.5

大宮と有田上等兵の名コンビも板についてきた第三作目。今回のヒロイン(?)役は、瑳峨三智子。やはり母山田五十鈴と本当によく似ている。ついでに若い頃の藤岡琢也も菊池寛というか田山花袋というか(この2人がま>>続きを読む

続兵隊やくざ(1965年製作の映画)

3.0

処刑されそうになる中国人の老人を有田上等兵が庇うところや、老人と少女を大宮が逃がすシーンなどは、戦争を経験した制作側の「こういう人間が軍隊にいてほしかった」という願望が投影されているのかなと思った。悲>>続きを読む