シネマQさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

コータローまかりとおる!(1984年製作の映画)

4.0

ひたすら髪を切る刃物と対峙し、パンティに執着する黒崎輝に、宙吊りと落下のアクションが徹底されて繰り返される。
大葉健二の怪演が楽しい。コータローの長髪に対してのつるっぱげ!
何一つ意味を為していかない
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

2.5

ジェームズ・ワンでもどうにも出来ない悲しいユニバースの完結作。
ゴタゴタで脚本変更しまくったかどうかは知らないけどあまりにやっつけな展開。始まった瞬間からつまんなくて悲しくなる。
ブラックマンタも適当
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ヤクザと地底人間(2006年製作の映画)

4.0

牛のアップ、フルショット、引いてロングで銃撃、と展開される冒頭だけで引き込まれる。
グイグイと飛躍していく展開に、置いてきぼりくらいそうになるけどその飛躍もまた楽しい。

エクスペンダブルズ エクステンデッド・ディレクターズ・カット(2010年製作の映画)

3.5

機首ステイサムや、砲弾ぶん投げ連射で爆破などなどアクションがアホなのは良かった。
スタローンも早撃ちを特技としてて西部劇の血をほんのり感じる。

グリズリーマン(2005年製作の映画)

4.0

最終的に熊には愛されなかった男だけど、映画には愛されていたようなショット撮ってて感動的。
ヘルツォークもそういう部分にはしっかり反応してくれて、映画の見方講座みたいな瞬間も。
途中で出て来る医者がオー
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これで三度目(1952年製作の映画)

4.0

ギトリとラナ・マルコーニが出会ってからの序盤はめちゃくちゃ面白い。ベルナール・ブリエとの軽妙な追跡劇、浮気のクロスカッティング。
白眉は誰もいないクラブにバンドや客を想像していくシーン。原始的なトリッ
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ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢(2008年製作の映画)

4.5

ホラーな冒頭から最高だし、パン配達車のドリフト配達も楽しければ一気呵成の自転車救出劇へと移行するスムーズさ。
パイエラが家を訪ねてくる背後で風車の羽根が横切るなど細部の細やかさもさすが。
クライマック
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雲のように風のように(1990年製作の映画)

4.0

さすがに70分台で歴史物をやるとなると性急さは否めないが、クオリティはたしか。
冒頭の鳥の作画とカメラワークの見事さ。
後半の戦闘シーンもかっこいい。完全に産道の象徴である長いトンネルを子どもを産むた
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メロデ Melodies(1989年製作の映画)

4.5

軽々しさと瑞々しさに満ちた前半が恋や性だのが入ってきた瞬間に重々しくドラマになっていってしまう。前半の瑞々しさをしっかり出せると自信がないと出来ない構成。しっかり成功してる。
ショットがバキバキで、ひ
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イみてーしょん、インテリあ。(1985年製作の映画)

4.0

前半のいかにも学生映画でございって感じがきついなーと思ってたら、土手の上での別れのバストショット辺りから本気出してきて驚く。
映画館でのメディアの暴力の批評的なシーン。

雪山の絆(2023年製作の映画)

3.0

さすがに長いし、狙いとはいえ閉所のアップが続くのでしんどい。
ソリの斜面滑走や山脈を歩くショットなど部分的に良いものの題材的になかなか面白くなりづらい。

ウィリーが凱旋するとき(1950年製作の映画)

5.0

飛行機の羽がもげたり、胴体着陸のど迫力!
ミュージカルもさすがの手捌き。二人のヒロインとの切り返しで印象的な顔に落ちる影。コリンヌ・カルヴェとの別れは絶品。ここだけでもう一本できそう。
ここからの猛烈
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たわわな気持ち/巨乳ライター 密着(秘)レポート(2019年製作の映画)

3.5

監督本人の濡れ場があるだけにもう少し終盤痛い目にあって欲しかった感はある。
彼氏のお気に入りの風俗嬢とシスターフッドになっていったり、ラストのデスプルーフっぽさは面白い。

エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

3.5

雑で適当な作りだけど、スター揃えて100分と好感。そんなん褒めてどうすんねんと言う感じだけど肥大化する上映時間と比べるとね。
あまりに馬鹿馬鹿しい物語や、ほぼ二つしか出てこないロケーションとか結構キツ
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冬薔薇(2022年製作の映画)

4.0

伊藤健太郎の贖罪ストーリーで貧乏くさい話かーと敬遠してたけど、中々ハードに突き放してる。
それぞれの実在感が見事なディレクション。永山絢斗の上納金シーンがどう転んでもあのチンピラにしかなれないという絶
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.5

ドラマ自体は色ついてからが本番だけどそこに行くまで長い。そして白黒時代の方が楽しいというチグハグぶり。
面白くはなかったけど、療養中のキャリー・マリガンが話していて画面外からピアノが聞こえてきて、そち
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Bico(2004年製作の映画)

4.0

小さい動物がワラワラ〜、でかい牛がのっしのっしと登場。些細な部分にも驚きが満ちてる。

Valimo(2007年製作の映画)

4.0

『工場の出口』におよそ似つかわしくない音楽。ジョットの連鎖が気持ちいい。

あこがれ(1958年製作の映画)

4.5

トリュフォーの足フェチ全開。
リュミエールの無邪気なパロディやフィルムの逆回転など映画を撮る楽しさが伝わってくる。
戦争ごっこが戦争になり、憧れの女の人の恋人を奪い去る…。

次郎長三国志 第一部(1963年製作の映画)

4.5

東宝版ももちろん良いけど、山城松方コンビが楽しいこちらも最高。
ファーストカットから力の入った横移動で嬉しくなる。
もはや繋がりなど無いかのような流麗なカッティングインアクション!

世界の始まりへの旅(1997年製作の映画)

5.0

オリヴェイラ×レナート・ベルタの至福。
シンプルな画面だけど力強い。
海辺での切り返し、レオノール・シルヴェイラがいきなり双眼鏡取り出してマストロヤンニに向けるとおどけるところ最高。
言葉が分からんと
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あるじ(1925年製作の映画)

4.5

ばあちゃんの再教育。
ばあちゃんの視線によって映画が展開されるドライヤーらしいと言えばらしいけど物語は全然らしくないコメディ。
ごりごり色んなものを無視した繋ぎなど野蛮で楽しい。
イダが帰ってきてハグ
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ミカエル(1924年製作の映画)

4.5

ノラ・グレゴールが登場するシーンのウォルター・スレザックのカットが異様で凄い。画面外で立ってるし、カメラ位置がぐるっと逆転したと思ったら成瀬目線でノラ・グレゴールの画面外の動きを見せる。
屋敷の美術を
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死神の谷/死滅の谷(1921年製作の映画)

4.5

そり立つ壁の高さに驚く。
どの章も面白いけど、空飛ぶカーペットや魔法の杖が出てくる中国パートがすごい。
そして現実に戻り、燃え上がる炎。
ラストカットも美しくてグッとくる。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

端正に撮られたショットの強度、全編を漲らせるサスペンス。
安易にバディものにせず、不安定な関係のまま進んでいくけどもう少し二人の共同作業的なのが見たかった。
センスの高さや手際の良さで面白く撮られてる
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カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

3.5

いきなり事件が始まってる冒頭良いのに、実際はまだ始まっておらず一回落ち着かせちゃってそこからダラダラしちゃうのが残念。複雑な構成も中東の諸々の事情を取り入れてって欲出してる感。
暗視スコープを使った夜
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.5

マクガフィンを奪い合うスパイアクションと、それだけで中々嬉しくなる。
オーブリー・プラザはお気に入りなのか良く撮られてる。ステイサムへのカウントダウン。
ステイサムを見守る仲間たちが活躍し、ステイサム
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REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

2.0

既視感しかない物語、デザイン、などなどが虚無的にパッチワークされているだけ。
1ミリも魅力ない悪役とか本当にセンス無さすぎてヤバい。

ブラッド・ファーザー(2016年製作の映画)

3.5

メル・ギブソンとウィリアム・H・メイシーが電話してる様子の距離感を正面切り返しでポン引きして示したり、エリン・モリアーティが電話してるのをジャンプカットさせたり、ちょっと変な感じが楽しい。

都会の横顔(1953年製作の映画)

4.0

冒頭からいつもの乗り物後退移動。
その後もとにかく後退後退。
池部良の歩き方や仕草を子供が真似していくシーンが可愛すぎる。
途中の百貨店シーンはどれも素晴らしい。
最後にいきなりどうしちゃったの?とな
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ブルービートル(2023年製作の映画)

3.5

あまりにも真っ当に作られてて面白味には欠けるけど、色々な問題を足しがちな最近のヒーロー映画の中ではそれなり。軽く白人による搾取みたいなのは描かれてるけど、メインテーマでは無いし。
父親と叔父の役割が被
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壁の中に誰かがいる(1991年製作の映画)

4.5

最高!
屋敷の構造がとにかくメチャクチャで楽しい。壁の裏側を行動するから音の要素が活用されまくる。レコーダーの罠をコインの音でやり返す!
落下が執拗に繰り返され、地下の住人を解放し、札束を宙へと舞い上
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

役所広司の日常が少しずつ乱されて変化していく。
影や鏡や写真、多層的な世界、人生を多層の画面によってサラリと見せていく熟練の手つき。ヴェンダースって最近あんまりなイメージだったけど復活と思って良いんだ
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アパッチ砦・ブロンクス(1981年製作の映画)

4.0

ポール・ニューマンはどんどんうらぶれてくし、恋人はヤク中だし荒れ果てまくったブロンクス。
飛び降り自殺を止める時のアクション繋ぎが豪快で笑う。
中盤、登場時に座ってた更衣室の椅子にポール・ニューマンが
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.5

面白いのはもちろんだけど、その後の作品からすると結構たけしが暴力を振るう理由がしっかりしてるというかちゃんとキレてからボコボコにしてる、と思う。それにしてもひどいけど。

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!(2023年製作の映画)

3.5

ただただ時空を超えて走っていくコワすぎクルー。半分くらいそのシーンなんではと思えるほど。
もちろんそんな事無いと思うけど、新作作ってくれって言われるのが嫌で完結させましたって投げやり感もちょっとある。