津次郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 26ページ目

ももいろそらを(2012年製作の映画)

4.1

岩井俊二みたいな映画、と形容することはできますが、そのじつ岩井俊二とはリリシズムの方向性がぜんぜん違います。また、個人的に岩井俊二は好きではありませんがこの映画は好きです。
この映画の形容を考えました
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ステーション エージェント(2003年製作の映画)

3.9

U2のAllIWantIsYou。臆面もなくアメリカかぶれを打ち出したライブの喧噪と熱狂のあと、まるで荒海がサァーッと退いて海が凪ぐみたいにエッジの静寧なギターから入ってくるRattleAndHum最>>続きを読む

チワワちゃん(2018年製作の映画)

2.5

『チワワちゃんはあたし達とあそんだりおしゃべりしたりなやみをうちあけたりバカ話をしたりしたきすしたりセックスしたり恋をしたり憎んだりした人もいた』(原作のマンガより)

放恣で淫奔で、何がしたいのかわ
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.3

私が映画を積極的に見始めた80年代90年代には、韓国映画と言えば鯨とりしかありませんでした。これはホントのことです。それがJSAのあたりからパァーっという感じで一気に百花繚乱の様相になったのです。キム>>続きを読む

アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

3.6

恥ずかしながら、最初、目がすごく大きい人なんじゃなかろうか、と思って見ていました。サイズ比にして、あり得ない大きさなのは察したものの、ビジュアルエフェクツを察するまでに時間がかかりすぎたのは、主人公以>>続きを読む

インスタント・ファミリー ~本当の家族見つけました~(2018年製作の映画)

3.7

即席の家族が、一難去ってまた一難な日常を過ごすあいだに、しだいにお互いの気持ちが溶解していく様子を、巧くとらえているドラマだと思います。
ただ私は未成熟な人間ですので、正直なことを言ってしまうと、リジ
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アス(2019年製作の映画)

3.6

しばしば、プロモーション用ポスター/サムネをひと目見ただけで「あ、いい映画だ」と思ってしまうことがあります。
Usのそれは、少女がじぶんの顔面のお面をのけて半顔をのぞかせている、とてもスタイリッシュな
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レプリカズ(2018年製作の映画)

2.7

クリスエヴァンスが監督業に回ったBefore We Goという映画がありました。キャプテンアメリカがいったいどんな映画を撮るんだろうという疑心がありましたが、まるで手練れの監督のように、落ち着いたスタ>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

5.0

早々とデマンドに下りてきていたので、また見ました。

事務所意向なヒロイン、理屈っぽいイケメン、内向的なメガネ、神経質な下痢症、酒に目がないベテラン、腰痛持ちのカメラマン。
リハーサルからデキてしまっ
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東京物語(1953年製作の映画)

5.0

個人的な認識ですが、小津映画といえば、役者がカメラをまっすぐ見据えて、ほとんど表情を変えず、まるで抑揚のないセリフ回しをする映画群のことです。ほとんど状況描写のない、世界中どこを探してもない、妙な映画>>続きを読む

サバハ(2019年製作の映画)

3.9

巧いなあと思います。
冒頭からリアリティの佇まいが違います。
と、感じながら、何と比べて巧いのか/違うのか、を考えると、やはり日本映画です。
あまり言いたくないことですが、韓国映画を見ていると、なぜか
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