マリリンさんの映画レビュー・感想・評価

マリリン

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動物、動物たち(1994年製作の映画)

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おもしろい。「いかにも動き出しそう」なポーズで停止させられた「死んだ」動物たちを四苦八苦しながら運ぶ人間たち。なんて滑稽なのだろう。
25年に渡って閉鎖されていたフランス国立自然史博物館の動物学大ギャ
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.0

エリセの長編4作目、31年ぶりの新作。『ミツバチのささやき』(1973)では、『フランケンシュタイン』(1931)と少女アナとの幻想的な戯れを描いていたが、今回は既存の作品ではないものの、やはり「映画>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.0

女性版フランケンシュタイン。マッド・サイエンティストによって、20代の身体に赤ん坊の脳を移植して蘇生させられたベラ(エマ・ストーン)。男は、女の身体を実験にし、その生態を見たがる。一方、女が見たいのは>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

東京都の公園のトイレ清掃員・平山の8日間を描く。
トイレ掃除、強いて言えば、平山の日常のプロセスを淡々とカメラで捉える。四角いスタンダード画面も平山の生活への覗き見を助長しているかのようだ。
画面には
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

5.0

「ひよこ」のシークエンス以降、ずっと泣いてしまった。久々に映画で泣き疲れた。おみそれしました。
トットちゃんによる「こどもの想像」の3つのシークエンスは面白い。『人魚の踊り』『雨に唄えば』、ノルシュテ
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(2023年製作の映画)

3.5

映画の「フリ」をした、超豪華時代劇コント。まさに「遊んで」「アホ」している。
「首」が映画全体を貫く主題となっているのも良かった。首を蹴りとばす者、首を抱きしめる者…天下統一をめぐる白熱と混乱が多面的
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福田村事件(2023年製作の映画)

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久々に「ひきずる」タイプの映画だった。
パックで流れる太鼓の音がまるで集団虐殺を祭りのように演出している作用もあってか、鑑賞後は謎のトランス状態でふらふらとしながら駅までたどり着いた。映画館で観て、史
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ホフマニアダ ホフマンの物語(2018年製作の映画)

3.5

ロシアのソユーズムリト・フィルムによるパペット・アニメーション。人形の動き、表情、衣装、セットなどの細部へのこだわりはもはや執念で、少し気持ち悪くなった(良い意味で)。

愛しのクノール(2022年製作の映画)

4.0

なんて愛らしい脱糞映画。ラストの農耕車によるカーチェイスはどことなくかマッドマックス感があった。

ガッジョ・ディーロ デジタルリマスター版(1997年製作の映画)

4.0

お墓の前で陽気なロマの音楽に合わせて踊るシーンは、映画的快楽にあふれている。

バービー(2023年製作の映画)

2.5

なぜ水もゲロもウンチもないバービーランドにシャネルがあるんだ?

天使の影(1976年製作の映画)

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男:望みは?
リリー:死ぬこと
男:そんな贅沢な望みに付き合っている暇はない

しびれる。

街角の娼婦たちは常に同じ服装で、それが幽霊のように撮られている。レナート・ベルタの滑らかなカメラ捌きが夢遊
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⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

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指導教授がここ最近観たなかで良かったと言うならば観に行かないわけにはいかない。
戒律と法律が異性愛しか許さないモロッコで、監督マリヤム・トゥザニは仕立て屋を舞台に、同性愛者で職人の夫、異性愛者の妻、同
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書かれた顔 4Kレストア版(1995年製作の映画)

5.0

演目「積恋雪関扉」で舞う坂東玉三郎。その舞を客席から観る坂東玉三郎。
坂東玉三郎という奇跡をドキュメンタリーとフィクションの狭間で捉える、シュミットの幻想的映像美を堪能。

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

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ほぼ『エクソシスト』や『オーメン』くらいのホラー感があった1作目と2作目に比べると、ディズニーの傘下ということもあって映像としてはかなり牙は抜かれていた。
ただ、馬とハリソン・フォードは、やっぱり胸が
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あつい胸さわぎ(2023年製作の映画)

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『ケイコ 目を澄ませて』の三浦誠己と佐藤緋美が本作にも出演。本作でも良い仕事をしています。

EO イーオー(2022年製作の映画)

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ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』とは、まったく違う映画に仕上がっている。「どう」違うのかを考えるのが面白い。

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

5.0

映画における「巨漢」のスペクタクル。
でも、それだけではない、さまざまな要素、たとえば宗教の「神」や「救済」、メルヴィルの『白鯨』、読むこと/書くこと、父と娘の関係、不自由な身体(でも物理的に拘束され
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

5.0

映画って本当に楽しいなって思う。そう、映画って「ナンセンス」で「バカバカしい」もの。そのくだらなさがとても愛おしい。後半号泣。

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

5.0

『バビロン』がチャゼルによる教科書的かつビデオエッセー的な映画史の映画であるなら、『エンパイア・オブ・ライト』はメンデスの個人的な映画館での鑑賞体験を描いたものなのかもしれない。
配信が映画鑑賞の中心
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別れる決心(2022年製作の映画)

5.0

早計かもしれないけど、今年のNo. 1。
ヒッチコックの『めまい』を軸に、『裏窓』の「見る/見られる」の構図(それが転覆するのも面白い)や、鈴木清順映画のような夢幻的な映像など、「観る」快楽がつまって
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Notes On The Circus(原題)(1966年製作の映画)

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恵比寿映像祭2023
[ジョナス・メカス生誕百年記念 スペシャル上映会]

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