マリリン

PERFECT DAYSのマリリンのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.0
東京都の公園のトイレ清掃員・平山の8日間を描く。
トイレ掃除、強いて言えば、平山の日常のプロセスを淡々とカメラで捉える。四角いスタンダード画面も平山の生活への覗き見を助長しているかのようだ。
画面には平山の身体は提示されているのに、映画のなかでは、多くの人は平山に気づかない。「肉体」はあるのに、「存在」は透明で面白かった。
台詞は少ない。see-lessはsee-moreだ。三浦友和の「影は重なったら濃くなるのか」というセリフは、「人は関わるほどその親密性が薄くなる」と同意義かもしれない。
平山の顔のクロースアップは、幸せだけど寂しい、寂しいけれど幸せを表現している。
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