Tommyさんの映画レビュー・感想・評価

Tommy

Tommy

映画(528)
ドラマ(1)

キケンな誘拐(2013年製作の映画)

3.3

人を傷付けぬ優しい誘拐に拘るボスと無職の3人が魅せるクライムコメディ。濃い~キャラ達が誘拐や賄賂、警察の偽証殺人とインドの闇をブラックすぎる笑いへと変えていく。珍しく風呂敷広げ過ぎてとっ散らかった感は>>続きを読む

僕の名はパリエルム・ペルマール(2018年製作の映画)

4.2

未だ根深く残るカースト問題。身分を跨ぐ許されざる恋が招く虐めや差別を越えた非道,無情な現実に言葉を失う。線路に繋がれ殺されるのを待ってていいの?耐えろ!足掻け!抗え!自由,生命の尊厳を渇望する魂の叫び>>続きを読む

ジェラルドのゲーム(2017年製作の映画)

3.7

手錠プレイ中に夫が急死?! 一見馬鹿らしい設定と思いきや精神的な枷を重ねる事で面白い展開に。幻覚を見る信頼できぬ主人公を逆手に取った演出やビジュアル・精神的に誰もが想像できる痛みが共感を呼ぶ。脱却の先>>続きを読む

ザ・リチュアル いけにえの儀式(2017年製作の映画)

3.1

フィンランドの何処か不安感を煽る荒涼たる大地と針葉樹林,凝った美術と神々しくカッコいいクリーチャー造形に酔い痴れる。悪夢,トラウマ,人間不信,命の選別…プロット自体は面白いが繋ぎが雑で冗長なのは惜しい>>続きを読む

ファウンド(2012年製作の映画)

3.8

兄は生首を部屋に隠してる?!スプラッターが魅せる愛と狂気は勿論,人種差別やいじめ,教育等社会問題まで踏み込み青春の葛藤や兄弟愛に説得力を齎す。観客の想像力を信じた演出,心の声,"僕も怪物になる?"答え>>続きを読む

暗黒女子(2017年製作の映画)

2.8

闇鍋を前に4人の美女が羅生門的構成で語る女性の死因。己を美化し物語の中心に据える人間の本能,真実に近づくにつれ闇が深まり物語の呪縛に縛られる様は怖い。無理な脚本や演技,冗長さは気になるが彼女らの美は最>>続きを読む

この世に私の居場所なんてない(2017年製作の映画)

3.3

現実でありそうな声を上げるほどでも無い日常のストレスを溜込む鬱な女性。糞を通じ出会うE.ウッド演じる最高にキモいオタク。怒りの爆発に身を任せ"クソッタレの世界"をクソだと叫び薙ぎ倒す凸凹コンビは実に痛>>続きを読む

キートンのセブン・チャンス/キートンの栃麺棒(1925年製作の映画)

4.6

定刻迄に結婚し遺産getだぜ!甘く切なく楽しいすれ違う恋。目紛しく変わる追う追われる構図,体当たり芸は勿論人間の心理を笑いに変える切れ味鋭いギャグ炸裂。会話を想像し字幕がシンクロする気持ち良さ。幸せの>>続きを読む

おもかげ(2019年製作の映画)

3.2

息子の失踪から10年…感情が波のように不安定かつ力強く行き来を繰り返す。フランスの美しい海辺の街や森,天気に感情が投影されていく。色を失った空と海が息子の面影を纏う少年との出会いを通して色付き喪失から>>続きを読む

足跡はかき消して(2018年製作の映画)

3.8

PTSDを患い社会に適用できず森に取り憑かれた居場所無き父娘。彼らに手を差し伸べる人達も温かい。それでも苦しむ父と新世界を前に心離れていく娘は余りに切なく永久に解決できぬ問題ではと思うほど。自由の米国>>続きを読む

ぼくらと、ぼくらの闇(2017年製作の映画)

3.5

事故を起こした未熟な少年達の"日常を壊したくない"一心でついた嘘,衝動が招く罪悪感,恐怖,狂気。どれ程普通を装うも悪夢,自暴自棄,友情崩壊…混沌の闇へ落ちていく様は実にリアル。冒頭に呼応するラスト。鹿>>続きを読む

水上のフライト(2020年製作の映画)

2.3

"空を飛びたかった"
夢が潰え希望を失い傷付くプライドと葛藤。家族愛,恋を通じて気づく支え応援してくれる人の存在。感謝と勇気が現実を受入れ前へ踏み出す原動力となる。中城あゆみの演技と単調な演出で変化が
>>続きを読む

劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

4.1

実写とオンラインゲームのハイブリットが現実と虚構世界とのリンクを斬新な表現で魅せる親子の絆。緊張感や達成感,匿名が故に自己表現できるゲームの魅力も爆発。虚構には現実を生きる本質的なヒントが隠されている>>続きを読む

リッチーとの一日(2012年製作の映画)

4.0

人生を諦めた男にかかってきた電話。薬,自傷,暴力…絶望と虚無の中で賢く饒舌な姪との一夜を通じ誰かに必要とされる事で守るべき者,己の存在価値を見出していく。心底に眠る生への渇望を魅せる幻覚,電話の配置に>>続きを読む

祖父とのお別れ(2015年製作の映画)

2.7

田舎の一本道を駆け抜けるマスタング。祖父の遺灰を撒く旅の向かう先は?!唐突な笑いと穏やかな演出のギャップに戸惑いを隠せない。サンドウィッチマンの弔辞ネタ始っても可笑しく無いレベルにシュールだ。最後は">>続きを読む

ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)

3.4

#ストックホルムケース
アメリカへの憧れと不思議な空間を体現したボブディランの名曲達,サスペンス・恋愛・コメディと横断するジャンル,キャスティングの妙が"犯人に人質が協力する"驚愕の事実をエンタメへと
>>続きを読む

見下ろすとそこに(2018年製作の映画)

3.3

階下から聞こえる悲鳴。それを聞いた多様な人間の反応が定点カメラで窓を通し映し出されその様子を観察する。"無関心","誰かが何とかしてくれる"という傍観者効果が人との繋がりが希薄な現代に警鐘を鳴らす。自>>続きを読む

其の日ぐらし(1919年製作の映画)

3.0

一文無しのロイド。遺産相続の期限までに誘拐された彼女を救え?!彼の策略の一連のシークエンスはギャグとしても面白いが警察,権力への皮肉も効いている。ロイドさんのお馴染みの身なりと人柄の良さが滲み出て全然>>続きを読む

キートンの探偵学入門/忍術キートン(1924年製作の映画)

4.1

映画の世界に入り込むアイデア,奇想天外なトリック,上手すぎるビリヤード,手に汗握る命懸けの撮影,計算し尽くされたアクション,粋でロマンチックなラスト…ニヤニヤが止まらない濃密で至福の50分。100年の>>続きを読む

ロイドの神出鬼没(1920年製作の映画)

3.2

寝坊し慌てて車で劇場へ向かうがトラブル大量発生?!警官とのチェイスや走行中の車から飛び降り飛び乗るワンカット,バナナネタまで王道,シュール,ブラックユーモア様々な笑いを魅せる。チャップリンと並ぶ三大喜>>続きを読む

Wild Grass(英題)(2020年製作の映画)

3.4

都会の憧れとダンサーの夢。何の為に家族を離れ異郷を彷徨うのか。引き返せぬ不安と焦り,悲劇と喜劇…運命に弄ばれ壊れながら命を燃やす彼女の魅せる美は"ミロのヴィーナス"を彷彿とさせる。それは己の道を懸命に>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

3.9

"世界が見てる"
反戦革命とBLMから法廷まで及ぶ権力の横暴。圧倒的な理不尽を前に憤慨し無意識に冷静な思考を奪われていく。民主主義,現米国への皮肉とユーモアが効いた力強いメッセージに唸りながらも埋もれ
>>続きを読む

ザ・ブック・オブ・ヘンリー(2017年製作の映画)

1.0

人の死を何だと思っているのだろうか。実に短絡的な考えで殺す行為を正当化する脚本に虫唾が走った。こんな超展開を捻りとは呼びたくない。全体を見てもとっ散らかり何を言いたいのか全く入って来ず。寧ろそれっぽく>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.0

2分の1の魔法を思わせる兄弟愛,恋心,勇気,思春期・青春の心情…全ての要素が監督の信じた音楽,映画の力と共に形作る其々の人生。岐路に立ち溢れる想いが歌となり自分を周囲を変えていく。馬鹿にされてもいいじ>>続きを読む

パピチャ 未来へのランウェイ(2019年製作の映画)

3.6

女性抑圧への解放…彼女達の命が自身の為に輝く姿に涙した。どんな過酷な状況でも自分達の自由と未来の為に命懸けで奔走する等身大の"自分らしさ"を只管切り取る。そんな彼女達の心の叫びが"自分らしさ"の価値観>>続きを読む

アクアマン(2018年製作の映画)

3.5

古典的単純明解な構造で神話に擬えジェームズワンが創り出す何でもアリな娯楽大作。圧倒的世界観や動き続けるド派手アクションは勿論,現実問題へと結びつくプロットもエンタメと割切る潔さが気持ちいい。やり過ぎな>>続きを読む

ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(2019年製作の映画)

4.4

"俺達の家"
思い出と静かに込み上げる街への愛情と容赦無き社会,街の急激な変化。2人の想いに呼応し街から哀愁漂う声が聞こえてくる。人と街の叫びを魅せる今年No.1の音楽,美しい"顔"の撮影…初監督とは
>>続きを読む

星の子(2020年製作の映画)

3.5

本来罪はなく見えない"信じる"行為に宗教への偏見が重なり常識や価値観の境界を踏み越え対峙する己の負の側面。何を信じるも本人に見えている世界が真実だ。家族と社会における価値観,感情の揺らぎの狭間で葛藤し>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.5

時に引合い反発する2人は磁石の様。恋と友情の狭間で揺れる繊細な心の変化,距離感をwide,upを駆使したカメラ,会話劇,光,豊かな音楽で美しく切取る。G.ドラン原点回帰にして痛いまでの純愛を通じ普遍的>>続きを読む

鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

3.7

犯罪,死,飛び交う弾丸…混沌とした夜の街を逃避行する2人を艶やかに照らすネオン色。幻想的な語り口で血や雨,タバコの煙が混ざり溶けていくビーガンを思わせるスタイリッシュかつミステリアスな映像世界に陶酔。>>続きを読む

ブリング・ミー・ホーム 尋ね人(2018年製作の映画)

3.5

失踪した息子を人間の闇に揉まれながら探す母。"母なる証明"を彷彿とさせるOPが想像力を掻き立てる。失意と希望の狭間で期待を裏切られ続ける救い無き展開に苦しみ狂い,気づけば彼女と一体化していた。素晴らし>>続きを読む

浄め(2017年製作の映画)

3.8

"母と同様に全ての女性への敬意を"
インドに蔓延る女性へのレイプと少年法の矛盾。ヒンドゥー教の思想に擬えた復讐心と呼吸も忘れる緊張感の中で偏見や男尊女卑等容赦なく現実を炙り出す。走馬灯の様にフラッシュ
>>続きを読む

お気楽探偵アトレヤ(2019年製作の映画)

4.0

実際の悍しい事件を最高に愉快なホームズと真剣推理!騙されながらも紐解く快感と恐怖,哀しみが交錯し複雑な初めての感覚に。セットや音楽,台詞とスパイ・探偵映画オマージュとユーモア満載で楽しい。ミスリードや>>続きを読む

ウイルス(2019年製作の映画)

3.2

2018年のニパウィルスの拡大,感染経路追跡,収束まで感染者・医療従事者と家族,政府の目線で描く群像劇。高致死率,宗教による対策等コロナとの差異はあれど医者の身を削る想いや政治,噂,心無き・優しき市民>>続きを読む

ストゥリー 女に呪われた町(2018年製作の映画)

3.4

人攫い幽霊から町を守れ!正直怖さ,謎解き,感動要素は薄くまったりで決め手がない。だがダンスと笑いを交ぜた心地良いゆるポップなバランス,死因を想起させるヤツの容姿,インドの”家に縛られる女性”を軸に背後>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.8

時間の順行と逆行の環に放り込まれる。"考えるな感じろ"と言いつつ未知の世界との時間のズレ,視点移動の錯覚を仕込み無意識に混乱を齎す狡猾な創り。時間,思考を掌握されるも必死に足掻き悟る快感と豪華な絵の連>>続きを読む

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