Tommyさんの映画レビュー・感想・評価

Tommy

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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.3

神父になりすました犯罪者。罪の加害者にして社会の被害者が放つ言葉の力によって善と悪,本物と偽物,嘘と真実,相反する境界線が曖昧に。神が人を許しても人は人を許せない。人の愚かさ,信仰の本質,ラストの余韻>>続きを読む

明日に向かって笑え!(2019年製作の映画)

3.2

盗まれた金を奪還し失われた暮らしと夢を取り戻せ!全てを失った優しき庶民達の気概と情熱,知恵,全てを賭けて挑む奇想天外な復讐劇。懇切丁寧な説明も分かり易く,この緩さが癖になる。どん底の時こそ人間の本性は>>続きを読む

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

3.8

その男は何故大統領を暗殺したのか?! 韓国が自国の闇を忖度なく描く作品の質の高さと作品を越えて繋がり見えてくるものよ。羨ましいな。スパイ映画宛らの不安感と緊張感,掴んだものが手から零れ落ちていくような>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.3

社会を変えたい東大生に1人で挑む文学のカリスマ。言葉の力を信じ自らを曝け出す三島の誠実でユーモラスな返しが齎す,まさかの共振と圧倒的熱量が凄い。全てを理解するには相当な予備知識がいるがその必要はない。>>続きを読む

ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

3.8

こんなん許されるのノエだけやぞ!制御不能でカオスな撮影現場。同時に進む2画面に頭パンクしながらも必死に追うと気づけば自分もそこにいる。監督の映画論や批判も埋め込まれ視覚的にも地獄絵図と化していく。限界>>続きを読む

ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

3.5

33シーンカメラ固定の1カット。脈絡の無い日常の悲喜劇を繋ぐ神の声。無造作に提示される絵画の様な美しい映像を俯瞰で眺めていると,不思議と人生や世界の真理が見えて来る。投げやりに見えてしっかり寄り添って>>続きを読む

カポネ(2020年製作の映画)

2.8

ギャングの帝王の意外な最期。梅毒と幽閉生活,認知症で精神を病み現実と幻想を彷徨う愚かで哀れな姿。消える記憶と消えず騒ぎ出すギャングの血。まるで人間性が失われていく彼に取り憑いているかのようだった。メイ>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

2.0

共感の欠けらも無く作品との距離感と価値観の差が宇宙。「気持ちわる。あぁそうですか。もう勝手にすれば」そんな感じ。感情を全て吐露する語りや雑で過剰な表現も怠く想像の余地も無い。これが本当にリアルなの?僕>>続きを読む

七つまでは神のうち(2011年製作の映画)

3.0

相次ぐ失踪事件。その裏には…。3人の主人公と3つの時間軸が交差し本筋が見えてからが勝負。それまで退屈だがミスリードや時系列,緻密な物語に感心。グロも怖さも弱くホラー苦手でもサスペンスとして楽しめる。こ>>続きを読む

バレエ: 未来への扉(2020年製作の映画)

3.6

実話を元に描かれるバレエを通じ努力と天賦の才を持つ対照的なインドの少年2人と偏屈な先生との友情や障壁,師弟愛.バレエへの偏見や宗教対立,貧困,階級,夢への無理解...圧倒的絶望の中でも決して諦めず其々>>続きを読む

シライサン(2020年製作の映画)

3.0

"目を逸らしたら終わり"
眼球が破裂し死んでいく人々。一体何が?!承認欲求モンスターシライサンの恐怖にSNS社会の現代性を重ねた創りが面白い。ERの仕掛けの後を引く気持ち悪さも中々。欲を言うと詰めが甘
>>続きを読む

トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

3.6

30年後の未来から徴兵令?!地球を侵略する化物から世界を救え!名作のシーン引用の羅列感は強いが圧倒的なスケール感やゲームの様な世界観,アクション・人間ドラマ共にサービス精神満載で楽しませてくれる。より>>続きを読む

Summer of 85(2020年製作の映画)

3.4

"あの夏の約束"
初恋と永遠の別れを経験し物語る喜びや怒り,哀しみ。ノスタルジックで死の匂いを放つも美しく色鮮やかな画面。迫り来る死と反比例的に増幅していく生の鼓動が青春の煌めきと切なさ,儚さを思わせ
>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

3.4

人生のどん底を救ったのは松浦亜弥の笑顔だった…。先輩から貰ったDVD。最初は流し見。視線が寄り,手が止まり,音量を上げ…あの瞬間がじっくり描かれ輝き出す仲間との絆や葛藤。今泉監督の変化球にしてわちゃわ>>続きを読む

おろかもの(2019年製作の映画)

4.0

結婚を控えた兄の浮気に気づいた妹。まさかの愛人と意気投合して結婚式,止めてみる?!真面目に生きるどうしようもない愚か者達の関係の変化や心の機微を愛を持って捉える。色んな矢印が愛で創る不思議な世界観が心>>続きを読む

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

3.2

不死で永遠の命を齎すクローン人間と死ぬ運命にある男の逃避行バディムービー。韓国映画でこっち方面のSFは初めてで新鮮だ。アクションや心理描写,能力の魅せ方,破壊残虐描写としっかり強い土俵に持ち込んでくる>>続きを読む

アンチ・ライフ(2020年製作の映画)

1.0

"カメラを揺らすな!"
久々にヤバいの見た。ここぞで入る無駄なカット割,酔わせたいだけの揺れ続けるカメラ,低予算が透けて見えるCGや特殊メイク,何も解決しない酷いラスト。映画のセオリー無視してグダグダ
>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.0

中央に穴の空いた縦長の密室。食料は上から降りてくる残飯だけ。投影される現代の資本主義や格差社会の縮図が届かぬ理想論や貧国の残虐性,争いをやめられない人間の本質を炙り出す。アイデアは面白いが終盤に向けて>>続きを読む

トムとジェリー(2021年製作の映画)

2.0

"ジェリーが仕掛けてトムが即引っかかる"この乱れ打ちこそ醍醐味だが人間描写を挟みリズムが狂う。そもそも2人の絡みが少なすぎ。何故人間が必要なかったのか。それは人間の反応がそのまま観客の反応となるからだ>>続きを読む

唐人街探偵 東京 MISSION(2020年製作の映画)

3.0

密室殺人の謎を解き組長の無実を証明せよ!いい意味でわちゃわちゃふざけ倒し破茶滅茶。ド迫力,超高速な展開,日本文化てんこ盛りで楽しくスカッとする。何より東京の作り込みが半端なく愛を感じた。どこまで本気か>>続きを読む

アリ&クイーンズ(2021年製作の映画)

3.3

幼き頃疎遠となった母を探しにNYへ。魅力的な夢の街での出会いが彼の人生を変えていく。彼,優しくて強いな。僕なら母の態度に耐えられず逃げ出すだろう。自分を護ろうと必死になり狭まった視野が優しさとゆとりと>>続きを読む

科学者とジェンダー(2020年製作の映画)

4.0

一体どれ程の夢と大発見が闇に葬られてきた事か。女性科学者へのセクハラとパワハラ。耐えるしかない現実。これは科学の世界に限らない。詳細なデータが裏付ける涙ながらの訴え,アニメや直観で分かる映像,参加型…>>続きを読む

サムジンカンパニー1995(2020年製作の映画)

3.6

正義感の強い,勝気で自己中,数学の天才の凸凹トリオが暴く会社の闇。緊張感と昼ドラっぽい笑いのバランスが心地良い。この緩さを大船に乗った気で舐めて楽しんでいたらヤラレた。3人の個性と魅力の大爆発に仕事の>>続きを読む

ペーッタ(2019年製作の映画)

3.5

悪は全部俺が成敗したる!!彼は何者なんだ?!ラジニ無双とヴィジャイとの掛合いが気持ちええ。踊りとアクションのキレは落ちてるがこれも味か。兎に角エンタメしてて楽しい。前後半で切替るジャンル,多くの人物,>>続きを読む

ファザーフッド(2021年製作の映画)

3.3

産後に妻を失い1人で娘を育てると決意した夫。仕事と育児の無謀な両立。それを温かく支える親族と友達,上司。物語が小さく纏まり父親の子育てを描いた傑作と比べると物足りないがK.ハートの明るさとユーモア,愛>>続きを読む

トリッキー・ワールド(2021年製作の映画)

4.0

英国とインドのギャング抗争。敵地へ潜入しボスをぶっ殺せ!裏切りに次ぐ裏切りで目紛しく変わる構図に人間不信になりながらも見えて来る闇。強引な所もあるが移民問題の掘下げとカースト制を否定する勇気,切味鋭い>>続きを読む

シルバー・スケート(2020年製作の映画)

3.8

Uber eatsを首になり病気の父の為スリをする男と家族と違う思想に悩む貴族の娘の禁断の恋。19世紀ロシアの美しい雪景色,豪華な宮殿と衣装が良い。テーマも現代的で形を変えて出る火の演出やスケートアク>>続きを読む

未来のミライ(2018年製作の映画)

3.0

エンタメ度は低いが子育ての苦労や子供あるあるのアニメ演出が凄い。家族像には引くが,甥と重ねくんちゃんの気持ちは分かる。終盤の展開も面白いがゴリゴリの説明台詞がノイズ。乗り切れないけど好きな所もある。評>>続きを読む

スケーターガール(2021年製作の映画)

3.5

未だインドに残る貧困,男尊女卑,カースト制度,お見合い結婚。スケボーを手にした子供達が自由へ羽ばたく。見慣れた展開だが家の外へ連れ出してくれる,誰にも支配されずルールのない,恐れに打ち勝つスケボーの魅>>続きを読む

スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

4.1

凄い。同性愛を感じさせない。純愛だ。2人を信じきったシンプルなカメラと音楽,演出がいい。会話の積重ねで露わになる心情と葛藤。彼は心の底では"あれ"に気づいて欲しかったのかもな。2人の人生の最期の輝きを>>続きを読む

ブラックホール: 知識の境界線に挑む(2020年製作の映画)

3.2

数年前世間を賑わせたブラックホールを初めて捉えた裏側。それは星も学者も全てを引き寄せ呑み込む謎の物体。少年の様に仮説を立て数式と格闘し,議論し答えを疑い続ける姿は格好いい。生きてる間に結果が出るか分か>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.7

愛されたい。求められたい。捨てられたくない。心を埋める為に異物を飲み込み幸せを演じる女。その色彩感や構図,冷たい映像で語るセンスは初監督とは思えない。中学時代の異食症の子と重ね生々しく感じた。存在価値>>続きを読む

あの夏のルカ(2021年製作の映画)

4.2

美しい海とイタリアの街並みが放つ潮風が五感を刺激し夏の到来を感じさせる。親からの抑圧と反抗心,未知の世界への憧れ。自由を渇望する2人の熱い友情とすれ違いに普遍的問題をさり気なく絡め物語に奥行きを持たせ>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.5

ノマドとホームを探す旅。抜けない哀しみと孤独,底抜けの自由と裏腹に内省的に囚われた彼女の心情変化をリアルに捉え雄大で美しい自然とリンクした凄まじい絵。その積み重ねが物や情報に溢れた現代で”生きること”>>続きを読む

ファーストラヴ(2021年製作の映画)

2.3

内容薄。肝心な所見逃した?!って位恋愛とサスペンスの重なりが弱く横に間延びしている。相変わらず"演技頑張ってます"感100%の北川景子に真面目なシーンでも思わず笑ってしまう。ラスト芳根京子の迫真の演技>>続きを読む

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

4.3

統合失調症で鳴り止まぬ悲鳴と幻覚。出口無き底無しの孤独と青春,夢への葛藤。支える者の難しい匙加減,当人の曝け出したい意思と根底にある恐怖。互いに生半可では何も届かない。それら全てを抱擁する三者三様の優>>続きを読む

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