みーゆーさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

みーゆー

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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.0

時間の暴力


いやーーーー、おもしろかった。
構成とその配置が完璧。完全に時間にボッコボコに殴られてKO負け。完敗です。

不必要な箇所なんてどこにもないくらい綺麗に回収してくれるので見事にどっぷり
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グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

3.6

疾走

ローティーン。
アダルトではなく、まだまだ子ども。

でもこの子どもじゃなければこの疾走感って味わえないのかも。大人になってしまうと用途が分かってしまうオモチャだってこの「ビーンバック・ボーイ
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水曜日が消えた(2020年製作の映画)

3.6

僕ら

1人であって、7人である僕。
どれもが毎日を平凡に生きている。

相変わらず仕草から放つオーラまで上手に使い分けるな、もう少しほかの曜日の僕にも会ってみたいな、なんて思ってしまったのは懸命に不
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ここは退屈迎えに来て(2018年製作の映画)

3.3

何者か

「東京」それは常にキラキラしてて、かっこよくて、しがらみなんかなんにもなくて、人がそれぞれ楽しく生きている街。

なんだと思ってたそういう私も田舎からこの街を知った口ですが。退屈なここから一
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パラサイト 半地下の家族 (モノクロVer.)(2019年製作の映画)

4.1

実戦は勢いだ


感覚が研ぎ澄まされるって、どういった感情なんだろう。わたしには果たしてそんな感覚残ってるんだろうか。

答えは観たら簡単だった。中盤以降の急降下がすごい。色のない世界ってこんなに怖い
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.3

まっすぐな心

「両国にあなたのような人がいたらいいですね」
嘘は付かずにコソコソなんてしない。悪いことをすればすぐに神様に謝るしそんな神様を見つけるとお祈りをする。いつだって心はまっすぐで優しい。
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完璧な他人(2018年製作の映画)

3.7

本性


「人間の本性は月食と同じだ。隠れてもまた現れる。」

人間なんて分からない生き物だ。
必死に隠し続けて手に入れる日常と、秘密を全て取っ払った日常、どっちのほうが幸せなんだろうか?

知らなく
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At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

3.7

美しい白い腕


社会人になるってつくづく大変なことだなと思った。例によってこの場合の社会人は「どんな場でも常に笑顔を絶やさずに人の話を否定せず会話をしていくこと」が出来るタイプの日本人だ。社交辞令っ
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トイ・ストーリー3(2010年製作の映画)

4.1

あばよ、相棒


アンディの成長と共に遊ばれなくなっていくおもちゃ。嫌いになった?もう必要ない?いらない?そんなことは全然なくて、多分大人になってしまったから。

「ずっと、ともだち」「僕のたからもの
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ポンチョに夜明けの風はらませて(2017年製作の映画)

3.6

明日とかどうでもいい


18歳。大人であってまだまだ子供。


でも子供から大人に変わった瞬間ってどこだったんだろう?大人になってしまった今でも分からないかも。

気付いたら馬鹿みたいなことをしなく
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ナンシー(2018年製作の映画)

3.3

無条件の愛

無条件で愛してくれるってすごい。血の繋がりたったひとつで無条件になる。そんなもんなら喉から手が出るほど欲しいと思ってしまったのかもしれない。

まあ、彼女がなにを思ってなにを行動して何を
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.7

目を見たら分かる

これが実際に起きた事件で、何人もが被害に遭い、犯人が分かって捕まったのが2019年。あまりにも最近すぎで終わってからのゾッと、がすごい。

「おいおいこんな捜査で捕まるんか?」って
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何者(2016年製作の映画)

3.5

自己

自分をなんだと思ってるの?

会社に入って、社会人になって、人とは違うことや人と同じ仕事をして、何年も月日を重ねたって、自分が「何者」なのかぜったい分からない。分かるはずがない。

就職をしっ
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

3.5

希望の光

冒頭からずっと嫌な予感がしている。その予感はどれも毎回的中して、それが何回も襲ってくる。あぁ、こんなことにはならないでくれ…どうにかなってくれ…って願うたびに打ち砕かれていく。

どうにか
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二重生活(2016年製作の映画)

3.3

どうして一緒にいるんだろう

好きだからじゃないの?
と思ってしまった。一緒にいる理由に良いこと以外があるなんて、知らない方がマシだよそんなの。

優しい表情で常に側にいてくれて、あんなに愛に溢れた絵
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そうして私たちはプールに金魚を、(2016年製作の映画)

3.1

平和 is

平和は安心で安全で、時に退屈だ。

ちっぽけな田舎に生まれて育った、小中学校もキラキラした都会に憧れて、ずっとこの町で生きていくだなんてまっぴらごめんだと思った。退屈中の退屈。

抜け出
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ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)

3.8

未来が呼んでくれる

都合のいい良いことばかりを集めたって果たしてそれがしあわせな人生なんだろうか。自分の人生なんだから辛いことなんてないほうが絶対にいいのに「つらい判断を迫られるのが、人生よ」なんて
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架空OL日記(2020年製作の映画)

3.9

日々

え?もう100分経った?なんてエンドロールが流れて思ってしまったのはあまりにも自分がこの、みさと銀行にのめり込んでしまったから。

実在するOLの日々を送るわたしにはイヤホンが前日に使っていた
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トイ・ストーリー2(1999年製作の映画)

3.9

だったら一緒に作ろうぜ

「おもちゃを捨てる」
そんなことにきちんと重きを置いて考えれたことなんてあったかな。知らない間に遊ばなくなって、知らない間に……知らない間に……いや、本当は知ってたのかも。
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トイ・ストーリー(1995年製作の映画)

3.8

俺がついてるぜ

よお、相棒。調子はどうだい?

大人になればなるほどに、自分は特別な人間ではないって気付く。どうしたってしょうがないことだけど、どうしたって頑張れないことだってある。

そんな時、横
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.0

新しい人生の始まりの日

ザック、じゃない、ファルコンは誰が見たって超絶ワルの善玉スーパーヒーローだ。君は強い。

2人の過去はきっと悪かったかもしれない、良いこともなかったかもしれない、それでも決め
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2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

3.9

涙を流すとしたら

嬉し涙でありますように。

神様の足跡を辿る導いているものであっても、人間であることは間違いないし、人間は神様ではない。でも、見ている神は人間だ。

教皇だろうが過ちや罪を犯すこと
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影裏(2020年製作の映画)

3.2

表面

知らないままのほうが、良いことだってある

果たして本当に表も裏もぜんぶまるごと知れた方が良かったんだろうか。表面だけを見て触って知って、満足するだけの関係のほうが幸せだったんだろうか。

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初恋(2020年製作の映画)

3.8

死ぬ気になりゃ

人間、なんだってできる。

はーーー、おもしろかった。おもしろかった。出てくる登場人物みんなに背景とキャラクターがあってしっかり見せ場がある。この人はどうやって死んでいくんだ?がベス
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スキャンダル(2019年製作の映画)

3.6

恐怖と怒り

ニュースは船だ。
舵を取らなきゃ左に傾くぞ。

たった3〜4年前に実際に起きていたなんてゾッとする。どこまでは言われていた言葉でどこまでは行われていたの?マジでリアルで気持ち悪いおっさん
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.6



好きだから一緒にいる。好きだから結婚をした。好きだからお互いの良いところなんてたくさん出てくるし言えるし、昔だって今だってそれはなんにも変わらない、相手の大好きなところ。

なんでこんなことだっ
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.1

これはカルビか?チキンか?

正解は水原カルビ味チキンです。
はーーー、おもしろかった。映画館で人目を気にせず全体でゲラッゲラ笑う。これ最近足りてなかったなぁ、溢れるくらいもらいました。笑いは万国共通
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グッドライアー 偽りのゲーム(2019年製作の映画)

3.6

秘密の共有

「悪いことをすれば全て自分に返ってくるよ」小さい頃何度も何度も親に、大人に言われてきた言葉。

最初は名乗る名前が違うだけの小さな嘘だって積み重ねたらとんでもなく大きい。塵も積もればって
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静かな雨(2020年製作の映画)

3.9

世界の話

先に一言だけ言わせてください。
エンドロールが百億点満点!!!今年でいちばん良かった。これを観るために観てほしい。完璧。


人の記憶はバラバラに足跡のようにいろんなところに落ちているんだ
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mellow(2020年製作の映画)

3.8

自分の気持ち

好きも愛してるも嫌いも大っ嫌いもなんでも「自分の気持ち」を相手に伝えるって難しいなぁ、難しいよ。子どもだって、大人になったってこんなの正解をドンピシャで当てるなんてこと多分一生かけても
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.7

愛の証明

愛に形なんてないと思っていた。むしろいらないとすら。でも私が観た光景はラブドールでしっかりと愛が描かれていて、見えないと思ってた愛がちゃんとそこにはあったんだよなぁ。

人が人に恋に落ちる
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.6

人生の最終章

館、富豪家族、殺人、遺言書、名探偵(?)数あるミステリーたちが散々足跡付けて踏み倒したフォーマットで「おもしろい、なるほど」って感情引き出せることがすごい。これは登場人物のキャラクター
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.9

謎は出来事の積み重ね

今年でいちばん最初の「いやこれわっっかんねぇわマジで!!!!」案件だったのでまんまと誤訳。誤訳も誤訳です。

登場人物全てに動機も不審点も見事に散りばめられてて「あれ?こいつか
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.4

全てを経験せよ

美も恐怖も。

ジョジョ・ラビットは弱気で意気地がなくて臆病なウサギなんかじゃない。愛と勇気を持った勇敢なるウサギだ。人はどんな時も恋に落ちて、愛は最強の力なんだ。

今年暫定トップ
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テッド・バンディ(2019年製作の映画)

3.6

人間性の無駄遣い

「自分を大切にね」これはどの人類のどの立場の人間でも言えることだ。恋は盲目から始まり、愛は時として残酷なくらいの呪縛。そうだね、自分を大切にしようね。

途中まで「あれ?この人ほん
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屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

3.1

想定外

ミステリーにおける「びっくり」って多分「あれ?!」っていう感情なんだろうけど、想定外も想定外だよなあ。既読であるはずのお話に「あれ?こんな話だったんだっけな?」ってなったのはミステリーとして
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